E資格の難点はJDLA認定プログラムの受講費用の高さでしょう。それに受験料も33,000円と高額なので、E資格を受験することに興味があるけれども、受験のために必要な費用が高すぎて受験を諦めてしまう人もいます。しかし、給付金を活用することで受験費用を安く抑えることが可能です。そこで、JDLA認定プログラムのうち給付金が下りる講座やE資格認定講座の内容について解説します。
そもそも受け取れる給付金はどんな制度?
一部のJDLA認定プログラムは厚生労働省の専門実践教育訓練給付制度の対象講座に認定されています。この給付金制度はどんな制度なのでしょうか。まず、経済産業省はIT人材を育成するために「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」として、IT・データ分野で社会人が高度なスキルを身に着けてキャリアアップを図る講座を認定する制度を制定しました。そして厚生労働省と経済産業省が提携することでできた新しい制度が専門実践教育訓練給付制度です。この制度では、一定の条件をクリアする雇用保険の被保険者もしくは雇用保険の被保険者だった離職者が厚生労働省によって指定されている専門的な分野の教育訓練を受けることで、受講費用の5割~7割が戻ってきます。
ちなみに給付割合に関しては、受講した講座を修了した場合は50%・年間40万円まで、修了して資格取得・正社員雇用に繋がった場合は70%・年間56万円までが支給されます。手続きを行うにあたっては受講開始前に訓練対応のキャリアコンサルタントから訓練前キャリアコンサルティングを受け、ジョブカードを作成しなければいけません。そして、専門実践教育訓練に関する教育訓練給付金支給申請書・受講証明書もしくは修了証明書・教育訓練給付金受給資格者証・支払い時に発行された領収書を準備して手続きを行いましょう。ちなみに教育訓練給付金受給資格者証はハローワークにて交付を受けることができます。
ただし、教育訓練給付金は受給するにあたって、同時に複数の教育訓練講座に適用することができません。それに、過去に教育訓練給付金を受けたことがある場合、前回受講した時の開始日から3年が経過しないと受給できないので注意しましょう。
JDLA認定プログラムで給付金が下りるのは2種類
JDLA認定プログラムは安いものでも受講費用が10万円を超えるのでなかなか痛い出費と言えるでしょう。申請を行えば受講費用が戻ってくるので一時的に受講費用を払える余裕があるなら給付金の対象となるものを選ぶのがおすすめです。そこで、給付金が下りるJDLA認定プログラムを見ていきましょう。
『スキルアップAI株式会社 現場で使えるディープラーニング基礎講座』
JDLA認定の公式G検定問題集を販売している企業ということもあり、E資格受験でもスキルアップAI株式会社の講座を利用している人は多いです。対面講座・対面短期集中講座・オンライン講座の3つが用意されており、通学形式でも在宅でも受講することができます。料金は279,000円~298,000円なので、給付金が下りれば実質10万円~15万円程度で受講できるものと考えておくと良いでしょう。ただ、Pythonプログラミングをある程度理解している必要があるので注意が必要です。
『エッジテクノロジー株式会社 AIジョブカレ ディープラーニング講座』
こちらの講座は対面講座のみ給付制度の対象となっています。そもそも受講料自体が139,800円と安めで、給付金が下りれば5万円~7万円程度で受講できるので、低予算でE資格に合格したい人におすすめです。転職支援も付いていることから、これを活用してAIエンジニアを目指す人もいます。
『株式会社キカガク ディープラーニングハンズオンセミナー』
最短3日間でディープラーニングを実装できるというハンズオン形式のセミナーであり、知識を短期間で詰め込む必要があるのでハードではあるものの、集中してE資格合格を目指したい人におすすめです。料金は30万円なので、給付金が下りれば10万円~15万円程度で受講できます。3種類のフレームワークから自分の好きなものを選択できるので、使用するフレームワークにこだわりがある人にも良い講座と言えるでしょう。
E資格に合格してIT人材を目指そう!
AI分野はまだ人材が少ないジャンルであり、E資格を取得することでIT業界の中でも難易度の高いAI関連の仕事に就くことができる可能性があります。AI分野は大学院を卒業している人が大半であり、ただE資格を取得しているというだけで転職するのは難しくはありますが、転職サポート付きのJDLA認定講座を利用するなどすれば転職成功率も一気に上がるでしょう。AI関連開発はIT業界の中でも特に年収が高い分野なので、IT業界で働いたことが無い人はもちろん、既にエンジニアとして働いている人のキャリアアップにもおすすめです。
E資格を取得してキャリアアップ・キャリアチェンジ!
IT業界の中でもAI開発に関する知識を持った人の需要は年々上昇しています。学習内容がかなり難しいので、特にIT業界で働いた経験が無い人からすると難しくはありますが、不可能ということはありません。そこで、IT業界未経験からAI開発に携わる仕事へのキャリアチェンジや、既にエンジニアとして働いている人のキャリアアップの一環としてE資格を受験してみてください。