AIは私たちの生活を豊かにしてくれる大切なシステムで、私生活ではもちろん、さまざまな企業でも使用されています。AIは資産運用でも使われており、投資を始めたいと考えている人をサポートしてくれる大切なシステムです。
今回はAI投資についてやロボアドバイザーとの違い・選び方などを詳しく解説していきます。AI投資を始めてみたいと考えている人はぜひ参考にしてください。
AI投資とは?
AI投資とは、人工知能を使って市場のデータ分析、リスク管理、投資戦略を行います。データ学習機能やビッグデータ分析をしながら一番良いとされる投資先をピックアップすることが可能です。AI投資が使われることにより、法人投資のほかに、個人投資の割合も増えてきました。
- AIがすべて行う
- AIのサポートを受け投資を行う
AI投資には2つのタイプがあるので、上記内容をそれぞれ見ていきましょう。
AIがすべて行う
AIに任せるタイプは、AIが市場変動の確認から投資配分の決定まで行うもので、他者の投資判断の介入なく全自動で投資を実行できます。
AIのサポートを受け投資を行う
すべての判断をAIに任せるのではなく、サポート代わりとして使うAI投資もあります。基本的には自身で取引の変動を確認しますが、将来の市場予測や投資する企業の決定などにAIを使用します。
AI投資とロボアドバイザーの違い
AI投資とロボアドバイザーの違いを見ていきましょう。
AI投資 | ロボアドバイザー | |
運用戦略 | ノーベル経済学賞の投資理論、機械学習 | ノーベル経済学賞の投資理論 |
投資情報 | 過去データの参照、市場予測 | 過去データの参照のみ |
運用コース | 1コース | 5~8コース |
リバランス(資産の見直しや調整) | AIの市場予測に応じて都度変更 | 1~6ヵ月ごとにリバランス |
AI投資は投資理論と機械学習を使って最新のデータ分析やリスク管理を行い資産配分を決めます。一方で、ロボアドバイザーは、プログラムされている計算方法や処理方法を使って、投資する人に資産構成を提案するシステムです。
機械的に資産運用をする点では一緒ですが、ロボアドバイザーはAI機能を使いません。AI投資は未来を予測して投資先を決めているため、運用コースが1コースのみであることが特徴です。
- 助言型
- 投資一任型
ロボアドバイザーには2種類の型があります。それぞれ見ていきましょう。
下記は機械学習について詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
助言型
助言型は別名アドバイス型とも呼ばれており、投資する人に資産配分や投資先だけを提案するシステムです。投資する人はアドバイスを参考に自身で投資先を決定します。「最終決断は自分でする」「ロボアドバイザーの助言を聞いてみたい」という人におすすめです。
投資一任型
投資一任型は別名自動運用型とも呼ばれており、投資する人の条件を取り入れながら投資先の決定、運用すべてを行うシステムです。定期的に保有資産を確認し、リバランスを実施してくれます。「すべての運用をロボアドバイザーに任せたい」「自分で判断できない」という人におすすめです。
AI投資のメリット
AI投資のメリットは大きくわけて3つあります。
- 初心者でも投資ができる
- 市場データが豊富
- いつでも取引可能
上記内容をそれぞれ見ていきましょう。
初心者でも投資ができる
AI投資を利用すると、AIが投資先の決定や資産配分を教えてくれるので、初心者でも簡単に投資が可能です。投資は種類が多いため、初めて投資する人はリスクがどのくらいあるのか、どれが儲かるのかが分かりません。AI投資を使えば自分の思考に基づいて提案をしてくれるので、投資知識が少ない人でも利用可能です。
市場データが豊富
AIは学習機能が搭載されているため、市場データ分析に優れています。AIは人間とは違い、大量のデータを正確に記憶してくれるので、今までの動きや未来を予測しながらの提案が可能です。AIで投資の判断が違った場合でも、「どうして予想通りにならなかったのか」を学習し、次回に活かしてくれます。
いつでも取引可能
投資売買は365日24時間取引ができ、世界基準で深夜(日本時間)に行われています。深夜だと市場データをチェックすることが難しいですが、AIを使うと売買のタイミングを見極めてくれるので、いつでも取引が可能です。深夜だけではなく、自身の仕事中でもタイミングを逃しません。
AI投資のデメリット
AI投資はメリットもありますが、デメリットも存在します。
- アクシデントに対応できない
- 手数料が高い
- 知識が取得できない
- 利益がでない場合もある
上記内容をそれぞれ見ていきましょう。
アクシデントに対応できない
AI投資は今まで学習した市場データをもとに売買のタイミングを判断します。そのため、今までになかったアクシデントが発生した場合、すぐに対応するのが難しいです。売買も自動で行ってくれるので、とても使い勝手が良いシステムですが、完ぺきではありません。
