【2025】画像処理エンジニア検定の難易度・合格率は?勉強時間や学習法も解説

【2025】画像処理エンジニア検定の難易度・合格率は?勉強時間や学習法も解説

画像処理の分野は今まさに需要が急激に拡大しており、さまざまな産業においてその技術が求められています。その背景もあって「画像処理エンジニア検定」は、専門知識と技術を評価するための重要な資格試験として注目を集めています。

ただ「この試験の難易度や合格率はどの程度なのか?」「どれくらいの勉強時間が必要なのか?」疑問に思う方は少なくないでしょう。
本記事では画像処理エンジニア検定の詳細、難易度や合格率、効果的な学習法を解説します。

画像処理エンジニア検定の概要

画像処理エンジニア検定の概要

CG-ARTS(公益財団法人 画像情報教育振興協会)が運営する民間資格で、その名のとおり画像処理に関する知識と技術を評価する内容となっています。

出題される内容としては、具体的には画像解析やパターン検出の技術、モデルやフィルタリング、ディープラーニングや幾何学変換といったものです。

受験することで自身のスキルを客観的に評価できるでしょう。さらに合格することで画像処理に関する高度な専門知識を証明できたり、企業や業界内での信頼性を高めることにつながることからキャリア向上にも役立つため、専門分野での地位を確立する有力な手段として認知されています。

なお、難易度には「ベーシック」と「エキスパート」の2種類があり、それぞれ以下のように異なります。

ベーシック エキスパート
合格率 約60~65% 約30~40%
難易度 ★★☆☆☆ ★★★★☆
制限時間 1時間 1時間20分
設問数 全10問 全10問
価格 5,600円(税込) 6,700円(税込)
試験日程 7月上旬・11月下旬(年2回) 7月上旬・11月下旬(年2回)
受験の条件 なし なし
形式 マークシート マークシート
主な出題内容
  • 画像解析
  • パターン検出・認識
  • 濃淡変換
  • フィルタリング
  • デジタルカメラモデル
  • システム企画
  • その他関連知識

など

  • 画像生成および復元
  • 濃淡変換技術
  • 幾何学変換技術
  • 図形・パターン検出
  • ディープラーニング
  • 画像認識
  • 画像符号化

など

画像処理エンジニア検定 ベーシックの概要

初級レベルの試験という位置づけで、主に画像処理に初めて取り組むエンジニアや学生を対象としており、基礎的な理論や技術の理解を深めることが目的となっています。試験内容は画像の基本的な特性や処理方法、フィルタリング、エッジ検出、ヒストグラム操作、空間フィルタリングなどです。

画像の取り扱いや基本的なアルゴリズムの適用方法の理解など、画像処理の幅広い基礎を確実に習得できることから、実務における問題解決にも寄与するため、結果として初級エンジニアとしての信頼性を高められます。

ゆくゆく、おなじ画像処理エンジニア検定の高難易度レベル「エキスパート」を習得したい方にとって、手始めの腕試しとしても最適な資格です。
ベーシックについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【2024】画像処理エンジニア検定 ベーシックとは?合格率・難易度やおすすめ書籍を紹介

画像処理エンジニア検定 エキスパートの概要

こちらは前述のベーシックとは反対に高度な知識とスキルを評価する上級レベルの資格試験という位置づけで、既に基本的な画像処理技術を習得しているエンジニアや有識者を対象としているのが特徴です。

主な出題内容にはディープラーニングや機械学習を用いた画像認識技術、画像圧縮および符号化、画像復元や補間、3D処理や高度なフィルタリングなどが挙げられます。理論的な知識だけでなく効率的かつ効果的に画像処理を行うスキル、つまり実務で問題解決ができるような応用力も重視されます。

エキスパートに合格すれば高度な画像処理技術と専門知識が証明できるため、業界内での信頼性と専門性アップに大きく寄与するでしょう。さらに、画像処理における研究開発やプロジェクトリーダーとしての役割を任される可能性も大きく上がります。

なおエキスパートの概要については、以下の記事も参考になります。

【2024】画像処理エンジニア検定 エキスパートとは?勉強時間や合格率、勉強法を解説!

