【2024】AI(人工知能)って何?仕組みやメリット、代表的サービスをわかりやすく解説

【2024】AI(人工知能)って何?仕組みやメリット、代表的サービスをわかりやすく解説

ChatGPTなど生成AIの登場で、さらに注目を浴びるようになったAI(人口知能)。単語はよく聞くけれど、AIってそもそも何?どんな仕組みでどう活用できるの?わからない人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はAI(人工知能)の仕組みやメリット、導入事例について解説します。

AI(人工知能)とは?

AIとは

AI(人工知能)は、「『計算』という概念と『コンピュータ』という道具を用いて『知能』を研究する計算機科学の一分野」を指します。つまり、人間のような知的な行動をコンピュータに行わせる技術です。

言語の理解や推論、問題解決などを人間に代わってコンピュータが行うことを目指します。AI(人工知能)は機械学習やディープラーニングなどの技術を活用し、日常生活やビジネスに大きな影響を与えています。

10年ほど前は一部の専門家のみしか馴染みのなかったAI(人工知能)ですが、今では誰もが耳にし、日常で使うようになっています。

AI(人工知能)の歴史

AI(人工知能)の歴史には以下の3回のブームがあります。

  • 第1次AI(人工知能)ブーム:探索と推論(1950~1960年代)
  • 第2次AI(人工知能)ブーム:知識表現(1980~1990年代)
  • 第3次AI(人工知能)ブーム:機械学習(2000年代~)

どのようなブームだったのか、1つずつ紹介していきます。

第1次AI(人工知能)ブーム:探索と推論(1950~1960年代)

第一次AI(人工知能)ブームは、1950年代後半から1960年代にかけて繁栄しました。この時期、コンピューターによる「推論」と「探索」が可能になり、特定の問題に対して解を提示できるようになりました。冷戦下の米国では、自然言語処理による機械翻訳が特に注力されました。

このブームでは、迷路の解決や定理の証明などの単純な仮説の問題を扱うことができましたが、現実社会の課題を解決するには複雑な要因が絡み合っているため、限界が明らかになり、一転して冬の時代を迎えました。

しかし、この時期の研究はAI(人工知能)の基盤を築く重要なステップであり、後のブームにつながる基盤となりました。第一次AI(人工知能)ブームは、AI(人工知能)研究の歴史において重要な節目であり、その後の発展に大きな影響を与えました。

第2次AI(人工知能)ブーム:知識表現(1980~1990年代)

第二次AI(人工知能)ブームは、1980年代に到来しました。この時期「エキスパートシステム」と呼ばれるAI(人工知能)プログラムが世界中で注目を集めました。エキスパートシステムは、専門家の知識をコンピュータに教え込み、その分野の専門家のように振る舞うプログラムです。

日本では、政府主導の「第五世代コンピュータ」プロジェクトがAI(人工知能)研究を推進しました。しかし、当時はコンピュータが必要な情報を自ら収集して蓄積することができなかったため、人がコンピュータに理解可能な形で情報を記述する必要がありました。

この限界から、1995年頃に再び冬の時代を迎えました。第二次AI(人工知能)ブームは、知識表現の研究とエキスパートシステムの発展を通じて、AI(人工知能)技術の進歩に寄与しました。

第3次AI(人工知能)ブーム:機械学習(2000年代~)

第三次AI(人工知能)ブームは、2000年代中盤以降に繁栄しました。この時期、機械学習を中心としたAI(人工知能)ブームが到来しました。

1. ディープラーニングの発展

ニューラルネットワーク(人間の脳の仕組みを表現したモデル)を用いたディープラーニング技術が急速に進歩しました。コンピュータは複雑なデータパターンを学び、高度なタスクを実行できるようになりました。

2. ビッグデータの利用

コンピュータの性能向上とインターネットの改善により、膨大なデータを処理できるようになりました。AI(人工知能)モデルはこれらのデータセットを活用し、自己学習を行えるようになりました。

3. 産業への拡大

自動運転技術、自然言語処理技術、医療分野、金融業界など、多くの産業にAI(人工知能)が影響を与えています。AI技術の活用範囲は広がり、AIの利用はますます重要となっています。

4. 将来への展望

AI(人工知能)はさらなる進化を遂げ、医療、エネルギー、環境保護、教育など多くの分野で革命を起こすでしょう。生成AIの登場も話題であり、AI(人工知能)は創造力やクリエイティビティを必要とするタスクにも挑戦しています。

