AI関連のE資格を取得してキャリアップをしたいけれど、数学が苦手で合格できるか心配と悩んでいる方でも工夫次第で合格に近づけます。
今回は、E資格の数学で合格点を取る勉強方法をご紹介します。
E資格の数学に不安を感じている方は、この記事を参考にしながら試験勉強してみてください。
E資格とは
E資格とは、ディープラーニングを理解し、AI開発実装能力があることを証明するための資格です。
一般社団法人日本ディープラーニング協会の認定試験に合格すれば資格を取得できます。
試験名 | E資格 |
認定機関 | 一般社団法人日本ディープラーニング協会 |
試験範囲 |
数学的基礎、機械学習、深層学習の基礎、深層学習の応用、開発・運用環境 |
試験問題数 | 約100問 |
試験形式 | 多肢選択式 |
試験時間 | 120分 |
試験会場 | 全国各地の会場 |
受験資格 | JDLA認定プログラム修了者 |
受験料 | 一般:33,000円(税込)
学生:22,000円(税込) 会員:27,500円(税込) |
E資格の数学の出題範囲
E資格の数学の出題範囲は、
- 確率・統計
- 情報理論
です。
確率・統計
世の中にはランダムで起こる出来事があります。
ある出来事が観測されたときに、データの背後にある普遍性や法則を見つければ、ある出来事が起きる可能性を予測できるようになります。
機械学習に確率・統計学の考え方を学習させていけば、精度の高い予測ができるようになります。
このように、機械学習で必要な領域のため「確率・統計」が出題範囲に含まれています。
出題範囲
ベルヌーイ分布、多項分布、ガウス分布、ベイズ則
情報理論
世の中には滅多に起きらない出来事もあります。
このような出来事が起きたとき、どのぐらい起こりづらいかを表す尺度を示すと、確率の凄さを伝えられます。また、複数の出来事が同時に起きた場合の確率を導き出すことも可能です。
このような情報理論も機械学習には欠かせません。
そのため「情報理論」も出題範囲に含まれています。
出題範囲
情報量
E資格の数学の合格基準
一般社団法人ディープラーニング協会は数学の合格基準に関して、非公開にしています。
しかし、E資格の受験者の合格率と数学の平均点数を見ると70%の点数が取れれば合格できると思って問題ないでしょう。
E資格対策の問題集や模擬試験で70点取れるように勉強すると合格が近づきます。
過去3年間のE資格の合格率
開催日 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2024年#1 | 1,215 | 1,194 | 867 | 72.61% |
2023年#2 | 1,089 | 1,065 | 729 | 68.45% |
2023年#1 | 1,131 | 1,112 | 807 | 72.57% |
2022年#2 | 917 | 897 | 644 | 71.79% |
2022年#1 | 1,357 | 1,327 | 982 | 74.00% |
E資格の平均得点率
「2024年#1」の平均得点率は、応用数学58.90%、機械学習66.16%、深層学習61.17%、開発環境63.26%でした。
E資格の数学を勉強する方法
E資格の数学は70点を目指すべきと説明しましたが、どのように勉強をしていけば良いのでしょうか?
ここでは、E資格の数学を勉強する方法をご紹介します。
書籍
数学の関連書籍を購入すれば、自分のペースで学習できます。
「確率・統計」「情報理論」のどちらの領域も、さまざまなレベルの書籍が販売されています。機械学習に必要な知識を理解度に合わせて勉強したいという方には向いている学習方法です。
しかし、E資格の受験まで日数が限られていて、合格を目的としている場合はE資格対策講座を受講した方が効率的に学べます。
E資格対策講座
E資格対策講座を購入すれば、「会場受講」「ライブウェビナー」「eラーニング」で数学が学べます。書籍との大きな違いは、不明点を講師陣に質問できることです。
学習をサポートしてもらえるため、独学で数学を身に付けられるか不安という方はE資格対策講座を受講しましょう。
E資格講座の中には、数学だけ取り扱っている講座もあります。
模擬試験
書籍とE資格対策講座で数学を勉強したら、模擬試験を受験して合格点が取れるかを試してみましょう。E資格を合格するためには、数学で70点を得点する必要があります。
合格点を目指して模擬試験を受けて、間違えた箇所を書籍や講座で復習すると点数を伸ばしていけます。
E資格の数学を勉強する際におすすめの書籍
E資格の数学を書籍で勉強したい方におすすめの本をピックアップしてご紹介します。
最短コースでわかるディープラーニング
出典元:『日経BP』
ディープラーニングの動作の本質を理解するために必要な数学を最短で学べる書籍です。
高校1年生レベルから応用数学(微分、ベクトル、行列、確率)をやさしく解説します。機械学習に必要な最低限の内容に絞り込み、相関関係をマップにまとめているため、どのような箇所で使われる数式かが把握できる書籍となっています。
そのため、短時間でE資格対策をしたい方におすすめの書籍です。
書籍名 | 最短コースでわかるディープラーニング |
著者名 | 赤石雅典 |
販売価格 | 3,190円(税込) |
出版社 | 日経BP |
ガイダンス確率統計
出典元:『サイエンス社』
ガイダンス確率統計は、理工学生を対象として確率・統計の基本を習得するための教科書です。
簡潔に書かれているため、数学に苦手意識を持っている方でも読めます。また、数式が丁寧に説明されており、なぜ、その定理が必要なのか経緯を含めて学べます。
