E資格のシラバスにある試験勉強をするために欠かせない深層学習に利用される畳み込みネットワーク

E資格のシラバスにある試験勉強をするために欠かせない深層学習に利用される畳み込みネットワーク

E資格の試験で受験者に求められているのが、ディープラーニングに関する正確な知識です。E資格を認定しているJDLA(日本ディープラーニング協会)では、E資格の受験者やエンジニアが覚えるべき深層学習の知識として、畳み込みネットワークをシラバスの1つに取り上げています。
そのため、受験者は畳み込みネットワークに関する対策として正確な知識を理解しておく必要がありますが、ここではこれから受験する人のために、畳み込みネットワークについて詳しくご紹介します。

E資格のシラバスにある畳み込みネットワークとは

E資格の受験問題の出題範囲の1つになっているのが、畳み込みネットワークです。AI(人工知能)に関する知識を受験者に問うE資格の検定では、重要なシラバスの一つになっています。E資格の講座などでも詳しく教えられている知識ですが、畳み込みネットワークとは順伝播型ネットワークの一つです。
コンピューターが入力された情報を利用して機械学習を行う際に使用されるプログラムの一種で、主にコンピューターが静止画像や動画を処理する際に使用されています。

この技術が開発されるまではコンピューターが画像のような複雑な情報を処理することは非常に困難を伴っていたのですが、畳み込みネットワークが開発されたことによって、画像の内容を正確に認識できるようになりました。畳み込みネットワークは人間の脳が画像を情報として処理するメカニズムを参考にして設計されたネットワークで、ネットワークに存在するニューロンの結合様式は動物の目に存在する視覚野の配置を参考にしています。

画像をおおまかに分析する畳み込み処理

畳み込みネットワークで入力された画像を正しく認識するために用いられているのが畳み込み処理です。E資格の試験を受験する人にとっても、正確な畳み込み処理の方法を理解することは試験に合格するためには欠かせません。

コンピューターが畳み込み処理を行って画像を認識する際には、画像の中でも特に特徴がある部分を見つけてどのような内容の画像であるかを判断していきます。例えば、人間の顔が映された写真が情報として入力された場合には、コンピューターは畳み込み処理を行って人間の顔の特徴を全体的に把握していきます。
顔の下半分にマスクをつけているような写真の場合には、コンピューターは畳み込み処理によって顔の下半分が上とは異なっている特徴を持っていることを判断できます。

入力情報を整理するためのプーリング

E資格を受験する人は、コンピューターの内部で行われる畳み込みネットワークの手順を正しく理解することが求められています。畳み込みネットワークの一番初めの段階で、畳み込み処理により画像のおおまかな特徴を把握した後に行われるのがプーリングです。プーリングとは、入力された画像の特徴をコンピューターが利用しやすいように他の種類のデータに変換していく方法です。

例えば、目の下に大きなほくろがある人間の顔写真を入力した場合に、コンピューターは畳み込み処理によって目の下に他とは色が異なる黒い部分を認識することができますが、プーリングではそれをさらに小さい次元のデータに変換する作業を行います。入力されたデータをより小さい次元のデータにすることで、コンピューターの画像分析もさらに精度をあげることができます。
畳み込み処理と異なっているのはフィルターパラメーターの関係です。プーリングではデータの最大値を計算することにより、必要な処理を行っていきます。

構造出力について

畳み込みネットワークはさまざまな目的で活用できますが、E資格を受験する人にとってもネットワークの利用法について詳しく知っておくことは合格のためには欠かせないことです。畳み込みネットワークを利用してコンピューターに入力した情報を処理させる場合、コンピューターの内部で処理された情報を外部に出力するためのシステムを作ることもネットワークを有効に活用するためには不可欠となります。

このような畳み込みネットワークで処理された情報を効率的に出力するためのシステム設計のことを、構造出力と呼んでいます。構造出力を工夫してデザインしていくことで、畳み込みネットワークによる処理をさまざまな分野に応用することが可能になります。こうした細かい知識もE資格の受験者には求められています。畳み込みネットワークを使用するタスクの内容に合わせて構造出力を設計することで、画像の認識以外にもさまざまな目的で使用できるようになります。

データの種類について

畳み込みネットワークはディープラーニングを勉強する上で、正確に理解しなければいけない項目です。畳み込みネットワークで使用されるデータの種類なども受験者にとっては必要な知識になります。畳み込みネットワークで扱われるデータは、それぞれ異なった次元とチャンネルを持っています。

この次元とチャンネルの種類によって、データの扱い方も異なります。次元には1次元のものと2次元のもの、さらに3次元のものがあり、それぞれ異なった性質を持っています。同じ次元のものでもチャンネルの数が異なるものがそれぞれ存在して、チャンネル数が別のものはデータとしての扱い方も異なります。
1次元で1つのチャンネルを持っているデータとしては音声遺伝子に関するデータなどがあります。2次元のデータとして代表的なのが画像で、白黒の画像はチャンネルが1つで、カラーの画像は複数のチャンネルから成り立っています。動画は3次元のデータで、画像と同じように白黒とカラーでチャンネル数が異なります。

効率的な畳み込みアルゴリズムについて

畳み込みネットワークで使用されている各種の効率的なアルゴリズムに関する知識を学習することも、E資格の受験者には欠かせないことです。畳み込みネットワークで使用されているアルゴリズムの中でも代表的なものがR-CNNで、これは主に物体を検出する目的で使用されているアルゴリズムです。

このアルゴリズムを利用して物体を検出する場合にまず行われるのが、検出する物体の範囲をおおまかに確定することです。物体の範囲をまず決めておくことで、コンピューターがデータの分析をしやすくなります。さらに、分析したい物体が写っている画像を分析しやすい大きさに変更する作業を行ってから、畳み込みネットワークを使用して画像の特徴を分析します。このアルゴリズムを使用する場合、コンピューターはそれぞれの作業の段階で効率的に機械学習をしていきます。

E資格で必要な畳み込みネットワークの知識

これからE資格を受験しようと考えている人は、ディープラーニングに関する知識を総合的に学習することで効率的な試験勉強ができます。ディープラーニングを理解する上で欠かせないのが、畳み込みネットワークの知識です。
これは主に画像を処理するために使用されているネットワークで、畳み込み処理やプーリングなどの処理を行って画像を分析します。こうした知識を正しく理解し、E資格の取得を目指しましょう。