AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionは、Microsoftが提供するクラウドサービス・Azure上でAIソリューションを設計・実装する能力を評価する試験です。
近年、Azureは企業のDX推進で重要視されるようになり、三菱重工やクボタ、富士フイルムなどの製造業をはじめ、金融、小売り、ゲームなど幅広い業界で導入しています。
本記事では、AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの詳細について解説し、Azure AIエンジニアを目指す方への参考となる情報を提供します。
- 1. AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionとは
- 2. AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの必要スキル
- 3. AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution試験情報
- 4. AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの責務
- 5. AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの学習コース
- 6. AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionについてまとめ
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionとは
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionは、Microsoftが提供するクラウドサービス「Azure」の操作スキルを証明する試験名称です。
Azureでは様々な分野に対応した資格が用意されていますが、その中でもAIに特化した認定試験の一つがAI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionです。この試験に合格すると、Microsoft認定資格「Azure AI Engineer Associate」を取得できます。
Azureとは
Azureは、Microsoftが提供するクラウドサービスです。主に、IaaS(Infrastructure as a Service)やPaaS(Platform as a Service)を提供し、仮想マシン、データベース、AIサービスなど、多様なITリソースをインターネット経由で利用できます。
Azureを活用することにより、コストを抑えつつ、ビジネスの成長に合わせて柔軟にリソースを増減でき、さらに世界中のデータセンターを活用することで、グローバルなサービス展開も実現できます。
Azureは、Webアプリケーション開発、データ分析、AI、IoTなど、幅広い分野で活用されており、企業のDX推進の基盤として注目されています。
AzureのAIとデータ関連資格一覧
Azureは、そのスキルを証明するための18の資格試験を提供しており、AIやデータ、インフラ、管理、開発など6つのカテゴリがあります。
以下では、AzureのAIとデータ関連資格を表にまとめました。
AI関連資格
AI関連資格名 | 試験名 | 内容 |
Azure AI Fundamentals | AI 900 | AI基礎 |
Azure AI Engineer Associate | AI 102 | AIエンジニアリング |
データ関連資格
データ関連資格名 | 試験名 | 内容 |
Azure Data Fundamentals | DP 900 | データ基礎 |
Azure Data Scientist Associate | DP 100 | データサイエンス |
Azure Data Engineer Associate | DP 203 | データエンジニアリング |
Azure Database Administrator Associate | DP 300 | データベース |
Azure Enterprise Data Analyst Associate | DP 500 | データ分析 |
Azure Cosmos DB Developer Specialty | DP 420 | SQLデータベース |
上記のAI関連資格名「Azure AI Engineer Associate」の試験名「AI 102」が「AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution」です。
通常、「AI 102」のみで表記されることが多く、また資格名と合わせて「Azure AI Engineer Associate AI 102」と併記されることもあります。
以下の記事は、Microsoft AzureのAI認定資格について詳しく解説しています。
AI 900 Microsoft Azure AI Fundamentalsは、Azure AIの基礎を学べるスキルとして役立つのでぜひご一読ください。
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの必要スキル
以下では、AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの必要スキルについて解説します。
基本要件
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution試験の受験にあたっては、以下の開発言語での実務経験が必須となります。
- Python
- C#
必要となる技術力
この試験では、以下のAIソリューションをREST APIとSDKを用いて構築できる能力が求められます。必要とされる主な技術力を以下に挙げてみました。