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AI(人工知能)進化の3段階

AI(人工知能)の進化は特化型人工知能、汎用人工知能、人工超知能の3段階で進化していくと予想されています。それぞれがどういう意味なのかをご紹介します。

特化型人工知能(ANI)

特化型人工知能(ANI)は、限定された領域の課題に特化した人工知能を指します。これらのAI(人工知能)は、特定の問題に対して効率的に学習し、処理を行います。気象データの分析や画像・音声認識、自動運転など、特定のタスクに応用されています。

一方で、汎用型人工知能(AGI)は、さまざまな役割や課題を処理できる柔軟性を持つAI(人工知能)ですが、現在はまだ実現されていません。また、人工超知能(ASI)は人間を超える知能を持ち、自己目的を持つAI(人工知能)であり、人類に大きな影響を与える可能性を秘めています。

汎用人工知能(AGI)

汎用人工知能(AGI)は人間のような知能を持つ人工知能のことです。AGIは人間が行うようなタスクに対して人間と同様に行い、独自の学習や問題解決ができる能力を持っています。AGIの特長は以下の通りです。

1. 汎用的な能力

特定の領域に特化しているわけではなく、さまざまなタスクや問題に対応できる能力を持っており、多様な知識やスキルを駆使して活動できます。

2. 学習能力

経験から学習し、新たな情報やデータを取り入れて自己進化することができます。それによって状況に応じた問題解決が可能です。

3. 意思決定能力

独自の判断や意思決定を行うことができます。複雑な情報を分析し、最適な選択肢を選び出せます
従来のAI(人工知能)との違いは、従来のAI(人工知能)が特定のタスクに特化した「弱いAI(人工知能)」であるのに対し、AGIは人間のような幅広いタスクに対応できる能力や柔軟性を持っているため「強いAI(人工知能)」と言われることが多いです。

AGIの登場により、効率的で高度な業務処理や意思決定のサポート、科学的な発見など、私たちの社会に大きな変革がもたらされることが期待されています。

人工超知能(ASI)

人工超知能(ASI)は、人間の知能をはるかに超える能力を持つ人工知能の一形態です。ASIの登場は、人工知能の進化の究極的な段階とも言われており、その能力は人間の理解や予測を超越するものと考えられています。
ASIは、自己学習や自己進化を行い、知識や能力を飛躍的がアップし、人間では解決困難・解決不可能な問題も解決できるとされています。

ANI AGI ASI
特定のタスクに対応 人間が行うタスクに対応 人間が解決できない問題解決に対応

AI(人工知能)の仕組み

AIの仕組み

AI(人工知能)が動作する仕組みとして重要なのが機械学習とディープラーニングです。それぞれの意味を押さえておきましょう。

機械学習

機械学習は、人間や動物が経験を通して自然に学習することをコンピューターにさせるデータ解析テクニックです。具体的には、コンピューターに大量のデータを読み込ませ、データ内に潜むパターンを学習させることで、未知のデータを判断するためのルールを獲得することが可能となります。

機械学習は、画像処理、予知保全、自然言語処理、情報生命科学などの分野で広く応用されています。

ディープラーニング

ディープラーニングは、対象の全体像から細部までの各々の粒度の概念を階層構造として関連させて学習する手法です。この技術は、人工知能の第三次ブームを牽引しており、機械学習の一部として位置づけられます。

ディープラーニングは「教師なし学習」の一種で、自動で特徴を分類し、人間には識別できない特徴のかたまりを認識します。ニューラルネットワークを多層に重ねることで、画像認識や音声認識の分野で高い性能を発揮しています。

AI(人工知能)導入のメリット・デメリット

AI(人工知能)を導入することはメリットとして語られることが多いですが、同時にデメリットも押さえておく必要があります。

AI(人工知能)導入のメリット

AI(人工知能)の導入には多くのメリットがあります。主なメリットを説明します。

労働力不足の解消

AI(人工知能)は繰り返し作業や複雑なタスクを自動化できるため、人手不足を補う助けになります。
業務効率・生産性の向上: AI(人工知能)は高速で正確な判断を下すことができ、業務プロセスを効率化します。