何かアクシデントが起きたときは、AI投資を継続するか停止するかをしっかり考えましょう。市場のアクシデントには予兆があります。普段から経済情報をこまめにチェックしてアクシデントを回避することが重要です。
手数料が高い
AIは人件費がかからないため、コストが下がると考える人も多いです。しかし、AI投資は売買手数料や運用にお金がかかるため、通常よりも高く見積もられています。ただし、助言型のロボアドバイザーは手数料かかりません。将来AI投資が多くなれば手数料が減る可能性もあります。
知識が取得できない
AIに投資のすべてを任せてしまうと、売買に関連する知識が取得できない可能性があります。投資は自身の手元資金を増やせるほか、利益を発生させるためには国の政策金利や企業の実績などさまざまな情報が必要です。
万が一アクシデントを起こったときに対応ができるよう、AIを利用するときは投資に関係する情報を積極的に取り入れましょう。
利益がでない場合もある
AI投資は必ず利益がでるとは限りません。世界市場は常に変化しているため、過去のデータにはない動きがあった場合、AIの対応が遅れ損失ができる可能性があります。ただし、AIは失敗を学習してくれるので、すぐに利益がでなくても今後の動きを予測し、活かしてくれる心強いシステムです。自身もAI投資の知識を学び、上手な資産運用をしましょう。
AI投資の選び方
AI投資を利用するときは、3つのポイントに注目しましょう。
- 最終目的を決める
- 金額の設定
- 手数料の把握
上記内容を詳しく見ていきます。
最終目的を決める
AI投資をするときは、最終目標の設定が必要です。AI投資をしていつまでにどれくらいのお金が必要で、どのくらい増やしたいのかを決めます。必要な金額が決まったら、利益がいくら欲しいのか、また、リスクが発生した場合、どれくらいの金額なら許容範囲なのかも一緒に決めましょう。
最終目標が曖昧だと利益が少なかったり、アクシデントが発生したときにすぐ売却して損失になってしまう可能性があります。
金額の設定
最終目標が決まったら、投資する金額を設定します。AI投資を利用すると最低投資金額が5,000円、10,000円と決まっているものもあります。目標金額から逆算して投資金額を決めると何年でたどり着くかが分かるので、目的に応じた投資額を選びましょう。
また、AI投資がどんなものかを勉強したい人は、最低金額で投資して市場の流れを把握するのもおすすめです。
手数料の把握
AI投資は助言型のロボアドバイザー以外は手数料が発生します。投資をAIに任せれば任せるほど手数料が高くなるので、利用する前に手数料を必ず確認しておきましょう。また、投資信託を利用すると「投資報酬」という手数料が必ず発生するので、そちらもチェックが必要です。
AI投資に向いている人
知識があればだれでもAI投資をすることはできますが、メリットやデメリットがあり、難しいと感じる人もいます。
- 忙しい人
- 初めて投資する人
- 長く運用したい人
- 期待しすぎない人
どのような人がAI投資に向いているのかを見ていきましょう。
忙しい人
投資先の決定や売買についてなど、資産運用に関する行動をすべてAIに任せられるので細かい手間が省けます。投資や資産運用は市場の動きを必ずチェックしなければならないと思いがちですが、AIがすべて行ってくれるので、動きを確認できないくらい忙しい人にもおすすめです。
初めて投資する人
投資先は種類が多く、悩んでしまう人も多いです。種類の多さに圧倒されて投資の敷居が高いと感じる人もいます。AI投資では自分の考えを参考にして、AIが投資先を決めてくれるので選び方が分からない人にもおすすめです。
下記はAIについて詳しくまとめていますので、ぜひご覧ください。
長く運用したい人
AI投資はさまざまな商品を組み合わせて運用するので、短い期間で利益を得ることは難しいです。そのため、さまざまな商品を組み合わせてリスクを分散するので、長く運用したいと考えている人に適しています。余った資金で資産運用をしたい、長期的に資産を手に入れたいと考えている人におすすめです。
期待しすぎない人
AI投資は市場の流れをリアルタイムで観測してくれますが、動きを完ぺきに予測できるわけではありません。AIに完ぺきを求めると「思っていた結果と違う」と感じてしまう可能性があります。AI投資に過度な期待はせず助言程度に収めて上手く向き合っていきましょう。
AI投資まとめ
AI投資はAIを使って自分の考えに合わせた投資先を決めてくれます。AIから投資に関するアドバイスを受けられたり、運用を任せたりできるので、資産運用を行ったことがない人にもおすすめです。とはいえ、AIは完ぺきではないので、損失が発生する可能性もあります。AI投資の知識を身につけてAIと上手く資産運用を行いましょう。