画像処理エンジニア検定の難易度・合格率

前述の一覧表でも触れていますが、合格率はベーシックの場合で60~65%、エキスパートの場合で30~40%です。エキスパートはベーシックの約半分程度の合格率となっており、簡単な資格ではないことがわかります。

これから画像処理を新しく勉強したい方やエンジニアを目指す方であれば、ベーシックの受験がおすすめといえます。反対に現役エンジニアとしてより画像処理に関する知見を深めたい方、さらなるキャリアアップとして昇給や異業種転職を目指している方であればエキスパートをとるのがいいでしょう。

また画像処理エンジニア検定の合格基準ですが、どちらも10門中7問以上正解で合格となります。

画像処理エンジニア検定に合格するメリット

画像処理エンジニア検定に合格するメリット

合格することで、主に次のようなメリットが得られます。

  1. 年収アップにつながる
  2. 働き方の自由度が上がる

ここでは、上記それぞれ詳しく解説していきます。

メリット①年収アップにつながる

年収アップにつながることが、最大のメリットといっていいでしょう。この試験に合格することで、専門的な知識、そしてスキルをもつことの証明になるからです。

それらのスキルを証明できるということは、求人市場で非常に高い評価を受けられたり、企業における人材価値が向上するということ。結果として給与アップにつながることが多いのです。

そして近年では画像処理エンジニアの需要は、さまざまな業界で高まっています。社内での昇給、および転職での収入アップを図るなら、取得を目指して損はないでしょう。

メリット②働き方の自由度が上がる

働き方の幅が広がり、自由度が大きく向上することもメリットになります。

たとえば画像処理エンジニアは基本的に頭脳労働なので、コンピューターのみでフルリモートで働くことができます。また企業への就職率も大きく向上するうえ、フリーランスとして独立しても業務委託案件としてたくさんの仕事があるため、食いはぐれるリスクも少ないのが現状です。

またキャリアアップとしてデータサイエンティストになったり、プロジェクトを引っ張るリーダーになれるなど、多岐にわたる選択肢があります。こういった地理的な制約を受けずに働けるのが資格を取得するメリットであり、同時にエンジニアの醍醐味でもあるのです。

画像処理エンジニア検定の難易度攻略に必要な勉強時間

あくまで目安ではありますが、仮にまったくの初心者が受験するケースを例とすると、ベーシックの場合50〜70時間、エキスパートの場合120時間程度の勉強時間が必要になります。

ベーシックは例年、合格率50%を超えているものの、視点を変えて見れば「受験者の約半数は不合格」ということです。やはり求められるノウハウは高度な専門分野であることを忘れてはいけません。

そして完全初心者からエキスパートレベルを目指すとなれば120時間、つまり1日3時間の勉強でも40日かかることになります。

ただ勉強時間は学習効率や方法、事前知識や経験の有無、1日でとれる学習時間などで大きな差が生じるものです。上記よりも時間がかからない方もいれば、それ以上かかる方もいます。

画像処理エンジニア検定の難易度を攻略して合格するには

上記で説明した難易度や学習時間を攻略し、合格にたどり着くための勉強法は主に以下のとおりです。

  1. テキストと問題集を併用する
  2. インターネットや動画コンテンツを活用する
  3. 有料セミナーを検討する

それぞれ解説します。

学習方法①テキストと問題集を併用する

もっとも基本的な学習方法として、テキストと問題集を効果的に併用する方法が挙げられます。

まず公式テキストやその他書籍を活用して基礎理論や基本的なアルゴリズム、画像処理の手法を体系的に学びます。

その後に過去問題集を解きながら間違えた箇所や苦手な部分を分析しつつ、またその部分をテキストで学習し、また過去問題集を解くということの繰り返しが、もっとも効率的かつ現実的な独学の方法といえるでしょう。

