データサイエンティストに関する資格、全8種類を徹底解剖

データサイエンティストに関する資格、全8種類を徹底解剖

ビッグデータを活用することに注力する企業が増えてきた関係で、データサイエンティストの需要が高まってきています。

日経クロストレンドの独自調査によると、データサイエンティストの求人件数は年々増えています。この記事を読んでいる方の中には、「データサイエンティストのキャリアを磨きたい」と思っていることでしょう。

そこで、今回はデータサイエンティストに関する資格を8種類をご紹介します。

データサイエンティスト検定

データサイエンティスト検定

出典元:『データサイエンティスト検定

データサイエンティスト検定とは、データサイエンティスト協会が認定している資格です。

アルゴリズムや統計などを活用してデータを分析して、結果に基づいて合理的な判断が行える能力を保有していることを証明できます。

この資格は、2021年9月に第1回目の試験が実施されるなど、比較的、新たな資格です。

試験情報

試験時間 90分
問題数 90問
出題形式 選択式
出題範囲
  • データの活用事例
  • データリテラシー
  • データサイエンス
  • データエンジニアリング
  • ビジネス力
  • 統計学・数学
試験会場 全国の試験会場で開催(CBTS)
受験資格 特になし
受験費用(税抜)
  • 一般10,000円
  • 学生5,000円

試験の難易度・合格率

データサイエンティスト検定の合格率は、以下の通りです。

第1回(2021/09) 第2回(2022/6) 第3回(2022/11)
受験者数 約1,400名 約2,900名 約2,600名
合格者数 927名 約1,453名 約1,088名
合格率 約66% 約50% 約42%

基礎力を証明する資格ですが、出題範囲が広いため、試験の難易度は高めです。また、新しい資格試験のため、参考書や講座が少なく、勉強しづらいと感じる恐れがあります。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験

出典元:『基本情報技術者試験

基本情報技術者試験とは、ICTや情報処理の分野の国家試験です。

情報処理技術に関する基本的な知識・技術を有していると国が認定してくれます。IT業界への登竜門として人気の国家試験です。

大手システム開発会社では、入社後2~3年目までに合格が義務付けられていることがあります。

試験情報

試験時間 科目A試験:90分

科目B試験:100分

問題数 科目A試験:60問 

科目B試験:20問

出題形式 小問形式
出題範囲 科目A試験

科目B試験

試験日程 通年受験可能
試験会場 全国の試験会場で開催(CBT)
受験資格 特になし
受験費用 7,500円

試験の難易度・合格率

基本情報技術試験の合格率は、以下の通りです。

2023年6月実施 2022年7月実施 2023年8月実施
受験者数 9,141名 9,506名 7,812名
合格者数 4,802名 4,712名 3,779名
合格率 52.5% 49.6% 48,4%

合格率およそ50%程度の受験者が合格をしており、難易度は高いです。プログラミングやアルゴリズムの知識が求められるため、よく勉強しておく必要があります。

参照:情報処理試験(基本情報技術者試験)推移表

 

OSS-DB技術者認定試験

OSS-DB技術者認定試験

出典元:『OSS-DB技術者認定試験

OSS-DB技術者認定試験とは、オープンソースデータベースに関する知識と技術を保有していることを証明できる資格です。

保有している知識を活かして、どのようなデータベースを構築、運用していけばいいか提案できるようになります。

OSS-DBには、「Silver」や「Gold」の2通りの資格があります。

試験情報

試験時間 Silver:90分

Gold:90分

問題数 Silver:50問

Gold:30問

出題形式 選択方式
出題範囲 Silver

  • 一般知識
  • 運用管理
  • S3開発/SQL

Gold

  • 運用管理
  • 性能監視
  • パフォーマンスチューニング

障害対応

試験日程 志願者のスケジュールの都合に合わせて受験できる
試験会場 試験センター

オンライン受験(onVUE受験)

受験資格 Silver:

Gold:

