G検定の過去問解説! [ディープラーニング編]

G検定の過去問解説!  [ディープラーニング編]

G検定の合格を目指す上では、過去問を研究して出題傾向を把握し、対策を立てることが重要です。
G検定はAI技術の運用、とりわけディープラーニングに関する基礎知識を確認する試験です。

そのため、E資格の試験のように、実務的なプログラミング・実装技術を問われることはなく、知識さえ頭に入っていれば合格することは不可能ではありません。

今回は過去問を基に、G資格のディープラーニングに関する出題傾向を説明します。

ディープラーニング関連の重要な出題範囲

G検定におけるディープラーニングに関する出題範囲の中で、特に押さえておきたいのが以下の2点です。

  1. ディープラーニングの手法
  2. ディープラーニングの研究分野

1.ディープラーニングの手法

「ディープラーニングの手法」では、ディープラーニングにおけるパラメータの最適化や細かいモデルに関する出題が行われます。

実際に過去実施された試験においては、ディープラーニングが流行する契機となったニューラルネットワークにおける重要な処理や、テクニックについて出題されました。

2.ディープラーニングの研究分野

「ディープラーニングの研究分野」は、画像認識や自然言語処理、音声処理、マルチモーダルといった、ディープラーニングが応用されている様々な分野に関する問題が頻出します。

細かいところを掘り下げる出題をされることもありますが、基本的には大枠を押さえておけば回答が可能な問題が多いです。

1.ディープラーニングの手法に関する過去問

ディープラーニングの手法について、具体的にどのような問題が出されるか、過去問をひとつ挙げて説明します。

問題

Q:以下の文章を読み、空欄に最もよく当てはまる選択肢を語群の中から1つずつ選べ。

画像認識の国際的なコンペティションのひとつに、ILSVRC(ImageNet Large Scale Visual Recognition Competition)がある。
ここで、2012年にCNNのモデルである(ア)が優勝を飾った。
それからというもの、続けざまにCNNのモデルが高い成果を上げている。
2014年にはインセプションモジュールという構造を利用した(イ)が優勝し、(ウ)もまたそれに迫る優秀な功績を収めた。
また、2015年には残差学習という深いネットワークの学習を可能にした(エ)がそれぞれ優勝している。

  1. AlexNet
  2. ElmanNet
  3. GoogLeNet
  4. ImageNet
  5. LeNet
  6. ResNet
  7. VGG
  8. WaveNet

解説

ILSVRCの歴代優勝モデルに関する問題です。

問題文にもあるように、ILSVRCは画像認識のコンペティションであり、歴代優勝モデルを追うことで画像認識技術やディープラーニングの進歩の過程を追うことができます。

まず(ア)ですが、ここで問われている2012年ではディープラーニングのブレイクスルーが起こり、局所解に陥らない方法が編み出されたり、活性化関数であるReLuが用いられたりするなど、以降のニューラルネットワークにも使用される手法が数多く生まれました。

これらの手法を駆使する形で優勝したのが、1.のAlexNetです。

次に(イ)、(ウ)では2014年の優勝モデル・準優勝モデルを問われています。この年のILSVRCは優勝モデルと準優勝モデルはかなりの接戦であったため、優勝モデルだけでなく準優勝モデルも押さえておく必要があります。

正解は(イ)に優勝モデルである3.のGoogLeNet、(ウ)に準優勝モデルである7.VGGが入ります。

そして、(エ)は2015年の優勝モデルを答えさせていますが、この年の優勝モデルは6.ResNetです。

問題文にもある残差学習は、ディープラーニングに関するブレイクスルーのひとつであるので、知識として押さえておきましょう。

2.ディープラーニングの研究分野に関する過去問

ディープラーニングの研究分野に関しては、過去に以下のような問題が出題されています。

問題

Q:RNN(Recurrent Neural Network)が自然言語処理の分野で精度の向上に寄与した理由として、最も適しているものを1つ選べ。

  1. 畳み込み層で畳み込み処理を行うことにより、単語の出現位置から文脈を読み取れるようになったため。
  2. 隠れ層で過去の情報を保持できるようになり、文字の並びから意味を抽出できるようになったため。
  3. ネットワークの外部に記憶部分を設けることで、文章のパターンを簡単に参照できるようになったため。
  4. 正しい文章の出力ができるようになるまで繰り返し自動で学習できるようになったため。

解説

これは自然言語処理の研究についての問題です。

RNNは、自然言語処理の中でも必須と呼ばれるニューラルネットワークであり、どのようなことを行なっているのか、知識として押さえておく必要があります。

RNNは、「中間層に過去の情報を保持し、使用する」特徴を持ったニューラルネットワークであることを覚えておきましょう。その上で、各選択肢からRNNについて述べている選択肢を選びます。

まず1.の選択肢は、「畳み込み」というキーワードから、CNN(畳み込みニューラルネットワーク)のことを言っていることがわかります。

2.は「過去の情報を保持」というキーワードから、RNNについて述べていると判断可能です。

3.は「ネットワークの外部に記憶部分を設ける」という一節が、外部記憶装置を使用したニューラルネットワークであるMemNN(記憶装置付きニューラルネットワーク)のことを指しています。

最後の4.は、特定のニューラルネットワークについて説明しているわけではありません。

よって、正答は2. 隠れ層で過去の情報を保持できるようになり、文字の並びから意味を抽出できるようになったためとなります。

知識の習熟度を把握するためにも過去問は必須

今回は2つの過去問を例に、G検定におけるディープラーニング関連の出題傾向について説明しましたが、一口にディープラーニングの知識と言っても、分野は広範囲に渡ります。

ディープラーニングに関する情報をどれだけ自分の中で知識としてインプットできているかが問われると言っても過言ではありません。日頃から、ディープラーニング技術の発展の歴史や、各分野に使用される技術などを調べ、頭に入れることを意識しましょう。

但し、日頃から頭に入れることを意識したとしても実際にインプット出来ていなければ意味がありません。インプット出来ているかどうかは過去問を解くことで確認することが出来ます。

知識定着のためには過去問を何度も解くことが重要で、特に間違えた問題や解答に自信がなかった問題は重点的に覚えるまで繰り返し解きます。

ここで重要なのは解答の番号を暗記にないということです。
番号で覚えるのではなく文章や単語で覚えることで知識を定着させることが出来ます。
正解できなかった問題は解説文をしっかりと読んで理解しておきましょう。

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