ジェネラリストに求められる役割とは?

ジェネラリストに求められる役割とは?

仕事の場では、専門技術をビジネスに応用するスキルも求められます。AIエンジニアとして働く場合も、幅広いスキルを身に付けておくと今後のキャリア形成に役立つかもしれません。今回は、AIエンジニアの間でも話題になっているジェネラリストについて解説をしていきます。ジェネラリスト検定の概要や、スペシャリストとの違いなども紹介しましょう。

IT業界でも注目されている「ジェネラリスト」

AIエンジニアとして働いていると、ジェネラリストという言葉を耳にすることがあるかもしれません。IT業界でのジェネラリストの特徴や検定試験の概要について、ここではまとめてみました。

ジェネラリストとは?

IT業界で注目されているジェネラリストは、ディープラーニングの知識を事業に活用できる人材のことです。ディープラーニングは、AIの性能を向上させるために重要視されている知識です。AIというコンピューターに人間と同じような機能を持たせるためには、ディープラーニングの知識が必要になってきます。ジェネラリストは、このようなディープラーニングの知識を実際のビジネスに応用するスキルを持っています。専門知識を適切な方法で活用できるところが、ジェネラリストの強みです。

ジェネラリスト検定(G検定)

ジェネラリスト検定(G検定)は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が2017年から行っている検定試験です。この検定では、「ディープラーニングの知識を事業に活用できるか」というジェネラリストとしてのスキルが問われます。試験が始まった2017年以降、ジェネラリスト検定の受験者は毎年増え続けています。本職のAIエンジニアはもちろん、IT企業などで働く一般のビジネスパーソンも広く受験しており、AIの導入を考えている企業からも注目が集まっている状況です。

ジェネラリスト検定は、同協会が公開しているシラバスや推薦図書の内容から問題が出題されます。AI、機械学習についての知識やディープラーニングの知識などが問われる内容になっており、公式サイトでは例題もチェックができます。試験は年数回の日程で行われ、受験はインターネットを利用した自宅試験です。ちなみに、受験資格はとくに設けられていません。

ジェネラリストとスペシャリストはどう違う?

ジェネラリストとよく比較されるのが、スペシャリストです。ジェネラリストが幅広い業務を行うのに対し、スペシャリストは特定の業務に特化して仕事を行うのが特徴です。ジェネラリストとスペシャリストの区分けは、IT業界のみならずさまざまな業種で行われています。

ジェネラリストのメリットとデメリット

ジェネラリストのメリットは、業務を体験することで広い知識が身に付いたりさまざまな経験ができたりすることです。このような経験は、組織をマネジメントするうえでも役立つことが多いです。将来、管理職などを目指すときは、エンジニアもジェネラリストとしてのスキルを磨いておいたほうが有利になる可能性があります。ジェネラリストのデメリットは、知識や経験が浅くなってしまうケースがあることです。特定の業務を掘り下げる機会がないと、得意分野なども見つけにくくなります。

スペシャリストのメリットとデメリット

AIエンジニアなどのスペシャリストのメリットは、その分野で高いスキルが身に付くことです。実際、人工知能や機械学習などのスキルをひとつの武器にすることで、転職活動でも有利になることがあるかもしれません。企業の財産として重宝されるなど、専門スキルによって自分の評価が上がることもあり得ます。スペシャリストのデメリットは、視野が狭くなる可能性があることです。同じ業務を長年続けている場合、応用力を養うチャンスが少ないのがデメリットになってきます。

ジェネラリスト エンジニアの役割

ジェネラリスト検定(G検定)が注目されていることからもわかるように、IT業界でもジェネラリストとしてのスキルが必要とされている状況です。エンジニアの場合も、ジェネラリストとしての役割が果たせればキャリアの幅がグンと広がる見込みがあります。

社内の調整までできるジェネラリスト エンジニア

ジェネラリスト検定に合格しているジェネラリスト エンジニアは、社内のさまざまな部署との調整などもスムーズにできることが考えられます。この検定では、専門知識を応用する力が問われるため、資格保持者は現場のエンジニアと管理部門との認識の差などを上手にカバーできる可能性があります。イメージを共有しやすくするジェネラリスト エンジニアのアプローチは、プレゼンテーションなどでも役立つでしょう。

ジェネラリストに求められる役割とは?

ビジネスに即した開発ができる

ジェネラリスト検定には、ディープラーニングを応用する際に不可欠な法律や倫理なども出題範囲に含まれています。このような領域までしっかりと勉強をしていれば、現実のビジネスに則した開発ができるでしょう。

AIエンジニアの活躍の場を広げるジェネラリスト検定

AIエンジニアの場合も、今後はジェネラリストとしての役割を求められるケースが増えていく可能性があります。ここで紹介したジェネラリスト検定(G検定)は、ジェネラリストとしてのスキルを身に付けるうえでも役立つ資格です。活躍の場を広げたいエンジニアは、ジェネラリスト検定でスキルアップを目指してみるのもひとつのアプローチになるでしょう。