E資格の確率・統計入門を学ぶ オススメの参考書②

E資格の確率・統計入門を学ぶ オススメの参考書②

Pythonのプログラミング実装はエンジニアとしての実務経験があれば問題なくできる人が多いですし、機械学習やディープラーニングのトレンド問題も普段からIT業界の動向を軽く追っていれば解ける人が多いです。それに対して、確率や統計に関しては、高校~大学時代の知識が離れてしまって学ぶことに抵抗がある人も少なくありません。そこで、E資格の確率・統計入門におすすめの参考書を紹介します。

統計・確率が苦手な人におすすめの参考書をチェック!

エンジニアとして働くにあたって数学や統計学の知識は必要ないため、E資格を受験する人の中には確率・統計に苦手意識を持っている人も多いでしょう。そこで、そんな人におすすめの基本中の基本を理解できる参考書を紹介します。ここで紹介する参考書はE資格だけでなくG検定の対策にも活用できるものが中心なので、参考にしてください。

1 小針アキ宏『確率・統計入門』

小針アキ宏『確率・統計入門』
1973年に発行された書籍ではありますが、発行されて30年以上経過した現在でも愛されている確率・統計の入門書。他の数学・統計学関連書籍と違って、簡単な言葉を使ってユーモアを交えて紹介されていることから、数字が関わる勉強に抵抗がある人でも比較的読みやすいでしょう。実際に文系で確率・統計を学ぶ人から高い支持を獲得している書籍なので、E資格の試験で出題されるレベルの内容が理解できない時におすすめです。

2 小島寛之『完全独習統計学入門』

完全独習統計学入門
一切統計に触れたことが無い人が統計の基礎を学ぶのにおすすめの一冊です。統計の基本中の基本となる部分だけを集めてまとめた参考書であることから、統計に関する知識が0の状態の人でも高校レベル程度の数学の知識があれば問題なく理解できます。例題に関しても簡単な問題ばかりなので、統計学に触れる目的でこの参考書に取り組んでからワンランク上の難易度の物に挑戦すると良いでしょう。

3 技術評論社『ディープラーニングがわかる数学入門』

ディープラーニングがわかる数学入門
ディープラーニングに必要な数学(確率・微分/積分など)がまとめられた数学の参考書であり、図を多く用いて解説が行われているので、数学に苦手意識がある人でも理解しやすいです。また、エンジニア未経験からE資格を受験する場合、E資格を受験する際に初めてPythonなどのプログラミング言語に触れるという人も多いですが、こちらの参考書では計算は基本的にExcelを使って行うことからプログラミングの学習にまだ着手できていなくても安心です。

数学が得意な人向けの入門参考書もチェック!

先ほどは数学や統計学に苦手意識を持っている人向けの参考書でしたが、ある程度数学が得意な人からすると物足りなく感じるかもしれません。また、先ほど紹介した参考書はあくまで苦手な人向けの入門書なので、E資格対策の参考書に取り組むには知識が足りないでしょう。そこで、数学が得意な人や、苦手な人向けの参考書が終わった人におすすめの参考書も紹介します。

4 荒川信也『AIエンジニアのための統計学入門』

AIエンジニアのための統計学入門
こちらの参考書は確率・微分積分・ベクトル・行列についてまとめられており、数学2・Bや数学3レベルの数学を理解したうえで取り組むのがおすすめです。統計学だけでなく数学もこの1冊で網羅することができるので、コストパフォーマンスも良いと言えるでしょう。PythonだけでなくR言語についても触れられているので、E資格に合格するだけでなく、AIエンジニアとして働きたいと思っている人は読んでおきたい1冊です。

5 立石賢吾『やさしく学ぶ機械学習を理解するための数学のきほんアヤノ&ミオと一緒に少しずつ学ぶ 機械学習の理論と数学、実装まで』

やさしく学ぶ機械学習を理解するための数学のきほんアヤノ&ミオと一緒に少しずつ学ぶ 機械学習の理論と数学、実装まで
会話形式で機械学習に必要な数学に関して解説が行われている1冊です。堅い文章ではなく会話形式なので、ハードルが低く読みやすいと言えるでしょう。参考書の後半ではPythonを用いた実装にも触れられており、実践を意識して数学・統計学を学びたい人におすすめです。ただ、後半で一気に難易度が上がることから、Pythonの実装に取り組む前に簡単にPythonの文法やよく使われるライブラリなどを理解しておくとスムーズに学習を進められるでしょう。

6 馬場真哉『Pythonで学ぶあたらしい統計学の教科書』

Pythonで学ぶあたらしい統計学の教科書
Pythonを使って統計学を学ぶという内容の参考書であり、プログラミングはある程度できるけれども統計学に触れるのは初めてという人に特におすすめの1冊です。実際にPythonでコードを書きながら統計分析を行うので、Pythonを使ったAIエンジニアの業務をイメージできます。基本だけでなく応用的な内容も用意されており、実際にPythonを使った機械学習・ディープラーニングの実装に取り組む前のPythonの基礎も身に付くでしょう。少しハードルは上がりますが、プログラミングを学んだことが無い人でも理解できる内容ではあるので、Pythonプログラミングを学ぶ前の入門編として使用するのもおすすめです。

数学・統計学は基礎固めが重要!

E資格で出題される数学・統計学は難易度が高く、特に文系の人や、高校を卒業して数学に全然触れていなかった人にはハードではありますが、暗記でどうにかなる分野ではないので、しっかり基礎を固めることが重要です。そこで、これらの学習に抵抗があるならハードルを下げて簡単な参考書から少しずつ難易度を上げて知識の定着を目指しましょう。