コスト削減

AI(人工知能)によって人的ミスを減らし、コストを削減できます。

新たなビジネスチャンスの創出

AI(人工知能)はデータから新たな洞察を引き出し、新しいビジネスアイデアを生み出すことができます。

顧客体験の向上

AI(人工知能)を活用してカスタマーサポートやパーソナライズされたサービスを提供することで、顧客満足度を向上させることができます。

AI(人工知能)導入のデメリット

AI(人工知能)の導入には多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも考慮すべきです。AI導入のデメリットを説明します。

雇用の減少

AI(人工知能)による自動化は、一部の仕事を人手不足でなくAI(人工知能)で処理できるため、雇用機会の減少を招くことがあります。

情報漏洩のリスク

AI(人工知能)システムが大量のデータを処理するため、情報漏洩のリスクが高まります。適切なセキュリティ対策が必要です。

思考のプロセスを人がたどりづらい

AI(人工知能)の意思決定プロセスは人間には理解しづらいことがあり、透明性の問題が浮上しています。

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生成AI(人工知能)を活用した代表的なサービス

ChatGPT

生成AI(人工知能)を活用した有名なサービスとしてChatGPT、Suno、Soraの3つをご紹介します。

ChatGPT

ChatGPTは、米OpenAI社が生み出した最新のAIチャットボットです。この対話型AIは、人間との自然な会話を楽しめる能力を持っています。ChatGPTには以下の特徴があります。

  1. 自然な対話
    ChatGPTは人間のように対話し、質問に回答したり、文章を生成できます。
  2. 多様な用途
    ChatGPTはさまざまなタスクに対応しています。例えば、短編小説の執筆、文章の要約、難しい段落の短縮、単語の意味の説明、会話の意図の読み解き、翻訳、メールの作成、計算問題の解決、レシピの提案、漫才のパロディなどがあります。
  3. 生成AI
    ChatGPTは人間の入力を元に、人間が作ったかのような出力を行う「生成AI(ジェネレーティブAI)」として分類されます。

ChatGPTは日本語でも利用可能で、アプリやブラウザから登録できます。無料版も提供されていますが、有料版にはさらなる機能があります。ChatGPTは、日常のコミュニケーションや知識の探求に役立つツールとして注目されています。

Suno

Suno AIは、米国を拠点とする音楽家とAI(人工知能)の専門家からなるサービスで、テキスト入力だけで完全な楽曲を生成できる自動作曲AIです。以下のような特徴を持ちます。

  1. テキストから音楽生成
    Suno AIは、テキスト入力を元に楽曲を瞬時に作成します。歌詞やイメージをテキストで表現することで、音楽を生み出します。
  2. ジェネレーティブAI
    Suno AIは生成AIの一種であり、人間の創造力を補完するツールとして注目されています。
  3. アカウント作成
    利用にはGoogleやMicrosoft、Discordのアカウントが必要で、β版が提供されています。
  4. チームと文化
    Suno AIの開発チームは、音楽家とAI専門家から成り立っています。彼らは米MetaやTikTok、Kenshoなどの先進的なテック企業で経験を積んでおり、音楽と実験的なサウンドに情熱を持っています。

Sora

Soraは、米国のOpenAIによって開発された最新の動画生成AIモデルです。その名前は日本語の「空(そら)」に由来し、利用者の想像力と創造力を無限に伸ばすことを意味しています。Soraは以下の特徴を持っています。

  1. テキストから動画生成
    Soraは単純なテキストの指示から複雑な動画を生成できます。キャラクターやモーション、背景の詳細な描写を含むシーンを作成し、現実と見分けがつかない高品質な動画を生成します。
  2. 簡単な使い方
    プロンプトにテキストを入力するか、画像や動画をアップロードするだけで、最大60秒のAI動画を生成できます。
  3. 革新的なAI技術
    Soraは場所や出演者、機材、編集技術などを必要とせず、誰でも0から100%の動画を作成できる画期的なAI技術です。

AI(人工知能)についてまとめ

AI(人工知能)は、人間が行うタスクを人間のようにできるコンピュータのことを指します。特化型人工知能から汎用人工知能、人工超知能という段階で進化していくと言われています。

AI(人工知能)を上手く活用すれば、ビジネスでも大きな効率性を得られるでしょう。

この記事では、AI(人工知能)の仕組み、メリット・デメリット、代表的サービスをご紹介しました。

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