【2025】JDLAのG検定とは?難易度・学習方法・メリットも解説

【2025】JDLAのG検定とは?難易度・学習方法・メリットも解説

AI活用が当たり前となる時代、JDLAのG検定に興味はあるけれど「難しそう…」「自分にも合格できる?」と不安を感じていませんか? ディープラーニングの専門知識なんて、今の自分には縁遠いもの、と諦めかけている方も多いかもしれません。

そこで本記事では、G検定の概要から難易度、学習方法、そして取得するメリットまで徹底解説します。あなたの挑戦意欲を後押しし、AI時代を生き抜くための第一歩となる情報をお届けします。

G検定を主催するJDLAとは?

G検定は、AI・ディープラーニングの活用リテラシーを測定する試験で、AIに関心のある多くの方々に受験されています。この試験を主催するのが、日本ディープラーニング協会(JDLA)です。以下では、G検定の詳細を解説します。

  1. G検定の概要
  2. JDLA(日本ディープラーニング協会)について
  3. JDLAのG検定取得をおすすめするのはこんな人

G検定の概要

G検定は、ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して事業応用する能力を検定する試験です。ディープラーニングの技術的な側面だけでなく、それをビジネスにどのように活かすかという視点も重視されます。

試験はオンライン形式で実施され、約160問の多肢選択式問題が出題されます。合格することで、名刺などにロゴを掲載でき、AIリテラシーの証明として活用できます。近年、AI人材の需要が高まる中、G検定は注目の資格試験となっています。

JDLA(日本ディープラーニング協会)について

日本ディープラーニング協会(JDLA)は、ディープラーニングを中心とする技術による日本の産業競争力の向上を目指して設立された一般社団法人です。

2017年6月に設立され、ディープラーニングを事業の核とする企業や有識者が中心となり、産業の健全な発展のために必要な活動を行っています。

主な活動内容としては、産業活用促進、人材育成、公的機関や産業への提言、国際連携、社会との対話などが挙げられます。

特に人材育成の面では、G検定やE資格といった資格試験を実施し、AI・ディープラーニングに関する知識や技術を持つ人材の育成・認定を行っています。

JDLAのG検定取得をおすすめするのはこんな人

G検定は、AIやディープラーニングに興味があり、それをビジネスに活用したいと考えているすべての方におすすめできます。

たとえば、AIを活用した新規事業を企画したいビジネスパーソン、AIの導入を検討している経営者、AIの知見を深めてキャリアアップしたいエンジニアなどが挙げられます。

また、学生にとっても、AIの基礎知識を体系的に学ぶことができ、就職活動でアピールできる強みとなるでしょう。文系・理系問わず、AI時代を生き抜くためのスキルを身につけたい方にとって、G検定は最適な資格と言えます。

JDLA主催のG検定の試験詳細

G検定を主催するJDLAとは?

ここでは、JDLA主催のG検定の詳細を紹介します。

  1. 受験資格と対象者
  2. 試験形式と出題範囲
  3. 試験日程と受験料

受験資格と対象者

G検定には受験資格の制限は一切ありません。年齢、職業、経験を問わず、どなたでも受験可能です。

ディープラーニングの知識をビジネスに活かしたいと考えているビジネスパーソン、AI関連のスキルを身につけたいエンジニア、就職活動に向けてAIリテラシーを高めたい学生など、AIに関心を持つすべての人を対象としています。

試験形式と出題範囲

G検定はすべてオンラインで実施され、約160問の多肢選択式問題が出題されます。試験時間は120分です。

出題範囲は、人工知能の定義、機械学習の基礎、ディープラーニングの手法といった技術的な内容から、AIの社会実装における法的・倫理的な問題まで、幅広い知識が問われます。