- 高セキュリティな画像処理システム
- ビデオ処理アプリケーション
- 自然言語処理ソリューション
- ナレッジマイニングシステム
- 生成AIソリューション
必須知識
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution受験にあたり、Azure AIソリューションを構築・運用するための基盤となる知識が求められます。
主な知識は以下の通りです。
- Azure AIポートフォリオの構成要素の理解
- データストレージオプションの適切な選択能力
- 責任あるAI原則の理解と適用能力
このように、AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionに合格するためには、PythonやC#といったプログラミングスキルを基盤とし、Azure AIの各種サービスを理解し、適切なソリューションを設計・実装できる能力が求められます。また、責任あるAIの原則に基づいた開発を行うことも重要です。
特に汎用性の高いPythonスキルは非常に重要で、データ分析、機械学習、Webアプリケーション開発などの幅広い分野で活躍します。Pythonを効率的にスキルアップしたい方は、短期間で集中的に学べるセミナー受講が効果的です。
Python基礎セミナー講習|ProSkilll
Python基礎セミナー講習は、Pythonの基礎から学べる短期セミナーです。
カリキュラムは基礎的なプログラミング言語からスタートするので、プログラミング初心者の方に最適な内容となっています。
最終日にはPythonを使ったデータ分析、応用的なPythonプログラミング実装までカバー。実務に即した学習内容なので、AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの知識はもちろん、現場の即戦力として活用できるスキルも習得できます。
受講期間 | 2日 |
受講形式 |
|
受講料金 |
|
AIエンジニア育成講座|ProSkilll
AIエンジニア育成講座は、わずか3日でAIエンジニアとして必要なスキルを習得できる講座です。
AIの仕組みやPythonのインストール方法など、基礎から一つひとつ段階的に学習を進めるので、プログラミング未経験者やAI初心者でも安心です。
最終日には、AIの精度向上のためのプログラミング実装、画像認識の学習済みアーキテクチャの種類と特徴、時系列データの活用・処理方法など、現場で即戦力となる実践的スキルまで網羅します。基礎から応用まで幅広く学ぶため、AIエンジニアのキャリアスタートとしても最適です。
受講期間 | 3日 |
受講形式 |
|
受講料金 |
|
JDLA認定 G検定対策講座|ProSkilll
JDLA認定 G検定対策講座は、AIジェネラリスト向けスキル・G検定取得を目指せる講座です。
学習期間はわずか2日で、学習スタイルも3種類(会場、ライブウェビナー、eラーニング)と多彩。自社開発の完全オリジナル教材と充実のフォローで、合格までの道のりをしっかりサポートしてくれます。
G検定の出題範囲を網羅したJDLA認定講座なので、短期間で効率的にG検定に合格したい方、Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの基礎知識を学びたい方にもおすすめです。
受講期間 | 2日 |
受講形式 |
|
受講料金 |
|
E資格対策ディープラーニング短期集中講座 |ProSkilll
E資格対策ディープラーニング短期集中講座は、国内AI資格最難関・E資格取得を4日で目指せる講座です。数学の基礎やAIの仕組みから学習を進めるので、前提知識がない方でも受講できます。
こちらの講座はJDLAの認定プログラムで、E資格に特化したオリジナルテキストとAIコンサルタントによる丁寧な講義が評判。高難易度なRNNや強化学習、Transformerも分かりやすく解説し、質疑応答も充実しているので、短期間で確実に合格レベルの知識を習得できます。
受講期間 | 4日 |
受講形式 |
|
受講料金 |
|
G検定やE資格以外にも、一人ひとりに適したキャリアプランを描けるプログラミング資格はいくつもあります。
以下の記事は、おすすめプログラミング資格を紹介しているので、プログラミングの資格選びに迷っている方はぜひ参考にしてください。
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution試験情報
それでは、AI-102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution試験情報をお伝えします。
認定資格名称 | Microsoft Certified: Azure AI Engineer Associate |
試験コード | AI-102 |
対象レベル | 中級(Associate) |
試験時間 | 100分 |
試験形式 | 監督付き試験 |
受験料 | 165ドル(約25,130円) |
言語対応 | 全13言語(日本語含む) |
最終更新 | 2024年7月25日 |
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionは、2024年10月31日に英語版が更新される予定です。最新の変更内容については、認定資格のリソースセクションに記載の学習ガイドを参照してください。
評価対象となる主要スキル
この試験の合否の評価をする際には、以下の6つの主要スキルを検証します。
- Azure AIソリューションの計画立案と管理
- コンテンツモデレーションソリューションの実装
- コンピュータービジョンソリューションの構築
- 自然言語処理ソリューションの開発
- ナレッジマイニングとドキュメントインテリジェンスの実装
- 生成AIソリューションの実装
資格の有効期限と更新について
