AWS Certified Machine Learningは、AWSの機械学習サービスを使いこなすための認定資格ですが、具体的にどのような内容で、取得するためにはどのような勉強方法が効果的なのでしょうか?
機械学習の需要が急速に拡大する中、この資格を取得することでキャリアアップに繋がる可能性が高まります。本記事では、「AWS Certified Machine Learning」の概要と効果的な勉強方法について、詳しく解説します。
AWS Certified Machine Learningの概要
AWS Certified Machine Learning – Specialtyは、AWS環境における機械学習とデータサイエンスの専門知識を証明する資格です。AWS資格の難易度4分類の中でも、もっとも難しい「Specialty」に分類されます。
主にデータエンジニアやデータサイエンティスト、機械学習エンジニアや開発者を対象にしており、データの収集・前処理、モデルの選択・トレーニング・デプロイ、およびモデルの監視と運用に関するスキルを評価します。試験は180分間で実施されるもので、受験者にはAWSの1~2年の実務経験(必須ではない)と、機械学習およびデータ分析の実践的な知識が推奨されています。
取得により専門知識の証明、キャリア成長、信頼性の向上、業界での競争力強化が期待できるでしょう。Certified Machine Learningの概要を一覧にすると、以下のようになります。
資格名 | AWS Certified Machine Learning – Specialty |
レベル | Specialty |
対象者 |
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受験条件 | 特になし |
推奨経験や知識 |
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問題形式 |
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問題数 | 65問 |
試験時間 | 180分 |
試験場所 | 認定試験センターまたはオンラインプロクター監視による受験 |
試験費用 | 300USD |
試験言語 |
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再認定 | 3年ごとに再認定が必要 |
合格基準 | 1000点満点中750点以上で合格 |
なお、AWSの資格には
- FOUNDATIONAL(超初級)
- ASSOCIATE(初級)
- PROFESSIONAL(中級)
- SPECIALTY(上級)
の4種類の難易度レベルがあります。こちらは以下の記事でくわしく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
AWS Certified Machine Learningの難易度・合格率
AWS Certified Machine Learningは、AWSの専門資格の中でもとくに難易度が高いとされています。4つの難易度レベルの中でももっとも難解な「Specialty」に分類されるからです。
合格率は約50%と高いですが、これは1~2年の実務経験をもっていたり普段からAWSに触れていて知識のある受験者が多いからです。なのでまったくの未経験者が挑戦するには、すこしハードルは高いでしょう。
実務経験のない初心者から合格を狙うとなると途方もない学習を強いられるので、実務経験を積むことから始めるか、かんたんな資格から始めることをおすすめします。
AWS Certified Machine Learningに合格するメリット
AWS Certified Machine Learningに合格すると、次のようなメリットがあります。
- クラウド系の市場における価値が上がる
- 実際の現場でのプロジェクトで即戦力になる
- 転職や独立がしやすくなる
それぞれ見ていきましょう。
メリット1.クラウド系の市場における価値が上がる
合格することで、クラウド系の市場における価値が大幅に上がります。クラウドや機械学習の需要は急速に増加しており、これらの分野での専門知識を持つ人材は非常に高く評価されているからです。
この資格はAWSの機械学習サービスを効果的に活用し、実際のビジネス問題を解決するスキルを証明するもの。なので雇用者やクライアントに対して、機械学習の理論的知識と実践的なスキルの両方を持っていることを示でるでしょう。
また企業はクラウドインフラを最大限に活用して競争力を強化するため、認定者を積極的に採用する傾向があります。
メリット2.実際の現場でのプロジェクトで即戦力になる
実際の現場で即戦力として活躍できるスキルが身に付くのも、取得のメリットと言えるでしょう。この資格試験はAWSのさまざまなサービスを効果的に利用するための知識と技術を習得する必要があるからです。
AWS Certified Machine Learningを取得するということは、企業が直面する複雑なデータ分析や予測モデルの構築に対応できるようになり、プロジェクトの初期段階から成果を上げチームに貢献できることを意味します。