具体的な範囲は、JDLAが公開しているシラバスに詳細が記載されているため、そちらを必ず確認しておきましょう。

分野 項目 解説
技術分野 人工知能とは
  • 人工知能の定義や、AI分野で議論される問題を扱う
人工知能をめぐる動向
  • 探索・推論、知識表現、機械学習、ディープラーニングなど、AIの歴史と発展
機械学習の概要
  • 教師あり学習、教師なし学習、強化学習の概要と、モデルの選択・評価方法
ディープラーニングの概要
  • ニューラルネットワーク、活性化関数、誤差関数、正則化、誤差逆伝播法、最適化手法の基礎
ディープラーニングの要素技術
  • 全結合層、畳み込み層、正規化層、プーリング層、スキップ結合、回帰結合層、Attention、オートエンコーダ、データ拡張など、各種技術の詳細
ディープラーニングの応用例
  • 画像認識、自然言語処理、音声処理、深層強化学習、データ生成、転移学習、マルチモーダル、モデルの解釈性、モデルの軽量化など、具体的な応用分野
AIの社会実装に向けて
  • AIプロジェクトの進め方、データ収集・加工・分析・学習など、社会実装のためのプロセス
AIに必要な数理・統計知識
  • 線形代数、微分積分、確率統計など、AIを理解するために必要な数学的基礎知識
法律・倫理分野 AIに関する法律と契約
  • 個人情報保護法、著作権法、特許法、不正競争防止法、独占禁止法など、AIに関連する法律
  • AI開発委託契約、AIサービス提供契約など、AIビジネスにおける契約形態
AI倫理・AIガバナンス
  • 国内外のガイドライン、プライバシー、公平性、安全性、透明性、民主主義、環境保護、労働政策など、AI倫理に関する幅広い問題
  • 企業のAIガバナンスのあり方

引用:一般社団法人日本ディープラーニング協会

試験日程と受験料

G検定は年6回ほど実施されています。試験日程は毎年異なり、変更の可能性もあるため、公式ページで確認しましょう。

申し込みは、各試験日の約2ヶ月前から約2週間前まで、JDLAの公式サイトにて受け付けられます。受験料は一般13,200円(税込)、学生5,500円(税込)です。人気の試験のため、申し込み開始後は早めに手続きを済ませることをおすすめします。

JDLA主催のG検定の試験難易度

ここでは、JDLA主催のG検定の難易度について詳しく解説します。G検定を受ける際の目安として参考にしてください。

  1. 合格の目安
  2. 年代別の合格者数
  3. 職種別の合格者数
  4. 業種別の合格者数
  5. G検定が高合格率なのに難しいといわれる理由

合格の目安

G検定の合格ラインは公式には発表されていません。しかし、これまでの受験者のデータや合格率から推察すると、正答率約60〜70%前後が合格の目安考えられています。

ただし、問題の難易度によって調整される可能性もあるため、あくまでも目安として捉えるべきでしょう。重要なのは、シラバス全体を理解し、幅広い知識を身につけることです。

過去問や模擬試験を活用し、自身の理解度を確認しながら学習を進めましょう。

年代別の合格者数

2025年第1回試験の年代別合格者数は、20代が1,168人(34.21%)、30代が998人(29.23%)と、この年代で全体の約60%を占めています。次いで40代が788人(23.08%)、50代が382人(11.19%)となっています。

これらのデータから、若手から中堅層を中心に、幅広い年代がG検定に挑戦し、合格していることがわかります。

年代 合格者数 全体の割合
10代 26 0.76%
20代 1,168 34.21%
30代 998 29.23%
40代 788 23.08%
50代 382 11.19%
60代 46 1.35%
不明 6 0.18%
総計 3,414 100.00%

引用:一般社団法人日本ディープラーニング協会

職種別の合格者数

2025年第1回試験の職種別合格者数を見ると、情報システム・システム企画が897人(26.27%)と最も多く、次いで研究・開発が679人(19.89%)となっており、これら専門性の高い職種で全体の約35%を占めています。

他にも、営業・販売、企画・調査・マーケティング、学生など、多様な職種の方が合格しています。この結果から、特定の職種に限らず、どのような職種の人でも合格できることが伺えます。

職種 合格者数 全体の割合
営業・販売 356 10.43%
企画・調査・マーケティング 226 6.62%
経営・社業全般 57 1.67%
経営企画 73 2.14%
研究・開発 679 19.89%
情報システム・システム企画 897 26.27%
生産・製造 141 4.13%
総務・経理・人事 133 3.90%
学生 201 5.89%
その他 588 17.22%
未回答 63 1.85%
総計 3,414 100.00%