ポイントは、テキストでの学習に時間をかけすぎないことです。過去問題集でアウトプットすることに重きを置くことが大切になります。

なお、試験対策としておすすめの公式書籍は以下の章でご紹介します。

学習方法②インターネットや動画コンテンツを活用する

インターネットや動画コンテンツの活用も有益です。オンライン上には多くの無料および有料の学習リソースがあるので、これらを利用しない手はありません。

たとえばYouTube動画には、画像処理の基礎から応用までを網羅した動画が数多く存在します。人間による解説とわかりやすい図解によって、複雑なアルゴリズムや技術の理解がしやすくなるでしょう。

自宅にいながらお金をかけずに、高度な画像処理技術を習得したい方は、ぜひ活用することをおすすめします。

学習方法③有料セミナーを検討する

学習方法③有料セミナーを検討する

書籍や動画コンテンツに比べてお金はかかりますが、とにかく勉強効率を優先したい方は有料のセミナーを活用するのも手です。

たとえばAI研究所による「AIプロフェッショナル人材育成コース」では、3日間の短期集中でAIプログラミングをマスターできるカリキュラムが用意されています。

画像処理に用いられるアルゴリズムやディープラーニングについて学ぶこともできるため、試験対策としてもうってつけです。受講者は1万人を突破、満足度は98%以上を誇る本講座の詳細は、以下をご覧ください。

AIプロフェッショナル人材育成コースのスケジュール/お申し込みはこちら

画像処理エンジニア検定対策に役立つおすすめの書籍

ここでは、試験対策としておすすめの書籍を、以下のとおり3つご紹介します。

  1. 画像処理エンジニア検定エキスパート・ベーシック公式問題集
  2. ビジュアル情報処理 CG・画像処理入門
  3. ディジタル画像処理

書籍①画像処理エンジニア検定エキスパート・ベーシック公式問題集

書籍①画像処理エンジニア検定エキスパート・ベーシック公式問題集

引用:CG-ARTS公式サイト

運営元のCG-ARTSが公式でリリースしている過去問題集です。エキスパート試験過去5度分、ベーシック試験過去3度分と内容もボリューミーで、実践形式のアウトプットに最適な一冊となっています。

こちらの過去問題集を中心にアウトプットする形で対策をしていけば効率の良い学習が実現できるため、受験生必須の一冊です。

書籍②ビジュアル情報処理 CG・画像処理入門

書籍②ビジュアル情報処理 CG・画像処理入門

引用:CG-ARTS公式サイト

CG分野と画像処理分野、それぞれの基礎を網羅した一冊です。初心者向けに図解やイラストをふんだんに使い、要点をわかりやすくまとめているのが特徴です。

こちらも運営元が公式で出している書籍なので、購入するべき一冊といえます。

書籍③ディジタル画像処理

書籍③ディジタル画像処理

引用:CG-ARTS公式サイト

本試験の基本的な内容を広く網羅した公式テキストです。

初心者がつまずきやすいアルゴリズムや基礎理論を、図解を用いてわかりやすく解説しているため試験対策にもってこいで、とくに初心者必読の書籍となります。

画像処理エンジニア検定の難易度まとめ

画像処理エンジニア検定は画像処理の基礎から応用までを評価する試験で、難易度はベーシックが中級、エキスパートが上級向けです。合格率は比較的高いものの、専門知識と応用力が求められるので、決してラクに合格できると考えてはいけません。

学習法としては公式テキストや参考書、過去問題集を活用することが効果的です。場合によってはプログラミングスクールやITセミナーを活用するのも得策でしょう。

合格によって専門分野でのキャリアアップに役立つほか、より高い技術力を証明できるようになります。試験の難易度と自身のレベルを見極め、確実に画像処理エンジニア検定への合格を掴み取ってください。

AIプロフェッショナル人材育成コースの詳細はこちら