受験費用(税込) Silver:16,500円

Gold:16,500円

試験の難易度・合格率

OSS-DB技術者認定試験の合格率は、非公開となっています。

しかし、インターネットアカデミーは、OSS-DB技術者認定試験のSilverの合格率は70%だと述べています。

Goldの合格率も記載されていませんが、エンジニアの方なら2週間から1ヶ月ほど勉強すれば合格できる難易度と理解しておくとよいでしょう。

統計検定

統計検定

出典元:『統計検定

統計検定とは、統計に関する知識や技術を持っていることを証明する資格です。

データサイエンティストへの登竜門として人気の資格です。

医療・金融・研究開発・市場調査などあらゆる分野で情報を適格に読み取れるようになり、問題を解決していけるようになります。

検定種別は豊富にありますが、データサイエンティストを目指している方は、「DS基礎」「DS発展」「DSエキスパート」がおすすめです。

試験情報

試験時間 DS基礎:90分

DS発展:60分

DSエキスパート:90分

問題数 DS基礎:大問8題/小問45題

DS発展:30門

DSエキスパート:40門

出題形式 多肢選択・数値・文字入力で問題に答える形式
出題範囲 ・DS基礎

キーコンピテンシーをデータアナリティクス基礎

・DS発展

数理、情報、統計、倫理・AIに関する大学教養レベルの内容

・DSエキスパート

計算、統計、モデリング、領域知識に関する大学専門レベルの内容

試験日程 年2回(春・秋)
試験会場 随時受付(CBT)
受験資格 特になし
受験費用 DS基礎:一般価格:7,000円/学割価格:5,000円

DS発展:一般価格:6,000円/学割価格:4,000円

DSエキスパート:一般価格:8,000円/学割価格:6,000円

試験の難易度・合格率

統計検定(DS)の合格率は、公表されていません。なぜなら、DSは実施してから間もないためです。

試験概要には、大学専門レベルの内容と記載されています。DSエキスパートは難易度が高いと思って挑むようにしましょう

統計士・データ解析士

統計士・データ解析士

出典元:『統計士・データ解析士

統計士・データ解析士は、内閣府移行許可 一般財団法人 実務教育研究所が実施している認定資格です。

一般的な筆記試験とは異なり、通信教育(テキストとCD-ROMで学習して、課題を提出する)を修了すると統計士の資格を取得できます

試験情報

受講機関 4ヶ月
入学金(税込) 5,000円
受講料(税込) 49,500円
修了条件 全4単位の報告課題、修了課題を提出して基準点をクリアする

試験の難易度・合格率

統計士・データ解析士の合格率23.6%と難易度が高めです。

この試験では、大学生が学ぶ統計学のレベルとなっています。そのため、高校の数学は理解しておく必要があります。

高校の数学が理解できないという方は、非常に難しく感じてしまうでしょう。そのため、統計士・データ解析士の資格を取得する前に勉強しておくことをおすすめします。

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験

出典元:『データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリストとは、経済産業省が認定している国家資格で、情報処理技術者試験の1つです。

データベースに関する専門家として、システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守ができることを証明できます。

試験情報

試験時間 50分
問題数 午前Ⅰ:30問

午前Ⅱ:25問

午後Ⅰ:3問

午後Ⅱ:2問

出題形式 午前Ⅰ:多肢選択式

午前Ⅱ:多肢選択式

午後Ⅰ:記述式

午後Ⅱ:記述式

出題範囲
  • データベースシステムの企画・要件定義・開発に関すること
  • データベースシステムの運用・保守に関すること
  • データベース技術に関すること
試験日程 年1回(秋)
試験会場 指定会場(全国)
受験資格 特になし
受験費用 7,500円

試験の難易度・合格率

データスペシャリストの合格率は、以下の通りです。

令和3年度  令和3年度  令和2年度
受験者数 8,445名 7,409名 6,536名
合格者数 1,486名 1,268名 1,031名
合格率 17.6% 17.1% 15.8%