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの有効期限は取得後1年間です。この資格は、Azure AIの最新技術に常に触れ、専門知識を維持するために有効期限が設けられています。
資格の有効性を維持するためには、1年以内に無料のオンライン評価に合格し、スキルが最新であることを証明しなければいけません。合格すると1年間有効期限が延長されます。
更新手続きの詳細は以下の通りです。
更新連絡 | 資格取得後、約6ヶ月後に更新の案内が送付 |
更新方法 | Microsoft Learn上のオンライン評価で合格すると更新 |
更新料 | 無料 |
不合格の場合、24時間の待機後に再受験できます。
なお、更新しなければ資格は失効となるので注意しておきましょう。
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの責務
この、AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution試験に合格し、Microsoftの認定資格「Azure AI Engineer Associate」を取得すると、Azure AIエンジニアとして、Azure AIを用いたソリューションの設計から実装、そして運用まで、開発ライフサイクル全体の責務を担うことになります。
具体的な内容は以下で解説しましょう。
ソリューション開発のライフサイクル管理
Azure AIエンジニアは、AIソリューションの開発におけるあらゆる工程を包括的に管理します。
具体的には、AIソリューションの要件定義から設計、実装・コーディング、デプロイメントの計画と実行、システム統合、そして継続的なメンテナンスに至るまで、プロジェクト全体の管理はもとより、舵取り的な役割も行います。
パフォーマンス最適化
Azure AIエンジニアは、システムの性能を最大限に引き出すために、システムのパフォーマンスを常時監視し、必要に応じてチューニングを実施します。また、性能指標を詳細に分析することで継続的な改善に努め、最適なパフォーマンスを確保します。
チーム協働
Azure AIエンジニアは、多様な専門家と連携してプロジェクトを推進します。
たとえば、ソリューションアーキテクトと協力し、プロジェクト全体のビジョンを具現化するのも任務の一つです。
さらに、データサイエンティスト、データエンジニア、IoTスペシャリスト、インフラストラクチャ管理者、ソフトウェア開発者といった専門家と連携し、それぞれの専門性を活かした高品質なソリューションを開発します。
成果物の提供
Azure AIエンジニアは、お客様のビジネス課題を解決するための、高品質なAIソリューションの提供を最終目標としています。
具体的には、セキュアなエンドツーエンドのAIソリューションを構築し、既存システムとのスムーズな統合を実現することで、お客様のビジネスに貢献する成果物を提供します。
このように、AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution試験に合格すると、企業のAI活用を加速させるAzure AIエンジニアとして、実践的なソリューション提供に関する全般的な責務を担うこととなるのです。
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionの学習コース
AI-102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionには、公式サイトから無料でアクセスできる学習コースを提供しています。
以下では、5つからなる各コースの主要情報を表にまとめました。
コース名 | 所要時間 | モジュール数 | 概要 |
Azure AI Services の使用を開始する | 4時間36分 | 6 | AI機能の構成要素となるサービスコレクションの基礎を学習 |
Azure AI Vision によるコンピュータービジョンソリューション作成 | 3時間58分 | 5 | 画像認識、顔検出、ビデオ分析などの視覚AIサービスの活用方法を習得 |
Azure AI Services による自然言語処理ソリューション開発 | 7時間4分 | 8 | 言語モデルを活用した自然言語処理の実装方法を学習 |
Azure AI Search によるナレッジマイニング実装 | 6時間24分 | 8 | 構造化・非構造化データからの情報抽出と分析手法を学習 |
Azure AI Document Intelligence によるソリューション開発 | 2時間3分 | 4 | フォームやドキュメントからのデータ抽出、Azure Cognitive Searchとの統合方法を学習 |
AI102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionについてまとめ
今回紹介したAI-102 Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solutionは、Microsoftのクラウドサービス「Azure」を使ったAIソリューションのスキルを問う試験です。
合格すると「Azure AI Engineer Associate」の資格が取得できます。難易度は中級程度で、受験にはPythonやC#のプログラミングスキルが求められます。
事前にセミナーやトレーニングを活用してプログラミングスキルを磨くと、合格に近づくだけでなく、MicrosoftのAIエンジニアとしてのキャリアを強力に後押しするでしょう。
- Pythonの基礎から学習したい方はこちら→Python基礎セミナー講習
- AIエンジニアの応用スキルを習得したい方はこちら→AIエンジニア育成講座
- AIジェネラリストスキルを証明するG検定を目指す方はこちら→JDLA認定 G検定対策講座
- 国内最高峰のAIエンジニア資格E資格取得を目指す方はこちら→E資格対策ディープラーニング短期集中講座
上記から適したセミナーをお選びください。