近年注目されている人工知能やディープラーニング関連の資格として、G検定とE資格があります。このうち、E資格は、人工知能やディープラーニングに関係した仕事をするエンジニア向けの資格として、幅広い知識や技術を有していると、証明できる等のメリットがあります。ここでは、E資格を取得するための条件と、試験勉強に有利な無料ツールを始めとした教材などについて詳しく説明します。
E資格を受験するまでにかなりの費用がかかる
人工知能やディープラーニング等の知識や技術を持つ、エンジニア向けの資格と位置づけられているE資格は、受験及び資格取得に様々な条件があります。日本ディープラーニング協会認定のプログラム受講が義務づけられており、受講終了後2年以内であれば、E資格の受験資格が得られます。認定プログラムを受講するに至って、年齢や職業などによる制限は設けられていないため、学生や社会人など、誰でもE資格の受験ができます。企業や学校などで認定プログラムが実施されており、受講時間に関しては、平均して40時間から50時間、日数にしておおよそ2ヶ月間となっています。
受験資格を得るための認定プログラムを受ける費用については、提供している企業や会社によって異なりますが、おおむね20万円から45万円がかかります。加えて、一般が32,400円、学生が21,600円という受験料を別途支払う必要があります。さらに試験対策として専用のテキストなども購入しなくてはならないため、資格取得までにかかる費用は、数十万円単位に及びます。
E検定の受験概要と試験対策にかかる時間
E検定は、指定された受験会場に出向いて、会場にあるパソコンで答える形式となっています。試験時間は120分で、100問程度の問題に対して、選択肢から選びますが、問題に答えるための計算用紙及びボールペンが別途渡されます。E検定の受験範囲は、ディープラーニングについての知識を問う機械学習や深層学習に加えて、専用のシステムを開発並びに運用するための知識が問われます。さらに、ディープラーニング系のプログラミングに不可欠な、応用数学の知識も必要となります。
E資格の受験合格に要する時間は、ディープラーニングに関するある程度の知識がある場合、6ヶ月程度となっています。JDLA認定のプログラムに要する時間はおおよそ2ヶ月程度とされているため、その期間から勉強を開始する必要があります。認定プログラム自体、E資格に関する試験科目の講座がメインとなっている事情もあり、試験勉強対策として十分に活かせます。この期間中は、試験科目に関する基本的な項目が学習できるだけでなく、本番を想定した模擬試験等も受けられるといったメリットが多数あります。
E資格受験に必要となる認定プログラムを受講しても、試験合格が保証されるとは限らず、ある程度の自学自習が必須となります。実際に出題される問題自体が、認定プログラムの受講を終了しているという前提の難易度となっているためです。よって、ディープラーニング関連のプログラム実装に関する知識が書かれている書籍を購入して、試験に備える必要があります。注意する点としては、数多くの試験対策として有効な過去問題が、E資格にはないという点です。認定プログラムで受けた模擬試験を活用して、実践的な試験対策を行う必要性も生じます。
E資格勉強を助けるための無料ツールも活用する
ここまで紹介したように、E資格までの受験から合格に至るまでには、受験料を含めたかなりの費用がかかります。そのため、「E資格対策として活用できる無料ツールは?」という疑問の声が聞こえてきますが、試験合格に必要な学力を知る手段については、無料で利用できるものもあります。例えば、ディープラーニングに必要となる数学の知識がどの程度あるかを、客観的に判断する診断テストなら、必要な情報を登録するといった手間だけで利用可能です。診断テストの結果によって、試験合格のためには、あとどのくらい勉強すればいいのかが、ある程度把握できます。
また、合格までに多額の費用がかかってしまうE資格を、低コストで合格するためには、数多くあるJDLA認定のプログラム選びも重要となります。20万円程度という低価格で認定プログラムを提供している会社の場合、対策講座を受ける前提となるテストを実施しているところも存在します。数学やプログラミングなどの試験科目に対して、ある程度の知識を持っている人は、基本となる講座をスキップできるため、試験対策により多くの時間をつぎ込めます。
E資格の取得までには、ある程度の時間と数十万円にも及ぶ試験対策の費用がかかってしまいます。しかし、無料で受けられる診断テストや基礎的な講座を省略できる制度を活用すると、効率的な試験対策ができます。
E資格取得に役立つ無料ツールも活用する
ティープラーニングに関係する技術者向けの資格であるE資格は、JDLA認定のプログラムを受けるなど、受験資格を得るために多額の費用がかかります。その反面、試験合格に必要な学力を図る診断テストといった、無料で受けられるツールもあります。こういった無料ツールを活用して、時間と費用がかかるE資格の一発合格を目指すのも、一つの方法です。