E資格を取得したいという方が増えたことで、以下のような疑問を抱く方が増えました。
- 「E資格の合格率は70%程度だけど、職種未経験でも合格できるのだろうか…?」
- 「E資格の難易度は高いのだろうか?低いのだろうか…?」
- 「E資格に合格するためには、どれぐらいの勉強時間を設ければ良いのだろうか…?」
今回は、このような悩みを抱えた方向けに、E資格の難易度について分かりやすく解説していきます。ぜひ、E資格の難易度が気になる方は、この記事を読んでみてください。
E資格とは
E資格の難易度を確認する前に、まずは試験の概要を把握しておきましょう。E資格は、ディープラーニングの理論を理解して実装できる能力があることを証明する資格です。
一般社団法人ディープラーニング協会が認定しているエンジニア資格となります。
E資格の試験概要
E資格の試験概要は以下の通りです。
受験資格者 | 試験日の過去2年以内にJDLA認定プログラムを修了していること
※試験予約時に「修了No.」と「認定プログラム修了日」の入力が必要 |
試験時間 | 120分 |
試験問題 | 多肢選択式(100問程度) |
試験会場 | 指定の試験会場にて受験 |
出題範囲 | シラバスを参照(※) |
試験日程 | 年2回(2月・8月) |
受験費用 |
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シラバス(試験出題範囲)
応用数学 |
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深層学習 |
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機械学習 |
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開発・運用環境 |
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E資格の難易度について
結論から説明するとE資格の難易度は高いです。E資格の合格率は平均70%です。
開催回 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2018 | 342 | 337 | 234 | 69.44% |
2019#1 | 396 | 387 | 245 | 63.31% |
2019#2 | 718 | 696 | 472 | 67.82% |
2020#1 | 1,076 | 1,042 | 709 | 68.04% |
2021#1 | 1,723 | 1,688 | 1,324 | 78.44% |
2021#2 | 1,193 | 1,170 | 872 | 74.53% |
2022#1 | 1,357 | 1,327 | 982 | 74.00% |
2022#2 | 917 | 897 | 644 | 71.79% |
2023#1 | 1,131 | 1,112 | 807 | 72.57% |
2023#2 | 1,089 | 1,065 | 729 | 68.45% |
合格率70%のため難易度が低いと思われがちですが、AI関連の現役エンジニアや研究者が受験して合格しています。それ以外の職種の方の合格率は10%以下となります。
そのため、AI関連業務の未経験者がE資格に合格するのは相当難しいです。
職種 | 合格者数 | 合格者の割合 |
営業・販売 | 12 | 1.65% |
企画・調査・マーケティング | 39 | 5.35% |
経営・社業全般 | 6 | 0.82% |
経営企画 | 13 | 1.78% |
研究・開発 | 290 | 39.78% |
情報システム・システム企画 | 200 | 27.43% |
生産・製造 | 31 | 4.25% |
総務・経理・人事 | 6 | 0.82% |
学生 | 49 | 6.72% |
その他 | 83 | 11.39% |
統計 | 729 | 100% |
JDLA認定プログラムを提供しているStudy-AI株式会社『E資格受験者(2021#1)を対象にE資格の難易度についてアンケート調査』では、職種未経験者がE資格に合格するには100時間以上の勉強が必要だと記載されています。
E資格の難易度が高いと言われる理由
E資格の難易度は高いと説明しましたが、それには以下のような理由も含まれています。
JDLA認定プログラムを修了する必要があるため
E資格を受験するためには、JDLA認定プログラムを修了しておく必要があります。JDLA認定プログラムは19種類あり、プログラム内容はさまざまです。
最短でJDLA認定プログラムを修了できる講座だと4日で取得できますが、オンライン学習でコツコツと学習していく講座だと取得に3ヵ月程度かかります。
JDLA認定プログラムを修了できなければ受験できないことも、E資格の難易度を上げている1つの要因です。
深く広い知識が求められるため
