Python3エンジニア認定データ分析試験の合格を目指すには、過去問を解くことが非常に効果的です。過去問を繰り返し行うことで試験の傾向や出題範囲を把握し、弱点を克服できるからです。
しかしどのサイトで過去問を見ることができるか、実際の試験に近い問題を提供しているサイトはどれなのか、わからない方も多いと思います。今回の記事ではPython3エンジニア認定データ分析試験の過去問を閲覧できるサイト、およびその活用法を紹介します。
Python3エンジニア認定データ分析試験の概要
Python3エンジニア認定データ分析試験は「Pythonエンジニア認定試験」の種類のひとつであり、データ分析に関するスキルを評価する試験です。主にPythonを使用したデータ取得や加工、可視化、機械学習などの実務的なデータ分析スキルを問います。
Pythonの基本的な文法から始まり、pandasやNumPyを使ったデータ操作、scikit-learnによる機械学習の実装など範囲は多岐にわたるので、過去問を有効活用したアウトプットを重視しなければなりません。試験の合格基準は正答率70%以上とされており、受験料は税込み11,000円です。
データ分析エンジニアを目指す方や、実務でPythonを使った分析を行う方に最適な資格となっています。概要を一覧にすると以下のとおりです。
項目 | 詳細 |
試験名 | Python3エンジニア認定データ分析試験 |
主催 | Pythonエンジニア育成推進協会 |
試験形式 | CBT方式 |
試験時間 | 60分 |
出題数 | 約40問 |
合格基準 | 正答率70%以上 |
受験料 | 11,000円(税込) |
合格率 | 約70% |
主な対象者 | データ分析に関心のあるPythonエンジニア |
なお「Pythonエンジニア認定試験」には、本記事で紹介しているPython3エンジニアデータ分析試験の他にも
- PythonZen & PEP 8 検定試験
- Python 3 エンジニア認定基礎試験
- Python 3 エンジニア認定実践試験
の3種類が存在します。以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方はぜひお読みください。
Python3エンジニア認定データ分析試験の過去問を公開
この章では、実際に過去に出題されたPython3エンジニア認定データ分析試験の過去問を一部公開します。ぜひ目を通し、試験対策の参考にしてください。
過去問題①
Q.Pythonの特徴に関する説明で、誤っているものはどれか。
①データ分析の分野でデファクトスタンダードになっている。
②WEBアプリのフロントエンドでデファクトスタンダードになっている。
③サーバサイドのツールとして活用できる。
④コンパイルが不要である。
正解:②
Webアプリは、ユーザーの操作を受け付ける「フロントエンド」と、データの処理や保存を行う「サーバサイド」に分かれています。フロントエンドは、主にブラウザ上で動作する部分であり、Webページの表示やユーザーインターフェースの動作を担当します。
フロントエンドでは「JavaScript」がデファクトスタンダードとなっており、Pythonは通常使用されません。
一方サーバサイドではデータベース操作やビジネスロジックの処理を担当し、Pythonも頻繁に使用されます。とくに「Django」というフレームワークが人気で、この模擬試験アプリでもDjangoを使ってサーバサイドがコーディングされています。
Djangoは、pandasなどと同様にサードパーティのライブラリですが、データ分析には特化していないためデータ分析の目的では使われません。
過去問題②
Q.データ分析のツールに関する説明で、正しいものはどれか。
①Pythonの外部パッケージで数値計算ができるのはNumPyだけである。
②MicrosoftのExcelでデータ分析はできない。
③R言語はデータ分析で利用できるが、機械学習では利用できない。
④pandasの基盤はNumPyである。
正解:④
pandasをインストールする際は、まずNumPyがインストールされていなければなりません。NumPyは高速な数値計算を行うためのライブラリで、その配列はint64などの特定のデータ型で統一されており、固定されたデータ型によって効率的な処理が可能となります。
しかしデータ分析においては扱うデータが整数や小数、文字列など多様な型を含むことが一般的。このような異なるデータ型を同時に取り扱うには、NumPyだけでは不十分であり、そこでpandasが登場しました。
pandasは複数の異なるデータ型を一つのDataFrameとして統合的に扱えるため、データ分析において非常に便利なツールとなっています。NumPyの高速処理能力を基盤としながら柔軟なデータ構造を提供し、多様なデータ型を効率的に処理できるよう設計されています。
過去問題③
Q.次のコードを実行した結果として、正しいものはどれか。
a = 1
b = 2
c, b = b + 1, a + 3
d = 1 + b ** 2
e = d – 8 / 2
f = e % 3print(d, e, f)
①7 4 1
②7 4 1.0
③17 13.0 1
④17 13.0 1.0
正解:④
選択肢4が正解です。この問題ではPythonの計算ルールが問われています。
まずaとbに1と2を代入し、次にcに「b + 1」の結果である3、bに「a + 3」の結果である4を代入します。その後、dは「1 + b ** 2」で「1 + 16」となり17になります。
