AIを活用する企業が増えてきましたが、どのような手順で導入するのでしょうか?
結論からお伝えすると、仕事でAIを活用するためにはAI人材が欠かせません。
そのため、AIを活用する際の手順とAI人材になる方法を合わせて覚えておきましょう。
ここでは、仕事でAIを活用する際の手順をご紹介します。
AIとは
AI(Artificia Inteigence)は、人間の知性や知覚を人工的に再現したコンピュータです。コンピュータがデータの内容を学習していき、人間に代わって仕事をしていきます。
あらゆる問題を解決できる汎用型AIは登場していませんが、ある領域の問題を解決できる特化型AIが登場していきています。
これまで、コンピュータに必要なデータを読み込ませる必要がありましたが、ディープラーニングが発見され、データのルールや相関関係を発見し自己学習していけるようになったことから、さまざまな企業で注目されるようになってきました。
AIについて詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『AI(人工知能)とは?歴史、開発方法、活用事例をわかりやすく解説』
AIのメリット・デメリット
AIを仕事で活用するメリット・デメリットは以下の通りです。
AIのメリット
- 業務効率化ができて労働不足を解消できる
- 生産性が向上する
- ヒューマンエラーが起きなくなる
- 24時間365日の応答ができるようになり顧客満足度が上がる
- 市場ニーズを分析できる
- 精度の高い需要予測で過剰在庫を防げる
AIのデメリット
- 業務効率化で雇用の機会が減る
- AIにデータを読み込ませると情報漏洩する恐れがある
- AIが故障したときに業務に支障が出てしまう
- AIがトラブルを起こしたときに責任の所在が不明確になる
- 業務プロセスがブラックボックス化してしまう
AIの活用事例
総務省『令和4年版情報通信白書』によると、AI導入済みの企業は3割に及ぶなど、さまざまな場所で活用されています。
AIの活用事例
技術 | 活用例 |
音声認識 |
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画像認識 |
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動画認識 |
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言語解析 |
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予測 |
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創造 |
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AIで代替できる仕事と代替できない仕事
AIで代替えできる仕事と、AIで代替できない仕事をまとめると以下の通りです。
AIで代替できる仕事
- 一般事務
- 銀行員
- 警備員
- 検察作業員
- 店舗スタッフ
- ドライバー
- マーケティング
- クリエイティブ
- 工場作業員
AIで代替できない仕事
- 営業職
- 介護職
- 保育士
- 看護士
- カウンセラー
- コンサルタント
- 教師
- 医師
AIで代替できる職種に就いていて不安に感じ、どのようなキャリアを積めばよいか悩んだら、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『AIで仕事なくなる?AIで代替される仕事に就いている場合の対処法とは』
仕事でAIを活用する際の手順
仕事でAIを活用するときは、下記の手順に沿って導入していきましょう。
1.業務の洗い出しをする
まずは、どこを効率化していくかを把握するために、業務の洗い出しをしていきましょう。
部署名、業務場所、業務名、作業工程、必要なもの、発生頻度、作業時間、従業員数、スキルなど詳細をまとめておきます。複数の業務が関係し合う場合はフローチャート図でまとめておきましょう。
業務を洗い出すことで「ムリ」「ムダ」「ムラ」がどこにあるかを把握できるようになります。
2.AIを活用する業務範囲を決める
業務の洗い出しをした後に、AIで効率化・自動化していく業務範囲を決めていきます。
AIを活用する場合は大量のデータを用意して学習させる必要があります。そのため、データが取得できるかどうかも重視して、AIを活用する業務範囲を決めていきましょう。
3.利用するAIを決める
AIを作る方法は2通りあります。
- AI開発会社に委託する方法
- ツールを活用する方法です。
ツールを活用する場合は、業務における課題を解決できる機能があるかどうかを確認した上で導入するようにしましょう。
少しでも不安がある方は、AI開発会社に委託すると安心できるでしょう。
4.データを収集する
AI開発会社に委託する方法でも、ツールを活用する方法でも、AIに機械学習させるためにデータを収集しなければいけません。
AIに学習させるデータ量が多いほど、性能が高くなるため、可能な限り多くのデータを集めるようにしましょう。
5.AIにデータを読み込ませる
次に収集したデータ(教師データ)をAIに読み込ませていきます。AIにデータを読み込ませるためにはAIに関する知識が必要です。
どのようなデータを読み込ませると精度が上がるかなど専門知識が必要になります。AI開発会社に委託すれば、このような作業もお任せできます。
6.サービスにAIを組み込む
AIを開発できたら、ロボットなどに組み込んでいきます。そのため、プログラミング知識が必要になります。
サービスが完成したら精度を確かめて、必要に応じてチューニングをしましょう。満足できる精度が出たらサービスをリリースします。
AIの登場で注目を浴びる仕事
多くの企業でAIが活用され始めており、それに伴ってAI人材の需要が伸びています。AI人材とは、どのような職種を指すのでしょうか?
