ゲームやアプリ開発に使われるゲームエンジンであるUnityですが、AI開発を目的としてPythonと組み合わされることがあります。
本記事では、UnityとPythonの違いから、PythonをUnityで使う方法まで解説しています。Pythonを使ってUnityの開発スキルを高めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
UnityとPythonの違いは?
UnityとPythonには明確な違いがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
Unityの特徴
Unityの大きな特徴は以下の3つです。
- 直感的に操作できるゲームエンジン
- マルチプラットフォームに対応している
- 開発に役立つアセットが豊富に用意されている
これらの特徴について見ていきましょう。
①直感的に操作できるゲームエンジン
Unityは、クリックやドラッグといった直感的な操作で開発を進められるゲームエンジンです。視覚的にオブジェクトを配置できるため、プログラミングの知識が少ない場合でも、ある程度のゲーム開発を行うことができます。
そのため、ゲーム開発初心者でも始めやすい点が特徴です。
②マルチプラットフォームに対応している
Unityは、WindowsやMacはもちろん、iOSやAndroid、家庭用ゲーム機など、さまざまなプラットフォームに対応しています。1つのプロジェクトから複数のプラットフォーム向けにビルドできるため、プラットフォームごとに大きく異なる開発を行う必要がありません。
③開発に役立つアセットが豊富に用意されている
UnityのAsset Storeには、Unityで使える3Dモデルや背景など、さまざまなアセットが販売されています。無料で利用できるものも多く、初心者でもコストをかけずに高度な素材を使って開発ができるのが魅力です。
Pythonの特徴

Pythonの大きな特徴は以下の3つです。
- 初心者でも学びやすい
- 機械学習やディープラーニングのライブラリが豊富
- コードの可読性が高い
これらの特徴について見ていきましょう。
①初心者でも学びやすい
Pythonが初心者でも学びやすいプログラミング言語といわれるのには、以下のような理由があります。
| 理由 | 解説 |
| 文法がシンプル | 少ないコードで処理を書けるため、初心者でも理解しやすい |
| 学習リソースが豊富 | 書籍や講座などの学習リソースが多く、独学でも学びやすい |
| 世界中で利用されている | 多くの開発者が使っているため、情報を見つけやすい |
このように、Pythonは文法のわかりやすさと充実した学習環境によって、プログラミング初心者でも学習を進めやすい言語といえます。そのため、プログラミングを初めて学ぶ人にも選ばれることが多い言語です。
また、Pythonをこれから学び始めたいと考えている方は、以下の記事を参考にしてください。Pythonプログラミングの始め方や、Pythonのスキル証明ができる資格の取得を目指す方法などについて解説しています。
②機械学習やディープラーニングのライブラリが豊富
Pythonは、機械学習やディープラーニングに関するライブラリが豊富に用意されている点も特徴です。例えば、TensorFlowやPyTorchなどのライブラリを利用することで、AI開発のプロセスを効率化できます。
また、NumPyやpandasなどのライブラリを活用すれば、大規模なデータの高速処理やデータ分析も行いやすくなります。
③コードの可読性が高い
Pythonは、文法が短く簡潔で、コードの可読性が高いプログラミング言語です。Pythonでは「オフサイドルール」と呼ばれる字下げのルールが採用されており、コードのかたまりを明確にする仕組みになっています。
これにより、プログラムの構造を視覚的に理解できるため、複数人での開発や後からのメンテナンスもしやすいのが特徴です。
また、Pythonでできることについては、以下の記事でより詳しく解説しています。Pythonがどのような分野で活用されているのか知りたい方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。
UnityからPythonを使う方法
UnityからPythonを使う際は、以下のような選択肢があります。
- IronPythonを利用する
- Python for Unityを利用する
- 外部エディタを利用する
これら3つの方法について見ていきましょう。
①IronPythonを利用する
IronPythonは、.NET Frameworkで実装されたPythonのことです。.NET FrameworkはMicrosoftが提供する開発や実行を行うためのプラットフォームです。
Pythonを使って.NETの資産を使用でき、さらに多数のPythonライブラリも使用できます。IronPythonを使うことで、UnityからでもPythonを動かすことができます。
②Python for Unityを利用する
Python for Unityは、Unityが開発している公式パッケージです。Python for Unityを利用すると、UnityのエディタをPythonから操作できるようになります。
これにより、繰り返し行う作業を自動化でき、制作工程の効率化につながります。また、Pythonで独自のツールを作成し、Unityでの作業環境を拡張することも可能です。
③外部エディタを利用する
外部エディタでPythonを扱い、その処理結果をUnityに反映させることで、Pythonの機能を活用できます。この方法では、Pythonの外部データをUnityに読み込む必要があります。
UnityにおけるPythonの役割
UnityにおけるPythonの役割には、以下のようなものがあります。
- AI機能の実装
- 素早い実行環境の構築
これらについて詳しく見ていきましょう。
①AI機能の実装
Pythonは、AI開発で広く利用されているプログラミング言語です。UnityでAIを活用したゲームを開発する際には、Pythonで作成されたアルゴリズムを活用できる点が大きなメリットです。
実際に、Pythonで構築したAIを用いてゲームキャラクターの行動を制御しているゲームもあり、より高度で柔軟なゲーム開発に役立ちます。
②素早い実行環境の構築
Pythonは、コンパイルが不要なインタプリタ言語であるため、プログラムをすぐに実行できるのが特徴です。そのため、コードを書いた後の動作確認を素早く行うことができます。
ゲーム開発では試行錯誤を繰り返しながら機能を実装していくことが多いため、開発スピードを高められる点は大きなメリットといえるでしょう。
Python for Unityをインストールする方法
Python for Unityをインストールする方法について紹介します。まず、UnityのEditメニューにある「Project Settings」を開きましょう。
Project Settingsを開いたら、「Enable Pre-release Packages」にチェックを入れてください。

