インターネット上に情報が溢れ、それに伴ってデータサイエンティストの需要が高まってきました。
株式会社ビズリーチの独自調査によると、データサイエンティストの求人件数は求人件数は5年前と比較すると約5倍増えてきています。
この記事を読んでいる方の中にも、データサイエンティストとして働きたいため「Professional Data Engineer」の資格の取得を目指したいと思っている方もいるのではないでしょうか?
Professional Data Engineerとは、どのような認定資格なのでしょうか?
今回はProfessional Data Engineerについて解説します。
Professional Data Engineerとは
Professional Data Engineerは、データ処理システムと機械学習モデルを構築し、データ収集、分析して、その結果に基づいた意思決定を促せることができる能力を証明する認定資格です。
Google Cloudが認定をしている資格です。
Professional Data Engineerの試験概要
試験時間 | 2時間 |
試験形式 | 50問-60問(多肢選択) |
言語 | 英語、日本語 |
受験資格 | 特になし |
受験場所 |
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推奨される経験 |
|
資格の有効期間 | 2年間 ※再認定試験は、認定資格が有効期限切れになる 60 日前から受けることができる |
Professional Data Engineer試験の出題範囲
Professional Data Engineer試験範囲は、大きく4つに分類できます。
- データ処理システムの設計
- データ処理システムの構築と運用
- 機械学習モデルの運用
- ソリューションの品質保証
それぞれ、どのような問題が出題できるかを確認しておきましょう。
1.データ処理システムの設計
適切なストレージ、テクノロジーを選択する | ストレージ システムのビジネス要件へのマッピング |
データ モデリング | |
レイテンシ スループット トランザクションに関係するトレードオフ |
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分散システム | |
スキーマの設計 | |
データパイプラインを設計する | データの公開と可視化 |
データのバッチとストリーミング | |
オンライン(インタラクティブ)予測とバッチ予測 | |
ョブの自動化とオーケストレーション | |
データ処理ソリューションを設計する | インフラストラクチャの選択 |
システムの可用性とフォールト トレランス | |
分散システムの使用 | |
キャパシティプランニング | |
ハイブリッド クラウドとエッジ コンピューティング | |
アーキテクチャの種類 | |
データ ウェアハウジングとデータ処理を移行する | 現状認識と将来の設計への移行方法 |
オンプレミスからクラウドへの移行 | |
移行の検証 |
2.データ処理システムの構築と運用
ストレージシステムの構築と運用 | マネージドサービスの有効活用 |
ストレージの費用とパフォーマンス | |
データのライフサイクル管理 | |
パイプラインの構築と運用 | データ クレンジング |
バッチとストリーミング | |
変換 | |
データの取得とインポート | |
新しいデータソースとの統合 | |
処理インフラストラクチャの構築と運用 | リソースのプロビジョニング |
パイプラインのモニタリング | |
パイプラインの調整 | |
テストと品質管理 |
3.機械学習モデルの運用
ML モデルをサービスとして活用する | ML API |
ML API のカスタマイズ | |
会話体験 | |
ML パイプラインをデプロイする | 適切なデータの取り込み |
機械学習モデルの再トレーニング | |
継続評価 | |
インフラストラクチャを選択する
機械学習モデルの測定、モニタリング、トラブルシューティングを行う |
分散型マシンと単一マシン |
エッジ コンピューティングの活用 | |
ハードウェア アクセラレータ | |
機械学習の用語 | |
機械学習モデルの依存関係の影響 | |
一般的なエラーの原因 |
4.ソリューションの品質保証
セキュリティとコンプライアンスを考慮して設計する | ID とアクセス管理 |
データ セキュリティ | |
プライバシーの確保 | |
法令遵守 | |
スケーラビリティと効率性を確保する | テストスイートの構築と実行 |
パイプラインのモニタリング | |
データ表現とデータ処理インフラストラクチャの評価 トラブルシューティング 改良 |
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リソースのサイズ変更と自動スケーリング | |
信頼性と忠実性を確保する | データの準備と品質管理の実施 |
検証とモニタリング | |
データ復旧の計画 実施 ストレステスト |
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ACID べき等性 結果整合性の要件から選択 |