またAWSの豊富なサービスを活用したソリューションを迅速に展開できるため、プロジェクトの効率化や成果の向上にも寄与します。結果として職場での信頼性が高まり、キャリアの成長にもつながるでしょう。
メリット3.転職や独立がしやすくなる
Certified Machine Learningは、転職や独立を目指す際にも大きなメリットとなります。シンプルに資格を持つことで専門知識とスキルの証明となり、企業からの信頼を得やすくなるからです。
とくにクラウドサービスや機械学習分野にジャンルにおいては、Certified Machine Learningは非常に強力なアピールポイントとなり、転職市場での競争力を高めます。また国際的な認知度があるので、グローバルな視点でのキャリア展開が可能になるでしょう。
独立を目指す場合でもクライアントからの信頼を得やすく、プロジェクト獲得の機会が増えます。
AWS Certified Machine Learningおすすめの学習手順
AWS Certified Machine Learningに合格するためのおすすめの学習手順は、以下のとおりです。
- 書籍でざっくりと概要を理解する
- 過去問題集でアウトプットを行う
- 間違えた部分を分析して学習す
- アウトプットと学習を繰り返す
それぞれ、順を追ってご紹介します。
学習手順1.書籍でざっくりと概要を理解する
まずはCertified Machine Learningに関する書籍を利用して、試験の全体像と基本的な概念を理解しましょう。書籍には試験範囲に含まれる主要なトピックや概念が網羅されているため、試験に出題される内容をざっくりと把握することができます。
ただでCertified Machine Learningは上級者向けの資格です。未経験から始めるなら、しっかりと書籍を読み込む必要があります。
おすすめの書籍・参考書は、以下の章で詳しく解説しています。
学習手順2.過去問題集でアウトプットを行う
基礎知識を身につけたら、過去問題集を利用してアウトプットを行いましょう。実際の試験問題に近い形式の問題に取り組むことで、試験の出題傾向や問題の難易度を把握できます。
AWSには公式の認定トレーニングプラットフォームがあったり、第三者が提供するオンラインの問題集の数も多いので、複数種類のものを利用すると良いでしょう。
学習手順3.間違えた部分を分析して学習する
手順②の過去問題集で間違えた問題を分析し、どの部分が理解不足なのかを明確にしましょう。
間違えた部分については、再度書籍やオンラインリソースを使って復習し、理解を深めます。とくに自分が苦手とするトピックに重点を置いて学習を進めることが重要です。
試験対策はインプットではなく、「アウトプット」と「改善」のフェーズが正否を分けるといっても過言ではありません。インプットはほどほどにして、この分析を入念に行うことが大切です。
どこを、なぜ間違えたのか、改善のためにどういう対策が有効か、しっかり見極めましょう。
学習手順4.アウトプットと学習を繰り返す
最後に、アウトプット(問題演習)と学習(復習)を繰り返し行います。
これによって知識の定着度を高めるとともに、試験本番での解答スピードや正確性も向上させられるでしょう。
また定期的に模擬試験を受けることで、試験に対する自信をつけることができます。以下の記事では今回紹介しているAWS Certified Machine Learningのみならず、AWS認定資格試験共通の学習方法について言及していますので、気になる方はぜひご一読下さい。
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AWS Certified Machine Learningおすすめの参考書
AWS Certified Machine Learningおすすめの参考書をご紹介します。
おすすめ参考書①最短攻略 AWS認定 機械学習 – 専門知識(MLS-C02 対応)
引用:Amazon
ベストセラー「徹底対策シリーズ」のひとつであり、実際の出題内容に基づいた280問を収録しています。
こちらを利用してアウトプットと分析を繰り返すことで、確実に合格圏内に到達できるようになるでしょう。
おすすめ参考書②AWS 認定機械学習学習ガイド
引用:Amazon
AWSの機械学習スペシャリストを目指すための一冊です。試験対策としてはもちろん、現場や実務で役立ちノウハウも一冊に網羅しており、合格に必読の一冊です。
必ず役に立つ対策本ではありますが、英語版のみの販売となっている点がネックです。
AWS Certified Machine Learningまとめ
AWS Certified Machine Learningは、AWS上での機械学習サービスやモデル構築、トレーニングや分析知識を理解していることを証明する資格です。
データサイエンティストや機械学習エンジニアにとって非常に有用なものであり、専門知識を深めるための具体的な手段にもなりえます。取得のためにはAWSのサービスやツールに関する知識、機械学習の理論的背景、および実践スキルが求められます。
AWSの公式トレーニングコースやハンズオンラボ、問題集を利用したり、現場での実践的な経験を積むことが合格への近道と言えるでしょう。合格できればキャリアの向上に繋がる大きなメリットもあります。
ぜひこの資格に挑戦し、新たなキャリアの扉を開いてみてはいかがでしょうか。