統計学はデータ分析やビジネスの意思決定の基盤として、多くの分野で不可欠なスキルです。そんな中、統計学に役立つ資格を取得することはキャリアアップに直結しますが、どんな資格がおすすめなのでしょうか?
本記事では統計学に役立つおすすめの資格、取得のメリット、そして効果的な学習方法について詳しく解説します。統計学の知識を強化し、専門性を高めたい方にとって必読の情報なので、ぜひ最後までお読みください。
統計学で役立つおすすめ資格7つ
統計学で役に立つおすすめの資格は、以下の7つです。
資格名 | 出題範囲 | 概要 | 運営団体 |
統計検定1~4級 | 基礎から高度な統計知識、統計手法の理解、データ解析の応用 | 統計学に関する基礎知識から高度な統計手法までを問う試験。4級は入門レベル、1級は高度な専門知識を必要とする。 | 一般財団法人 統計質保証推進協会 |
統計検定 データサイエンス基礎 | データサイエンスの基礎知識、統計学の基本概念、データ解析手法 | データサイエンスにおける統計学の基礎知識を評価する資格。データ解析の基本手法とその応用を学ぶ。 | 一般財団法人 統計質保証推進協会 |
統計検定 統計調査士 | 統計調査の企画・実施、データ収集と解析手法、調査結果の解釈と報告書作成 | 統計調査の計画・実施能力を評価する資格。調査デザイン、データ収集、結果解析、報告書作成スキルを問う。 | 一般財団法人 統計質保証推進協会 |
ビジネス統計スペシャリスト | ビジネスにおける統計データの分析、統計手法の適用、結果の解釈と報告 | ビジネス環境での統計データの活用能力を評価する資格。統計手法を用いたデータ分析とその報告スキルを問う。 | 株式会社オデッセイコミュニケーションズ |
Python 3 エンジニア認定試験 | Pythonプログラミング基礎、データ解析ライブラリの利用、統計学の基本概念 | Pythonプログラミングに関する基礎知識を評価する資格。データ解析や統計学の基礎も含まれる。 | Pythonエンジニア育成推進協会 |
基本情報技術者試験 | プログラミング基礎、ネットワーク、データベース、統計学の基礎知識 | IT分野の基礎知識を評価する資格。統計学の基礎も含まれ、データ解析に必要な知識を学べる。 | 独立行政法人 情報処理推進機構 |
応用情報技術者試験 | システム設計、プロジェクト管理、ネットワーク、データベース、統計学の高度な知識 | 高度な情報処理技術者としての知識とスキルを評価する資格。統計学の知識も問われる。 | 独立行政法人 情報処理推進機構 |
それぞれ、順を追って見ていきましょう。
おすすめ資格①統計検定1~4級
統計検定はその名のとおり、統計学の知識を体系的に学び、実力を証明するための資格です。レベルは1~4級まで存在し、1級は専門家向けのレベル、2級は大学レベルの統計学、および実務に役立つ分析スキルを証明します。
3級は日常業務や研究でのデータ処理に活用できる知識を、そして4級は統計学の入門編として、基本的な概念や手法を理解するのに最適です。統計学関連の資格をとることを検討しているなら、まずはじめに視野に入れておきたい資格となります。
なお、中~上級向けの「2級」のレベルや詳細を確認したい方は、以下の記事が参考になります。
おすすめ資格②統計検定 データサイエンス基礎
前述の統計検定1~4級とおなじ運営団体が主催する統計資格です。データの操作や加工、解析や可視化、モデル作成に加えてデータベースの知識なども出題範囲に含まれています。
ちなみに、統計検定 データサイエンス基礎の他にも「統計検定 データサイエンス発展」という応用レベルの資格も存在します。
おすすめ資格③統計検定 統計調査士
統計調査の設計、実施、分析に関するスキルを証明する資格です。調査の目的設定、サンプル抽出、データ収集、分析手法の選定など統計調査の全プロセスを理解し実践できる能力が求められます。
統計検定で例えると3級程度の難易度となっており、受験者には有識者も多いことで合格率は例年75~80%と高め。企業や政府機関でのマーケティングリサーチや社会調査など、幅広い分野で重宝する資格として知られています。
おすすめ資格④ビジネス統計スペシャリスト
資格名にあるように、ビジネスにおける統計分析のスキルをアピールできる資格です。統計学の基本から応用までを含めており、ビジネスデータ分析や予測の知識を身に付けることができます。
とくにエクセルやその他の統計ソフトを用いたデータ分析手法に重点を置いているため、実務での即戦力として評価されるでしょう。マーケティング、経営戦略、品質管理などさまざまなビジネスシーンで役立ち、キャリアの幅を広げるためにも申し分ない資格です。
おすすめ資格⑤Python 3 エンジニア認定試験
現代ではデータ分析や機械学習において広く使用されているPythonは、統計学の分野でもとくに重要なツールとなっています。そしてこちらの資格は、主にPythonのプログラミングスキルを証明することに特化したものです。
Pythonの基礎から応用までの知識が問われ、データ処理や解析、可視化に必要なスキルを習得できます。統計学の知識をもつエンジニアとして、データサイエンスやAIの分野でのキャリアアップに大いに役立つ資格であり、実務におけるデータ活用能力の向上に寄与すること間違いありません。
おすすめ資格⑥基本情報技術者試験
情報処理技術者としての基礎知識を証明する、IPAが運営する国家資格です。プログラミング、ネットワーク、データベースなどの非常に幅広いIT知識が問われます。