試験問題が多く、午後の部は記述式のため、合格率16%程度と低くなっています。そのため、非常に難易度の高い資格と言えます。 

G検定

G検定

出典元:『G検定

G検定とは、人工知能・機械学習・ディープラーニングに関する基礎知識や応用知識を保有していることを証明できる資格です。

AIを活用して、どのようにビジネスを効率化していけばよいか判断できるようになります。

一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が認定している資格で、取得すればコンサルティングなどの仕事ができるようになります。

試験情報

試験時間 120分
問題数 200問
出題形式 多肢選択式
出題範囲
  • 人工知能とは
  • 人工知能分野の問題
  • 機械学習の具体的手法
  • ディープラーニングの概要
  • ディープラーニングの手法
  • ディープラーニングの社会実装に向けて
  • 数理・統計
試験日程 年5回(3月・5月・7月・9月・11月)
試験会場 オンライン受験
受験資格 制限なし
受験費用(税込) 一般:13,200円

学生:5,500円

試験の難易度・合格率

G検定の合格率は、以下の通りです。

2023#4 2023#3 2023#2
受験者数 3,309名 4,518名 3,052名
合格者数 2,390名 3,106名 2,075名
合格率 72.23% 68.75% 67.99%

70%以上の受験者が合格をしており、難易度は比較的易しめになっています。未経験者でも合格できる資格です。

E資格に関して詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『E資格とは?JDLA協会が認定するAIエンジニア資格を徹底解説

E資格

E資格

出典元:『E資格

E資格とは、ディープラーニングの理論を理解して、実装できる能力を証明する資格です。

一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が認定しています。同協会は、AI実装を牽引できる人材を輩出するためにE資格を主催することにしました。

試験情報

試験時間 120分
問題数 100問
出題形式 多肢選択式
出題範囲 応用数学

深層学習

機械学習

開発・運用環境

試験日程 年2回(2月・8月)
試験会場 指定の試験会場
受験資格 認定プログラム修了証
受験費用 一般:33,000円

学生:22,000円

会員:27,500円

試験の難易度・合格率

E資格の合格率は、以下の通りです。

2023#2 2023#1
受験者数 1,065名 1,112名
合格者数 729名 807名
合格率 68.45% 72.57%

およそ70%の受験者が合格をしていますが、AIエンジニアや研究者が受験しているため合格率が高くなっています。

AI関連の仕事をしたことがない人の合格率は極めて低いため、難易度は高いと認識しておきましょう。

E資格に関して詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『E資格とは?JDLA協会が認定するAIエンジニア資格を徹底解説

Python3 エンジニア認定データ分析試験

Python3 エンジニア認定データ分析試験

出典元:『Python3 エンジニア認定データ分析試験

Python3 エンジニア認定データ分析試験とは、Pythonを活用してデータ分析できる能力を証明できる資格です。

統計学だけでなく、Pythonについても問われるため、データエンジニアとしてキャリアアップしたい方におすすめの資格となっています。

試験情報

試験時間 60分
問題数 40問
出題形式 選択式
出題範囲
  • データエンジニアの役割
  • Pythonと環境
  • 数学の基礎
  • ライブラリによる分析実践
  • データ収集と加工
試験日程 いつでも可能
試験会場 CBT
受験資格 特になし
受験費用(税込) 一般価格:11,000円

学割価格: 5,500円

試験の難易度・合格率

Python3 エンジニア認定データ分析試験は、以下の通りです。

2021年
受験者数 3,158名
合格者数 2,726名
合格率 86.3%

およそ85%以上が合格しているため、難易度は易しいと捉えて問題ないでしょう。

AI関連の仕事をしたことがない人は、機械学習の勉強が必須となります

まとめ

データサイエンティスト関連の資格は全部で8種類あります。

ぜひ、興味を持った資格があれば、取得を目指して勉強してみましょう。
また、データサイエンティストの基礎力を身に付けたい方は弊社の「実践的に学べるデータサイエンティストセミナー」を受講してみてください。

>>実践的に学べるデータサイエンティストセミナーはコチラ