確率・統計の基礎を押さえたい人におすすめの書籍です。
書籍名 | ガイダンス確率統計 |
著者名 | 石谷 謙介 |
販売価格 | 2,365円(税込) |
出版社 | サイエンス社 |
基礎から学ぶ統計学
出典元:『羊土社』
基礎から学ぶ統計学は、統計学に挫折した経験がある方向けの入門書です。
高校生が学ぶ数学の基礎をおさらいできます。図や写真が多く掲載されており、統計学が苦手な方でも理解できるようになっています。
実践的な手法を中心に学べるため、機械学習に活かせる知識を身に付けたいという方におすすめの書籍です。
書籍名 | 基礎から学ぶ統計学 |
著者名 | 中原 治 |
販売価格 | 3,520円(税込み) |
出版社 | 羊土社 |
はじめての情報理論
出典元:『森北出版』
はじめての情報理論は、高校や大学で採用されてきた情報理論の定番テキストです。
情報理論の基礎から通信路符号化まで数式が多く躓きがちな部分も図版を用いてやさしく解説されています。何度もテキストのレイアウトが刷新されており、情報理論がわかりやすく書かれています。
そのため、情報理論を基礎から学びたいという方におすすめの書籍です。
書籍名 | はじめての情報理論 |
著者名 | 稲井寛 |
販売価格 | 2,640円(税込) |
出版社 | 森北出版株式会社 |
徹底攻略ディープラーニングE資格エンジニア問題集
出典元:『インプレスブックス』
徹底攻略ディープラーニングE資格エンジニア問題集は、E資格対策書として評判の高い問題集です。
E資格試験前に実力を確認するための模擬試験が1回分用意されています。E資格対策講座の提供事業者であるスキルアップAI株式会社が出版しているため、E資格試験の内容を反映させた問題集となっています。
そのため、自宅でE資格の模擬試験を受けてみたいという方におすすめです。
書籍名 | 徹底攻略ディープラーニングE資格エンジニア問題集 |
著者名 | スキルアップAI株式会社 小縣 信也 |
販売価格 | 6,050円(税込) |
出版社 | インプレスブックス |
E資格の数学の勉強におすすめのE資格対策講座
E資格の数学の勉強におすすめのE資格対策講座をご紹介します。
E資格対策ディープラーニング短期集中講座
E資格対策ディープラーニング短期集中講座は、短期集中でE資格に必要な知識を身に付けられる講座です。自社開発のJDLA認定プログラムのため、他のプログラムと比較してリーズナブルな料金で受講できます。
「会場受講」「ライブウェビナー」「eラーニング」の3つの受講形式が選べます。
価格が54,780円からとリーズナブルのため、E資格試験対策にeラーニングを申し込む人も多いです。
すうがくぶんか
出典元:『すうがくぶんか』
すうがくぶんかは、社会人のための数学教室です。E資格対策講座として、数学の出題範囲「確率・統計」「情報理論」が学習できます。
会場受講とeラーニングが選べ、1ヵ月24,500円とリーズナブルな料金プランが魅力。
一般社団法人ディープラーニング協会からも認定されている事業所のため、E資格対策についての相談もできます。そのため、月謝制で数学を学びたい方におすすめの講座です。
スキルアップAI
出典元:『スキルアップAI』
スキルアップAIが提供する「現場で使えるディープラーニング基礎講座」は、入門・基礎の講座が多く含まれているJDLA認定プログラムです。
E資格対策に必要な基礎知識だけでなく、数学の入門から学習できます。統計検定3級・2級に対応している講座も用意されているため、E資格と同時に多くの資格を取得したい方なら満足できる講座でしょう。
受講料金は462,000円と高めですが、AIに必要な知識を幅広く学べます。
E資格の数学の勉強におすすめの模擬試験
書籍やE資格対策講座で数学を学んだら、模擬試験で理解できているか実力を試しましょう。
ここでは、E資格の模擬試験が受けられるサービスをご紹介します。
直前フォローアップ講習
AI研究所が提供する直前フォローアップ講習は、過去の出題傾向をもとに作成された問題演習に取り組み合格レベルを目指す講習です。
それだけでなく、最新のAIトレンドを分析して作成した予想問題に取り組めるため、新領域の問題に対応できるようになります。
試験問題の正当率70%以上を目指す講座です。52,800円(税込)で受講できます。
AVILEN模擬試験
AVILEN模擬試験はE資格本試験レベルの設問が100問出題されます。
オンラインテストなので本試験のような感覚で模試が受けられます。
模試開催日に受験した方は個別成績レポートが配布してもらえるため、どこが身についていないかを確認できます。受験料は27,280円(税込)です。
スキルアップAI模擬試験
スキルアップAI模擬試験は、E資格を熟知する講師陣が作成した模擬試験です。
講座時間は約6時間(試験2時間、解説動画4時間)となっており、試験を終えた後に各問題の解説がされます。そのため、本番さながらの模試試験を受験したい方におすすめです。受験料は33,000円です。
まとめ
E資格に合格するためには数学の出題範囲「確率・統計」「情報理論」で70点以上を取らなければいけません。
数学が苦手な方は書籍やE資格対策講座でシッカリと勉強しましょう。
この記事では、E資格対策におすすめの「書籍」「E資格対策講座」「模擬試験」をご紹介しました。
これらを活用して勉強すれば、数学で70点以上も獲得できるでしょう。
ぜひ、この記事を参考に勉強を始めてみてください。