中には統計学の基礎も含まれており、データの取り扱いや分析手法に関する理解を深めることができます。とくにIT分野でのキャリアを目指す人にとって、この資格は初歩的なスキルセットを証明し、データサイエンスやビッグデータ解析の基盤を築くのに役立つことは間違いありません。
おすすめ資格⑦応用情報技術者試験
前述「基本情報技術者試験」と同じIPA運営の国家資格です。情報処理技術者としての高度な知識とスキルを証明するもので、基本情報技術者試験の内容に加え、システム設計やプロジェクト管理、ネットワークやデータベースの高度な知識が求められます。
データサイエンスやビッグデータ解析に関心がある技術者にとっても非常に有用であり、ITと統計学の両方のスキルを備えたプロフェッショナルとしてのキャリアアップに大いに役立ちます。なお、上記で紹介した7つの他にもおすすめ資格をもっと知りたいという方は、以下の記事も参考になるので、ぜひご一読下さい。
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統計検定それぞれの難易度・合格率
ここまで紹介してきた統計資格の難易度をまとめると、以下のようになります。
合格率 | 難易度 | |
統計検定 |
|
-(レベルによる) |
統計検定 データサイエンス基礎 | 約35~40% | ★★★☆☆ |
統計検定 統計調査士 | 約75~80% | ★★☆☆☆ |
ビジネス統計スペシャリスト |
|
-(レベルによる) |
Python 3 エンジニア認定試験 | 約70~80% | ★★★★☆ |
基本情報技術者試験 | 約40~50% | ★★★★☆ |
応用情報技術者試験 | 約20%前後 | ★★★★★ |
難易度や合格率の観点から、初心者から統計分野への転職を目指すなら「統計検定4級」または「統計検定 データサイエンス基礎」などを取得しておくといいかもしれません。
統計検定は何級から学習するのがおすすめ?
統計検定を受験するのであれば、初心者なら4級から学習するのがいいでしょう。4級は統計学の基本的な概念や用語、基本的な統計手法に関する知識が問われます。このレベルからスタートすることで、統計学の基礎をしっかりと身に付けられるでしょう。
その後3級・2級・1級と段階的に学習を進めることで、より高度な統計手法や応用力を身に付けることができます。とはいえ自身の目標や統計学への興味・理解度によって最適な級は異なる場合もありますので、ご自身の状況に合わせて選択すると良いでしょう。
統計学に関する資格をとるメリット
統計学に関する資格をとるメリットとして、以下2つをご紹介します。
- 統計や応用数学の知見が深まる
- 汎用性が高く幅広い業界で使える
メリット①統計や応用数学の知見が深まる
統計学に関する資格を取得、もしくは学習すると統計や応用数学に関する知識が深まります。
知識が深まればデータの分析や解釈がより的確に行えるようになり、意思決定の質を向上させることができます。
メリット②汎用性が高く幅広い業界で使える
統計学の資格を取得すると、その知識やスキルは幅広い業界で活用することができます。統計学はデータ分析や予測、意思決定のための基礎として広く認知されており、ITはもちろん医療や金融、マーケティングや研究開発など、さまざまな分野で重要な役割を果たしているからです。
特定の職種や市場に縛られることなく、幅広いキャリアアップや転職が実現できるでしょう。
統計学に関する資格に向けた学習方法
統計学に関する資格に合格するための学習方法には、以下のようなものがあります。
- 取得したい資格の専門テキストを用いて学ぶ
- ITセミナーやスクールでスピーディーに学ぶ
それぞれ見ていきましょう。
学習方法①取得したい資格の専門テキストを用いて学ぶ
テキストは資格試験の範囲や要点を網羅しているため、合格するための学習手段として最適です。
またテキストの他に問題集も併用し理解度を確認のうえ、実際の試験形式に慣れるのもおすすめといえます。
学習方法②ITセミナーやスクールでスピーディーに学ぶ
ITセミナーやスクールを活用する方法もあります。
講座では専門家による指導や実践的な演習を通じて効率的に学ぶことができます。またスクールでは集中的なカリキュラムや実務経験を生かした実践的な内容が提供されてるため、短期間で効果的にスキルを習得できるでしょう。
ただコストや時間の制約がある場合は、自己学習やオンラインコースを検討するのもひとつです。AI研究所のデータサイエンティストセミナーでは、リーズナブルに効率的な技術習得を実現できますので、ぜひ以下をご確認ください。
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統計学に役立つ資格まとめ
統計学の資格はデータ解析や統計分析の知識を証明するのに重要です。代表的な資格には「統計検定(1~4級)」や「統計検定 データサイエンス基礎」などがあります。
資格を取得することで解析スキルの習得および証明ができるので、職場での評価やキャリアアップに役立ちます。また、統計学の知識を深めることでデータに基づく意思決定力を養い、業務効率化や改善につなげることも可能です。
統計学の資格はデータの重要性がますます高まる現代において、非常に価値のあるものです。取得によってプロとしての信頼性を高め、自身のキャリアを飛躍させる一歩となるので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。