続いて、Windowメニューから「Package Manager」を開いたら、「Python Scripting」を選択し、「Install」をクリックします。

Python Scriptingがインストールされたら、Windowメニューの「General」から「Python Console」を選択すると「Python Script Editor」が開きます。

エディターでは、下の欄からPythonコードを入力でき、上の欄で実行結果を表示できます。スクリプトを入力したら、「Execute」をクリックして実行してみましょう。

UnityとPythonが学べるおすすめの講座
UnityやPythonは専門的な知識が必要になるため、効率的に学ぶなら講座の利用がおすすめです。以下はUnityとPythonが学べるおすすめ講座です。
- Unity基礎セミナー
- Python基礎セミナー講習
これらの講座の特徴について見ていきましょう。
①Unity基礎セミナー

Unity基礎セミナーは、GETT Proskillが提供する実践型のUnityセミナーです。Unityの画面操作やツール説明から始まるため、完全な初心者でも無理なく学習についていけます。
また、アニメーションと3Dモデルの同期方法や物理演算を使ったサイコロゲーム作成など、実務でUnityを使うときに知りたいさまざまな実践的なノウハウが学べます。一からUnityのスキルを高めたい方は、ぜひ詳細を確認してみてください。
セミナー名 Unity基礎セミナー 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 45,100円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京)・ライブウェビナー・eラーニング
②Python基礎セミナー講習

Python基礎セミナー講習は、GETT Proskillが提供する短期集中型のPythonセミナーです。プログラミング未経験からでも理解できるように、Pythonがどのようなところで使われているのかや、どのようにして効率化を行うのかといった基礎から学べます。
講座はハンズオン形式で進むので、知識だけでなく、実際にPythonが使える実践的なスキルが身につきます。Pythonを始めてみたいけれどハードルが高いと諦めていた方は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。
セミナー名 Python基礎セミナー講習 運営元 GETT Proskill(ゲット プロスキル) 価格(税込) 29,700円〜 開催期間 2日間 受講形式 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング
UnityとPythonでよくある質問
UnityとPythonでよくある質問をまとめてみました。回答とあわせて見ていきましょう。
ゲーム開発にはUnityとPythonのどっちが向いている?
ゲーム開発を行うなら、Unityの方がおすすめです。Unityはゲームやアプリ開発に特化したゲームエンジンであるため、3D/2Dゲームやスマホゲーム、VRゲームなどの作成に必要な機能が豊富に揃っています。
一方で、PythonはAIを活用できるプログラミング言語で、ゲーム開発専用の言語ではありません。
UnityとPythonはどっちの方が難しい?
Unityの開発に使うC#とPythonを比べた場合、Pythonの方が構文がシンプルで学びやすいといえるでしょう。また、UnityはC#以外にもソフトの操作方法も覚える必要があります。
しかし、UnityとPythonはそれぞれ得意分野や用途が異なるため、自分がなにをしたいのかに合わせてどちらを学ぶかを決めましょう。
UnityとPythonについてのまとめ
今回は、UnityとPythonの違いや、UnityからPythonを使う方法、UnityにおけるPythonの役割などについて解説しました。Unityはゲームやアプリ開発に特化したゲームエンジンであり、PythonはAIや自動化などで広く使われているプログラミング言語です。
用途は異なりますが、組み合わせて活用することで制作中のゲームにAI機能を実装することができます。また、UnityやPythonを効率的に学びたい方は、講座の受講も検討してみるとよいでしょう。