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柔軟性とポータビリティを確保する | 現在と将来のビジネス要件への対応 |
データとアプリケーションのポータビリティを考慮した設計 | |
データのステージング カタログ化 発見 |
Professional Data Engineer試験の難易度
Professional Data Engineer 試験の難易度は高いです。
公式サイトにも、当試験を合格するためには「データサイエンティストの経験3年以上」「Google Cloudを使用した経験1年以上」と書かれています。
試験問題の出題範囲も広いため、業界経験や実務経験がない人は難しいと感じてしまうでしょう。
データサイエンティストの経験がある人が「Professional Data Engineer 試験の難易度は普通」と回答しているため、未経験者か経験者かで試験の難易度は変わると言えるでしょう。
Professional Data Engineerを取得するメリット
Professional Data Engineerを取得するメリットは5つあります。
- スキルアップが図れる
- 年収アップが期待できる
- 就職や転職に有利になる
- 周囲から信用されるようになる
- データに基づく意思決定ができるようになる
ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
Professional Data Engineer取得のメリット1.スキルアップが図れる
1つ目は、スキルアップが図れることです。
Professional Data Engineerでは、データ処理システムの設計から構築をはじめ、機械学習モデルの運用など幅広い知識を身に付けることができます。
Professional Data Engineerの取得にチャレンジして、これらの出題範囲を網羅的・体系的に勉強すれば、スキルアップが見込めます。スキルアップができれば、実務に活かすことができるでしょう。
Professional Data Engineer取得のメリット2.年収アップが期待できる
2つ目は、資格を取得することで年収アップが期待できることです。
Google Cloudはあらゆるインターネットサービスで利用されており、データサイエンティストやエンジニアに求めたいスキルとして位置づけられています。
そのため、Google Cloud認定資格の合格者に対して、資格手当を出している会社が多いです。
資格を取得すれば、年収アップが期待できるでしょう。
Professional Data Engineer取得のメリット3.就職や転職に有利になる
3つ目は、就職や転職を有利に進められるようになることです。
なぜなら、資格を取得すれば、Professional Data Engineerとしての知識、技術を客観的に証明できるためです。また、応募資格や歓迎スキルに資格取得者と記載されていることもあります。
そのため、資格を取得すれば、就職や転職を有利に進めていけます。
Professional Data Engineer取得のメリット4.周囲から信用されるようになる
4つ目は、周囲から信用されるようになることです。
Professional Data Engineerの資格を取得しておけば、「最低限、これだけの知識はある」ということを客観的に示せるようになります。
そのため、資格保有者だと信用されるようになり、粒度の細かな話までしてもらえるようになります。
また、お客様に提案するときも「資格保有者であるから、提案内容は良いものなのだろう」と信用してもらいやすくなるでしょう。
このように、周囲から信用を獲得できれば、仕事を円滑に進めていくことが可能です。
Professional Data Engineer取得のメリット5.データに基づく意思決定ができるようになる
5つ目は、データに基づく意思決定ができるようになることです。
経営者の経験や勘による意思決定はズレてしまうことがあります。
しかし、データをAIで解析すれば精度の高い将来予測ができるようになります。
近年、このようなデータに基づく意思決定が注目を浴びています。スピーディーな意思決定は経営の成否を左右するため、データサイエンティスト能力を証明すれば経営陣に頼りにされることでしょう。
Professional Data Engineerとは?まとめ
Professional Data Engineerは、Google Cloud上でデータ処理システムと機械学習モデルを構築し、データ収集、分析してデータに基づいた意思決定を促せることができる能力を証明する認定資格です。
この資格の取得を目指せば、スキルアップが図れます。また、試験に合格すれば年収アップや対外的信用力を上げることもできるでしょう。
このように、さまざまな効果が見込める資格Professional Data Engineerは、エンジニアのキャリアアップにおすすめです。
そのため、この記事を見て資格に興味を持った方は、ぜひProfessional Data Engineerを勉強してみてください。