引用:一般社団法人日本ディープラーニング協会

業種別の合格者数

2025年第1回試験の業種別合格者数では、情報処理・提供サービス業が895人(26.22%)で最も多く、次いでソフトウェア業が523人(15.32%)、製造業が460人(13.47%)、金融・保険業、不動産業が434人(12.71%)となっています。

これらの業種で全体の約60%を占めており、特にIT関連や、データ分析の活用機会が多い業種での合格者が多いことがわかります。

業種 合格者数 全体の割合
コンピュータ及び周辺機器製造または販売業 94 2.75%
サービス業 143 4.19%
ソフトウェア業 523 15.32%
医療・福祉業 25 0.73%
運輸・通信業 209 6.12%
卸売・小売業、飲食店 44 1.29%
官公庁、公益団体 61 1.79%
教育(学校、研究機関) 29 0.85%
金融・保険業、不動産業 434 12.71%
建設業 55 1.61%
情報処理・提供サービス業 895 26.22%
製造業 460 13.47%
調査業、広告業 26 0.76%
電気・ガス・熱供給・水道業 85 2.49%
農業、林業、漁業、鉱業 5 0.15%
大学院生 37 1.08%
大学生 95 2.78%
専門学校生 29 0.85%
高等専門学校生 19 0.56%
高校生 1 0.03%
無職、その他 61 1.79%
不明 84 2.46%
総計 3,414 100.00%

引用:一般社団法人日本ディープラーニング協会

G検定が高合格率なのに難しいといわれる理由

G検定の合格率は60~70%程度と比較的高い水準です。しかし、難易度が低いわけではなく、「難しい」と感じる受験者も少なくありません。その理由として、まず出題範囲の広さが挙げられます。

ディープラーニングだけでなく、機械学習、数学、統計学、さらには法律や倫理まで、幅広い知識が求められます。また、合格者にはエンジニアなど、既に専門知識を持つ人が多く、そのために合格率が高くなっている可能性があります。

さらに、試験時間が2時間で約160問と問題数が多く、時間配分も重要です。これらの要因が絡み合って、高い合格率に反して難易度が高いと言われています。

JDLA主催のG検定を受験するメリット

JDLA主催のG検定を受験するメリット

G検定の取得は、AI時代を生き抜くための強力な武器となります。ここでは、G検定がもたらすさまざまなメリットについて解説します。

AI・ディープラーニングの基礎知識を証明できる

G検定合格は、AI・ディープラーニングに関する体系的な基礎知識を有していることの証明となります。試験では、技術的な側面だけでなく、AIの歴史や社会実装、法律における課題など、幅広い知識が問われます。

そのため、G検定合格者は、AIに関する議論に自信を持って参加でき、ビジネスの現場で適切な判断を下すことができるようになります。これは、AI人材としての信頼性を高め、多岐にわたる場面で活躍するための基盤となるでしょう。

就職・転職活動でのアピールポイントになる

AI人材の需要が高まる中、G検定への合格は就職・転職活動において強力なアピールポイントとなり得ます。最近は多くの企業がAI活用に積極的になっており、G検定合格者はAIリテラシーを備えた人材として、採用選考で高く評価されるでしょう。

特に、AI関連の職種を目指す場合、G検定は重要な資格です。また、AIとは直接関係のない職種でも、AIの基礎知識を持つ人材は重宝されるため、キャリアの選択肢を広げることにもつながります。

AIを活用して業務を効率化できる

G検定で得た知識は、日々の業務におけるAI活用を促進し、業務効率化に大きく貢献します。たとえば、データ分析、需要予測、顧客対応など、様々な業務にAIを導入することで、作業の自動化や高精度化を実現できます。

G検定合格者は、AIを「使う側」としてだけでなく、「どのように使うか」を提案できる人材として、組織のDX推進ひいては生産性の向上に貢献できるでしょう。

JDLA主催のコミュニティ「CDLE」への参加資格を取得できる

G検定合格者は、JDLAが主催するAI・ディープラーニングのコミュニティ「CDLE(Community of Deep Learning Evangelists)」への参加資格を得られます。