次にeは「d – 8 / 2」で除算が優先され「8 / 2」は4.0、eは「17 – 4.0」で13.0となります。最後にfは「e % 3」で「13.0 % 3」となり、結果は1.0です。
Pythonでは除算(/)は常にfloat型を返し、float型を含む計算も必ずfloat型になります。また剰余算(%)でもfloat型が適用されます。
なお、Python3エンジニア認定データ分析試験以外のデータ分析関連資格に興味のある方は、以下の記事でくわしく紹介していますので、ぜひご一読ください。
Python3エンジニア認定データ分析試験過去問公開サイト
Python3エンジニア認定データ分析試験の過去問を公開しているおすすめサイトを、以下のとおりご紹介します。
- PRIME STUDY
- DPro EXAM
- Exam App
過去問が見れるサイト①PRIME STUDY
引用:PRIME STUDY
PRIME STUDYは、PythonやPHPの過去問に対応した無料模擬試験サイトです。Python 3エンジニア認定データ分析試験や基礎試験、PHP 7・8技術者認定試験などの過去問を何度でも受けることができます。
過去問の公開により多くの受験者が試験に合格し、データ分析やWeb開発分野で活躍することを目標として開設されました。
過去問が見れるサイト②DPro EXAM
引用:DPro EXAM
人気IT資格の合格を目指すなら、ディープロ EXAMが最適です。無料会員登録で全ての過去問が受け放題で、包括的な対策トレーニングが可能です。
過去問にはPython3エンジニア認定試験(基礎・実践・データ分析)、ITパスポート、基本情報技術者、応用情報技術者、G検定、Ruby2.1、Rails4、生成AIパスポートなどがあります。
ディープロ EXAMは、各協会や専門家の監修を受けたトレーニングサービスで、Pythonエンジニア育成推進協会の過去問を公認しており、G検定は伊達貴徳氏が監修しています。
過去問が見れるサイト③Exam App
引用:Exam App
Exam Appは、Python3エンジニアの過去問に特化した便利なアプリです。会員登録なしで利用でき、シンプルなユーザーインターフェースで過去問をスピーディーかつ簡単に実施できます。
試験の種類は基礎、データ分析、実践から選べ、レベルも初級、中級、上級の中から自分に合ったものを選べます。
Python3エンジニア認定データ分析試験おすすめ過去問題集
この章では、Python3エンジニア認定データ分析試験おすすめ過去問題集を紹介します。
おすすめ問題集①Python3エンジニア認定基礎試験問題集 第三版改訂版
引用:Amazon
Python 3 エンジニア認定基礎試験用の過去問題集です。公式テキストの難解な部分を、実際の問題を解くことで理解を深めることが可能になります。
問題集は公式テキストに基づいた構成で、もちろん過去問もとても豊富に含まれているので、試験対策において心強い存在になるでしょう。
おすすめ問題集②徹底攻略Python 3 エンジニア認定[基礎試験]問題集
引用:Amazon
この問題集はPythonエンジニア育成推進協会が実施する「Python 3 エンジニア認定 基礎試験」に完全対応している過去問題集なので、詳細な解説と出題率の高さに定評があります。
テキストと合わせて学習することで合格力が飛躍的に向上するため、受験者必携の一冊として知られています。
おすすめ問題集③Python 実践データ分析 100本ノック 第2版
引用:Amazon
データ分析の実務でよく直面する「汚いデータ」(ダーティデータ)に対応するためのプロのノウハウを解説した過去問題集です。
入門書では触れられない複雑なデータの問題に焦点を当て、実際の現場で役立つ技術と戦略を紹介しています。アウトプットおよび最終確認や総仕上げの用途に最適な一冊です。
Python3エンジニア認定データ分析試験に合格するなら
Python3エンジニア認定データ分析試験に合格するなら、ITセミナー「Python基礎セミナー講習」の受講がおすすめです。
2日間でPythonの基礎から応用まで学べる短期集中講座となっています。初心者でも受講可能でPythonの基礎文法、ライブラリの使い方、Webスクレイピング、データ可視化など幅広い項目を網羅しています。
受講形式は会場、ライブウェビナー、eラーニングから選べ、eラーニングは特価27,500円(税込)で受講可能。試験対策や過去問の予習・復習にもうってつけな内容なので、ぜひ以下のリンクをご確認ください。
Python基礎セミナー講習のスケジュール/お申し込みはこちらから
Python3エンジニア認定データ分析試験の過去問まとめ
Python3エンジニア認定データ分析試験の過去問を活用することは、試験合格に向けた重要なステップとなります。過去問を解くことで、出題傾向や問題の形式に慣れることができ、本番でのパフォーマンス向上につながるからです。
この試験の過去問はPRIME STUDYやDPro EXAM、またExam Appなどのサイトで確認できます。その他Python基礎セミナー講習をはじめとする講座やセミナーでも、受験者が共有する問題や解説が掲載されています。
過去問は試験範囲の理解を深めるためにもちろん役立ちますが、実際にPythonを動かしてみることも同じくらい大切です。実際に手を動かすことで知識が定着しやすく、特にデータ分析のライブラリに関する理解が深まるからです。
過去問を有効活用してしっかり準備を進め、確実な合格を目指しましょう。