E資格の学習で抑えたい JDLA公式シラバスを解説 【深層学習②】

E資格の学習で抑えたい JDLA公式シラバスを解説 【深層学習②】

AIエンジニアからの人気が高い資格試験・E資格。この試験に合格するためには、試験の出題範囲である各シラバスを、バランス良く勉強する必要があります。深層学習の勉強で抑えたほうが良いのは、回帰結合型ニューラルネットワークや再帰的ネットワークに関する理論です。生成モデルや強化学習、深層学習の適応方法なども重要なテーマで、ここでは深層学習対策に関する理論について詳しく解説します。

深層学習をもっと詳しく

E資格では深層学習に関する知識の理解力も広く求められますが、その中でも特に重要になるのが回帰結合型ニューラルネットワークや再帰的ネットワークの知識です。E資格の出題範囲である生成モデルや強化学習、深層学習の適応方法なども、難易度の低い内容ではないですが、上記の2つの理論を理解することで、より理解を深めることができます。

回帰結合型ニューラルネットワークはリカレントニューラルネットワークともいい、RNNという略称が使用されることもあります。回帰結合型ニューラルネットワークは、各ノード間の結合が配列に沿った有向グラフを作り出す、人工的なニューラルネットワークです。

回帰結合型ニューラルネットワークでは、コンピュータに入力された一続きの情報をまとめて処理することが可能で、さまざまな分野に応用することができます。深層学習の適応方法にもこうした回帰結合型ニューラルネットワークの特性が考慮されていて、連続したまとまりの情報である音声分析などにも応用することができます。手で書かれた文字なども回帰結合型ニューラルネットワークを利用することにより、コンピュータが意味を分析することも可能になります。

回帰結合型ニューラルネットワークを正しく理解するためには、回帰型ニューラルネットワークの特性を正しく理解する必要がありますが、回帰型ニューラルネットワークには有限インパルス型と無限インパルス型の二種類があります。どちらも時間の経過における一連の動作を表すことでは共通しています。有限インパルス回帰型ニューラルネットワークとは、順伝播型ニューラルネットワークに展開することが可能なネットワークのことで、順伝播型ニューラルネットワークとは、回帰型ニューラルネットワークの原型になったものです。ノード間の接続がサイクルを形成しないことが、順伝播型ニューラルネットワークの大きな特徴です。有限インパルス回帰型ニューラルネットワークは、順伝播型ニューラルネットワークに置き換えることも可能なため、有向非巡回グラフとしての性質も持っています。有向非巡回グラフとは矢印で各要素がつながれているグラフの中でも、始点と終着点が共通している閉鎖の状態になっているグラフのことをいいます。無限インパルス回帰型ニューラルネットワークは、順伝播型ニューラルネットワークに展開できない有向巡回グラフです。

再帰的ネットワークはニューラルネットワークの一種類で、英語ではrecursive neural networkといいます。トポロジカルソートで微分可能なグラフ状の構造を横断する方法が使用されています。同じ重みを持っている一続きのものを、構造に対して再帰的に適用することによって生成されるネットワークです。再帰的ネットワークを利用することによって、論理項のようなタイプの構造の分散表現を処理することも可能になります。回帰型ニューラルネットワークは、構造が直鎖に対応している再帰型ニューラルネットワークの特殊なタイプのものです。深層学習の適応方法として、再帰型ニューラルネットワークは自然言語処理にも利用されています。再帰型ニューラルテンソルネットワークでは、ツリーの中の全てのノードに対して、テンソルベースの合成関数が使用されています。

生成モデルの学習で重要になるのは、二種類の異なるアプローチ方法です。一つが生成的アプローチで、もう一つのものが判別的アプローチです。統計的モデリングの程度により適切なアプローチを選び、各要素が計算されます。観測できる変数Xとターゲット変数であるYが与えられた場合、生成モデルはX×Y、P(X、Y)となります。

強化学習とは、ある特定の環境に存在する対象が、現在自分の置かれている状態を自分で測定することにより、次に行うべき行動を決定するための理論で、機械学習の分野に属しています。選ぶ方法によって報酬が異なる環境に置かれた対象は、報酬が最も高くなるような方法を選択しますが、こうした報酬獲得のための対象の学習行動が強化学習です。環境を定式化しているのがマルコフ決定過程で、一定の条件のもとで強化学習が行われることが条件になっています。環境が一定の状態を持っていて、それを正確に観測できることもマルコフ決定過程において必要な条件です。

深層学習を学んでE資格を取得する

E資格を取得するためには、ディープラーニングや人工知能に関する幅広い知識が必要になります。深層学習の分野の中でも特に重要なのが、回帰結合型ニューラルネットワークです。再帰的ネットワークの理論も、正しく理解する必要があります。生成モデルや強化学習、深層学習の適応方法などもまんべんなく学習することで、試験に備えることができます。
JDLA(日本ディープラーニング協会)の認定講座で深層学習に特化したプログラムを受講し、手始めにG検定を受験して自分の知識量を確認して試験に臨みましょう。
E資格の勉強で抑えたいシラバス 【深層学習1】