E資格は「応用数学」「機械学習」「深層学習」「開発・運用環境」と幅広い知識が求められます。2022年8月開催のE資格試験(2021年9月17日及び10月11日修正)より試験範囲が追加されて、以下が試験範囲となりました。
この試験により、ディープラーニングの実装能力がより問われるようになりました。理論だけでなく、実装能力に関する知識が求められることも、E資格の難易度が高いと言われている要因です。
・試験範囲の追加項目
深層学習 |
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開発・運用環境 |
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120分で100問に回答する必要があるため
E資格の試験時間は120分で100問程度を回答していく必要があります。つまり、1問当たり1.2分で回答していかなければいけません。
苦手分野の問題に躓いたら、全ての問題に目を通せずに試験が終わってしまいます。そのため、模擬試験で1問当たり1.2分で回答していけるように練習しておくことをおすすめします。
このように、120分で100問を回答する必要があることも、E資格の難易度を高くしている要因です。
試験問題の出題範囲が変わり過去問がないため
E資格を主催している一般社団法人ディープラーニング協会では、1年~2年に1回程度、試験内容を変えています。
その理由は、最先端の技術を踏まえた試験問題で試験することで、ディープラーニングを実装するエンジニア人材を育成することを目指しているためです。
最新技術をキャッチアップすることがエンジニアに必要なため、それに伴いE資格の内容も進化しています。
難易度が高いE資格に合格する方法
難易度が高いE資格に合格するためには、どのような学習をすれば良いのでしょうか?ここでは、E資格に合格するための方法をご紹介します。
E資格に合格するための勉強のコツを押さえる
まずはE資格に合格するための勉強のコツを押さえておきましょう。
E資格に合格するための勉強のコツ
- E資格の全体像を把握した上で各分野を勉強する
- 苦手な分野を反復学習する
- テキスト内容を簡略化したまとめノートを作成する
- ソースコードを書いてみる
- プログラミング経験者にわからない箇所を質問する
- E資格試験を想定して模擬試験を受けてみる
E資格対策の講座を受講する
自分で分からないところは、プログラミング経験者に質問することが大切だと述べました。しかし、AI関連業務が未経験の人は、身近にプログラミング経験者がいないことが多いです。
このような悩みを抱えた場合は、JDLAプログラムの提供会社のE資格対策講座を受講してみましょう。
E資格対策講座を受講すれば、テキスト内容で重要な箇所を教えてもらえます。また、E資格の勉強でわからない箇所に関しては、講師に質問できて個別に教えてもらえます。そのため、E資格の勉強で躓くことはありません。
試験対策をしたい方はE資格対策の講座を受講してみてください。
さまざまなE資格対策の講座がありますが、ProSkilllの講座であれば、お客様の希望するスタイル(対面、ウェビナー、オンライン学習)で勉強が始められます。ご興味があれば下記をご覧になってください。
E資格対策向け参考図書で勉強する
E資格対策講座を受講しても、各自で躓くポイントは異なります。なぜなら、E資格の試験範囲は幅広いためです。苦手分野がある場合は、E資格対策向け参考図書で勉強しましょう。
一般社団法人ディープラーニング協会の公式ホームページでは、その年の試験対策におすすめの参考図書が紹介されています。
受験生にアンケートを取り、勉強しやすい参考図書を紹介しているため、とても参考になるはずです。そのため、E資格対策向け図書をお探しの方は、一般社団法人ディープラーニング協会の公式ホームページをご覧ください。
E資格試験の模擬テストを受けてみる
E資格は120分間で100問を回答していかなければいけません。1問当たり1.2分で回答していかなければいけないため、どれだけの回答スピードかを体験してみることをおすすめします。
JDLA認定プログラムの提供会社の中には、E資格検定前に模擬テストを主催しているところがあります。申し込みをすれば、誰でも模擬テストを受けられるため、試験対策をしたい方は申し込んでみてください。
まとめ
E資格の難易度は高いです。E資格の合格率は平均70%ですが、多くのAI関連の現役エンジニアや研究者が受験して合格しています。それ以外の職種の方の合格率は10%以下となります。そのため、AI関連業務の未経験者がE資格に合格するのは相当難しいです。
職種未経験者がE資格に合格するには100時間以上の勉強が必要です。そのため、E資格対策講座を受講したり、おすすめの参考図書で苦手分野を克服していきましょう。
もしE対策講座をお探しの方は、ProSkilllのE資格対策講座を受講してみてください。当社の講座であれば、お客様の希望するスタイル(対面、ウェビナー、オンライン学習)で勉強は始められます。