ここでは、AIの登場で注目を浴びる仕事をご紹介します。
AIエンジニア
AIエンジニアは、AIに教師データを読み込ませたり、サービスに実装したりする仕事です。具体的に説明すると最適なアルゴリズムを選び、AIにデータを読み込ませて開発していきます。
AIを導入する企業が増えている一方で、AIを開発できるエンジニアは不足しています。
AIエンジニアに転職する場合は、プログラミングの知識が問われるでしょう。しかし、ポートフォリオなどで実装できることを証明できれば、未経験者でも転職できます。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、データに基づいて合理的な判断が行えるように経営をサポートする仕事です。
具体的に説明すると、社内に蓄積されたデータを解析して、どのような課題があるのかを特定し、どのように解決すればいいか話し合っていきます。
そのため、「AI」「統計」「解析」「IT」「経営」など幅広い知識が求められる職種です。
データサイエンティストとして転職する場合、分析経験が必須となることが多いですが、Python及びSQを活用した分析ができることを証明できれば、未経験者でも転職できます。
データアナリスト
データアナリストは、社内・社外の人が抱える課題の解決方法をデータ解析して見つけ出す仕事です。
例えば、自社商品の売れ行きが悪い問題を解決するために、顧客の消費動向のルールを発見するなどが主な役割です。SQを用いた集計スキルが求められることが多いですが、未経験者でも転職できます。
AI人材として転職する方法
AIのニーズが増えてきて、AI人材として活躍してみたいと思うこともあるでしょう。結論からお伝えすると、未経験者でもAI人材として活躍することはできます。
ここでは、AI人材として転職する方法をご紹介します。
ポートフォリオを作成する
まずは、自分自身のスキルを証明するためにポートフォリオを作成しましょう。
ソフトウェア開発のソースコードを公開したり、PythonのAPI連携やデータ分析の過程をブログサイトで公開したりすることで、どの程度のスキルを保有しているか証明できます。
何ができるのか、どのようなスキルを保有しているのか証明できれば、評価してもらいやすくなります。
求人情報を収集する
次に就職活動・転職活動するために、どのような仕事があるのか求人情報を収集していきます。どのような仕事があるかを収集しておかなければ、入社後にギャップを感じて、早期離職してしまうかもしれません。
そのため、どのような仕事をしたいのか、その仕事をするためにはどのようなスキルを身に付ける必要があるかを確認しておきましょう。
スキルを研鑽する
求人情報を収集して目指したい方向性が決まったら、スキルを研鑽していきます。スキルを研鑽するだけでなく、G検定やE資格などの資格を取得しておくと転職活動を有利に進めていけるでしょう。
少しでも就職活動・転職活動を有利に進めるために、幅広い知識を身に付けておくことをおすすめします。
求人に応募する
スキルを研鑽したら、興味が湧く求人に応募していきましょう。履歴書・職務経歴書・ポートフォリオを提出します。
実務経験者の場合は、転職先に活かせそうな業務を中心に職務経歴書を書いておくと評価されやすいです。未経験者の場合はAI関連の資格を取得したことなどが評価されます。
自分のスキルがどのように役立つかを証明できれば、採用率を上げられるでしょう。
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仕事でAIを活用する際の手順 まとめ
あらゆる問題を解決できる汎用型AIは登場していませんが、ある領域の問題を解決できる特化型AIが登場しており、さまざまな企業でAI導入が始まっています。
この記事では、仕事でAIを活用する手順をご紹介しました。
社内でAIを上手く活用するためには、AI人材が欠かせません。
そのため、AIを活用していきたいという方は、これを機会に勉強してみてください。