JDLAのE資格の勉強ではシラバスが重要!深層学習の単元にある回帰結合型ニューラルネットワークを解説!

JDLAのE資格の勉強ではシラバスが重要!深層学習の単元にある回帰結合型ニューラルネットワークを解説!

JDLAのE資格のシラバスを見ると、この試験でどのような知識が問われるのかをだいたい把握することができます。深層学習はE資格のシラバスで紹介されている単元のひとつで、この単元には「回帰結合型ニューラルネットワークと再帰的ネットワーク」の中項目があります。今回は、こちらの中項目の小項目に挙げられている「回帰結合型ニューラルネットワーク」の試験対策について解説します。

「回帰結合型のニューラルネットワーク」って?

JDLA(日本ディープラーニング協会)認定のE資格を受験するときには、回帰結合型ニューラルネットワークの小項目の内容についてもしっかりと理解しておくことが必要です。

E資格は、現役のエンジニアにとっても少し難易度が高い検定試験です。合格を目指すときには、オンライン講座などを利用して疑問点を解消しておきましょう。受験の条件となっているJDLA認定プログラムの受講も知識の習得に役立ちます。回帰結合型ニューラルネットワークには、以下のような特徴があります。

時系列データを認識するネットワーク

回帰結合型ニューラルネットワークは、RNN(Recurrent Neural Networks)と呼ばれることもあります。このニューラルネットワークの大きな特徴は、時系列データを認識できるところです。回帰結合型ニューラルネットワークの場合、次々に入力されたデータの中間層からも情報を受け取るように構築されています。変化のある時系列データから一定の結果が予測できるようになる点は、回帰結合型ニューラルネットワークのメリットの1つです。ちなみに、こちらのニューラルネットワークは有限インパルス型無限インパルス型に分かれています。

音声認識や機械翻訳に活用されている

この回帰結合型ニューラルネットワークが活用されているのが、音声認識や機械翻訳などの分野です。このような分野では、次々にインプットされる情報をもとにAIが予測を立てて結果を導き出します。
例えば、音声認識では人の声、機械翻訳では言葉という情報を時系列に沿って認識することで、そこから特定の意味を予測することができます。AIに人間のような判断力を持たせるために、半ば必須となっているのが回帰結合型ニューラルネットワークです。

「教師強制と出力回帰のあるネットワーク」とは?

「教師強制と出力回帰のあるネットワーク」は、E資格の回帰結合型ニューラルネットワークの小項目に含まれる細項目です。

教師強制と出力回帰はRNNの学習方法

RNNの学習をするときに用いるのが、この細項目のトピックになっている教師強制です。教師強制では、入力のたびに教師データと呼ばれるデータを使います。例題や解答が含まれる教師データは、AIの機械学習でも重要な役割を果たします。出力回帰は、教師データの代わりに予測される値を用いながら入力をしていくアプローチです。

それぞれにメリットとデメリットがある

教師強制と出力回帰には、いずれもメリットとデメリットがあります。教師強制のメリットは、教師データというパターンがあることでよりスピーディーに結果を導きだせるようになることです。ただし、この方法は教師データが使えない状況では出力に誤差が発生してしまうというデメリットがあります。出力回帰は処理に少し時間がかかるというデメリットがありますが、出力の誤差は基本的にありません。

回帰結合型ネットワークにおける勾配計算(BPTT)について

E資格のシラバスにある回帰結合型ニューラルネットワークの小項目には、「回帰結合型ネットワークにおける勾配計算(BPTT)」という細項目も設けられています。

BPTTは蓄積した誤差を算出する方法

BPTT(Backpropagation Through Time) は、回帰結合型ニューラルネットワークの処理の際に蓄積した誤差を算出する方法です。時系列データの中間層からも情報を受け取るこのネットワークの処理では、処理の回数が増えるごとに誤差も蓄積していきます。誤差を把握するには勾配を計算することが必要です。

勾配を計算することで問題が解消する

BPTTは、数値を一定の計算式に当てはめて勾配計算をすることで算出することができます。「回帰結合型ネットワークにおける勾配計算(BPTT)」の細項目では、具体的な計算方法などを学びます。

「有向グラフィカルモデルとしての回帰結合型のネットワーク」とは?

「有向グラフィカルモデルとしての回帰結合型のネットワーク」も、E資格の回帰結合型ニューラルネットワークの細項目のひとつです。

ニューラルネットワークにはそれぞれグラフィカルモデルがある

この細項目では、回帰結合型ニューラルネットワークのグラフィカルモデルについて学びます。ニューラルネットワークには、それぞれ数値の相関関係を示すグラフィカルモデルがあります。有向グラフィカルモデルは、グラフに特定の方向性が確認できるモデルのことです。

有限インパルス型と無限インパルス型のグラフィカルモデル

有限インパルス型と無限インパルス型の回帰結合型ニューラルネットワークは、グラフィカルモデルが少し異なります。有限インパルス型は順伝播型ニューラルネットワークにも展開ができます。そのため、この型は有向非巡回型グラフのグラフィカルモデルを作ることも可能です。無限インパルス型は、有向巡回グラフのグラフィカルモデルを作ることができます。

「RNNを使った文脈で条件付けされた系列モデリング」って?

回帰結合型ニューラルネットワークの細項目の最後に挙げられているのが、「RNNを使った文脈で条件付けされた系列モデリング」です。

系列モデリングは系列データから一定のモデルを作ること

系列モデリングは、系列データをもとにAIが予測を立てるときのモデルを作り出すことです。系列モデリングでは、系列データがどのような順番でインプットされたかが重視されます。インプットされた内容だけでなく、順番にも重要な意味があると考えるのがこのモデリングの特徴です。

RNNでは文脈で条件付けが行われている

回帰結合型ニューラルネットワークを使って機械翻訳をする場合、入力されたデータからAIが文脈を理解して、予測される単語をピックアップする処理を行います。このような処理はそれまでの文脈によって条件付けが行われており、RNNの具体的な処理の仕方について学ぶのがこの単元です。

シラバスの内容をしっかり理解することが合格するためのコツ

JDLA認定のE資格は、人工知能についての専門的な知識が問われる資格試験です。試験問題は、基本的にシラバスで挙げられている内容から出題されます。シラバスを隅々までチェックして、出題範囲をしっかりと勉強することがこの試験に合格するためのコツです。JDLAでは、出題分野の勉強ができる参考図書も紹介していますから、是非参考にしてみてください。