CDLEは、G検定およびE資格合格者のみが参加できるコミュニティで、AIに関心を持つさまざまな業界の人々と交流できます。CDLEへ参加できれば、最新のAI動向をキャッチアップでき、人的ネットワークを構築する貴重な機会となるでしょう。

AIビジネスの企画・推進力が向上する

G検定で得られる幅広い知識は、AIを活用した新規ビジネスの企画・推進力を大きく向上させます。ディープラーニングへの深い理解がある人材は、社会的に意義のあるAIビジネスを創出するために不可欠です。

G検定合格者は、AIの可能性と限界を正しく理解した上で、ビジネスの現場でリーダーシップを発揮できるため、プロジェクトを成功に導けるでしょう。

E資格へのステップアップになる

G検定は、より専門的なAIエンジニア向けの資格である「E資格」へのステップアップとしても最適です。

E資格は、ィープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力を認定する資格で、G検定で得た基礎知識はその学習の土台となります。

G検定合格後にE資格を取得することで、AIエンジニアとしてのキャリアパスをより明確に描くことができるでしょう。さらに、E資格取得者は、先述したCDLEコミュニティでさらに専門性を高めることができます。

ProSkilllでは受講者の合格率83.3%を誇る、E資格対策ディープラーニング短期集中講座も開講しています。対面受講のほか、全8.5時間でどこからでも履修できるeラーニングも選べ、好きなスタイルで効率よく学べるカリキュラムで厚い支持を受けているので、あわせて検討されてみてはいかがでしょうか。

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JDLA主催のG検定の学習方法

JDLA主催のG検定の学習方法

G検定合格に向けて、どのような学習方法が効果的なのでしょうか。ここでは、学習方法のポイントを具体的に解説します。自分に合った学習スタイルを見つけ、効率的に合格を目指しましょう。

公式テキストと参考書

G検定対策の基本は、JDLA公式テキストと参考書を用いた学習です。公式テキストは、試験範囲を網羅しており、ディープラーニングの基礎から応用まで体系的に学ぶことができます。

複数の出版社でも参考書も出版されており、公式テキストで理解が難しい部分を補足したり、異なる視点から知識を深めたりするのに役立ちます。これらの教材を軸に、地道に学習を積み重ねることが合格への近道です。

模擬試験

学習の総仕上げとして、模擬試験の活用は非常に効果的です。本番と同様の試験時間、問題形式で実施されるため、時間配分の練習や現時点での実力把握に最適です。

多くの模擬試験では、詳細な解答解説があるため、間違えた問題を徹底的に復習することで、弱点を克服できます。

また、複数の模擬試験を受けることで、さまざまな出題パターンに慣れることができ、本番で落ち着いて問題に取り組むための自信にもつながります。定期的に模擬試験を受験し、試験本番に向けた最終調整を行いましょう。

オンライン講座やセミナー

独学に加えて、オンライン講座やセミナーを活用することもおすすめです。講座やセミナーでは、専門家によるわかりやすい解説動画を視聴でき、テキストだけでは理解が難しい部分も理解を深めやすいでしょう。

また、講師に直接質問できるため、疑問点をその場で解消できます。G検定対策に特化したセミナーでは、最新の試験傾向や、合格に向けた学習のコツなどを学ぶこともでき、独学では得られない情報やノウハウを得られます。

ProSkilllでは、JDLA認定のG検定対策講座を開催しています。出題範囲を攻略できる最新のG検定に対応しており、専門スタッフの徹底サポートもあるため、万全に対策できます。G検定の受験を考えている方は、ぜひご参加ください。

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JDLA主催のG検定まとめ

JDLA主催のG検定は、ディープラーニングの基礎知識とビジネス活用能力を証明する資格です。合格率は60-70%程度ですが、広範囲な知識が求められるため、計画的な学習が重要です。

公式テキストや問題集、オンライン講座などを活用し、模擬試験で実戦力を養いましょう。合格すれば、AI人材としての価値を証明でき、就職・転職活動、業務効率化、そしてE資格へのステップアップなど、さまざまなメリットが得られます。

AI時代をリードする人材を目指す方にとって、G検定は最適な資格と言えるでしょう。