E資格を受けてAIエンジニアになりたいなら深層学習の生成モデルを詳しく知っておこう

E資格を受けてAIエンジニアになりたいなら深層学習の生成モデルを詳しく知っておこう

E資格を受験するのなら深層学習についての知識を身につける必要があります。深層学習では生成モデルやAI(人工知能)などが出題されるため幅広い知識が必要です。どのようなものなのか理解しておけばE資格の合格率も上げることができます。具体的に生成モデルとはどのようなものなのか、VAEDCGANなど深層学習に係る専門用語をいくつか理解しておきましょう。

生成モデルはどのような役割があるのか

JDLA(日本ディープラーニング協会)が行っているE資格を攻略するためにはJDLA認定の対策講座を利用しましょう。各講座では深層学習に関係する学習を行うことができます。E資格はディープラーニング等に関する専門的な知識が必要になるので、検定の難易度も高めです。E資格試験を利用するのなら生成モデルについても知っておく必要があります。
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生成モデルは学習用に用意されたデータを参考にして、新しい作品を生成するモデルです。例えば画像を生成するときには、学習用に用意された画像データを参考にして理想的な確率分布から新たな画像データを作ります。生成したいデータをある1つのジャンルに絞るなら、自由度が限定されるので少ない値の数で表現することが可能です。
上記のように生成モデルはAIを用いて、与えられたデータから新たなクリエイティブデータを自動生成することができます。

生成モデルと識別モデルは何が違うのか

生成モデルはコンピュータを用いてデータを自動生成するときに利用する技術です。またデータを人工的に増やすときにも活用できるものです。与えられたデータを参考にして自ら新しいデータを作ってくれるものなので、コンテンツ作成などに使えます。人工的にデータを増やす行為は深層学習の弱点を補う技術として使われます。

例えばデータ量が少ない状態でも人工的にデータを増やすことによって、品質の良い結果を出すことができるのがメリットです。より精度の高いデータを出すためには、多くの情報を集める必要があります。情報を集めるにはかなりの労力が必要になるのですが、生成モデルのデータを人工的に増やす機能を使えば、短時間かつ低負担で質の高いデータを作り上げることが可能です。

識別モデルはパターン認識を行う場合なら生成モデルと同じ使い方が可能です。例えばコンピュータを使用して人の顔などの情報を識別するときに使用します。精度の高い識別が可能なので顔認証や指紋認証などに活用できます。

VAEとオートエンコーダーを知る

VAEは圧縮データの欠損問題を解決してくれる

オートエンコーダーはニューラルネットワークの仕組みの1つです。主に入力されたデータを後で復元できるように圧縮処理を行う場合に使用する技術です。一般的にデータは圧縮すれば情報の一部が欠損してしまいます。オートエンコーダーは重要な部分を洗い出して、それ以外の情報を削ぎ落とすときに使用します。こうすることによってデータ圧縮により重要データが欠損する問題を回避する機能です。VEAはVariational Autoencoderを略した言葉です。
ディープラーニングによる生成モデルの1つです。オートエンコーダーはデータを表す関数を学習するものですが、VAEはデータを表す確率分布の数値を学習できます。データをモデル化する作業を学び、新しい入力データサンプルを生成することが可能です。

敵対的生成ネットワークを理解しておこう

GANとはどのようなものなのか

GANは敵対的生成ネットワークと呼ばれるもので、与えられたデータから特徴を学習して新しいデータを生成することができます。ちなみに生成されるデータは与えられたデータに沿ったものが作られるシステムなので、最初にいくつかの情報が必要です。
GANは教師なし学習の1つで、正解データを与えなくても機能をします。GANは実在しないデータを生成したりするときに活躍してくれるので、アイデア次第では多くの用途に使用できます。例えば部屋の画像をGANに与えることによって、最初に与えた画像を参考にして実在しない部屋の画像を生成することが可能です。うまく利用をすれば一度に多くの部屋を生成できるので、理想的なインテリアコーディネート例を探したいときに使えます。

GANに線画を与えることによって、自動的に着色をしてくれます。例えば電車のデータを予め与えて、電車の線画イラストを与えることによって、実写のような着色を自動的に行います。うまく利用をすればイラストに色を塗る時間を大幅に短縮できます。またGANを用いた自動着色はテイストの変更も可能です。水彩画風に仕上げたいときや、油彩画風に仕上げたいときにGANが自動的に実行してくれます。

GANの仕組みについて

GANは2つのニューラルネットワークで構成されています。1つはGeneratorと呼ばれるものでデータを生成する役割があります。ランダムノイズを入力することで、希望する画像に近づくようにマッピングをします。
もう1つはDiscriminatorと呼ばれるニューラルネットワークを使用しています。Generatorが生成した画像と本物のデータを与えて、真偽を判定する機能です。2つの仕組みを組み合わせることによって、より本物に近いデータを生成します。Generatorが偽物の画像を生成すれば、Discriminatorが判定します。
生成と判定の作業を何度も繰り返すことによって本物に近いデータが作られる仕組みです。2つの仕組みを利用すれば、笑っている人間の表情画像を、泣いている画像に変化させることもできます。変化後の画像は自動生成されるので、泣いている人物の画像を用意する必要はありません。

DCGANはCNN(畳み込みニューラルネットワーク)を用いて画像処理をする技術

DCGANはGANにCNN(畳み込みニューラルネットワーク)を使用して精度を高めたものです。CNNを使用することによって、画像の高解像度化や学習の安定性を施しています。例えば2つの画像AとBを用意して、Aを生成するノイズとBを生成するノイズの値をどちらかに近づけます。DCGANを使えば2つの画像を合成したデータも違和感なく生成することができます。

Conditionnal GAN

Conditionnal GANは条件付きのGANという意味があります。生成する画像を明示的に書き分ける事ができるのがメリットです。GANはランダムなノイズを利用してオリジナルの画像を生成できます。通常のGANは自動的に生成される画像を調整することは出来ない仕様です。そこでラベルyというものをGANに付与することによって、生成されるデータに条件をつけてある程度操作をできるようにしました。
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生成モデルは深層学習において必須になる情報なので覚えておけばE資格の合格率も上がる

生成モデルはAIを使用して新たなデータを生成するものです。認識モデルや生成モデルといったものが用意されています。また圧縮データの一部欠損を回避するためのVAEや、画像生成に役立つGANなどもあります。与えられたデータから新しいものを生成するときに必須になる技術なので、覚えておくとE資格の合格率もアップします。