E資格を取得したら、どのように使えばいいのでしょうか?E資格を取得しても意味ないと聞くけど本当なのだろうか?そのような悩みを抱えている方向けに、今回はE資格の使い方をご紹介します。E資格がどのようなことに役立つか興味がある方は、この記事を読んでみてください。
E資格とは
E資格はディープラーニングに関する知識や実装能力を証明するための資格です。E資格に合格すれば、社内のAIプロジェクトに参加できるようになったり、就職・転職活動を有利に進められたりします。近年、さまざまな仕事がAIに代替されると予測されており、AIに興味を持っている人がE資格を受験し始めています。
動画ではE資格合格者がAI開発について語っているため、どれぐらいものが開発できるのか興味がある方は動画を視聴してみてください。
受験資格 | JDLA認定プログラムの修了者(過去2年以内) |
試験時間 | 120分 |
試験問題数 | 100問程度 |
試験会場 | 各地の指定試験会場 |
出題範囲 |
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受験費用 |
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試験日 | 年2回(2月・8月) |
E資格の使い方
E資格には、以下のような使い方があります。
AIプロジェクト時に活用する
社内でAIを導入していく予定がある場合は、AI関連の知識や実装能力を習得すれば活用していけます。AIプロジェクトを推進していくために、新たにエンジニアを採用することもあるでしょう。
しかし、AI関連のエンジニアは簡単に採用できません。情報処理推進機構『DX白書2023』によると、AI人材は2020年に4.4万人が不足、2025年には8,8万人が不足、2030年には12.4万人が不足すると言われています。
人材不足で採用は難航するため、社内でAI関連の資格を取得している人をプロジェクトにアサインすることがあります。そのため、社内のAIプロジェクトを推進したい方はE資格を上手く活用していけるでしょう。
就職活動や転職活動時に実力を証明する
E資格を取得しておけば、AI関連の知識や実装能力を客観的に証明できて就職活動や転職活動を有利に進めていけます。E資格の認知度が上がってきており、合格者は書類選考なしで面接してもらえるケースも増えてきました。
E資格の取得だけで、未経験者は就職・転職できるわけではありません。しかし、ポートフォリオに研究結果やプログラムをまとめておけば「仕事で使える技術力を保有している」と思ってもらえてAI関連の企業に転職できます。
未経験者がE資格に合格してAI関連の企業へ転職する方法については、下記の記事を読んでみてください。
資格手当を受給する
E資格はAI関連の資格の中でも難易度が高い資格です。そのため、E資格に合格したときに資格手当を支給するという企業も増えてきました。資格手当の支給の有無、金額は各社で異なりますが、月10,000円~20,000円程度が一般的です。毎月もらえるため、年収アップにつなげたいとお考えの方はE資格を活用しましょう。
AIコミュニティCDLEに参加できる
E資格に合格をするとコミュニティCDLEに参加できるようになります。CDLEでは、ディープラーニングに関して情報交換ができます。どのような新しい技術が出てきているのか、どのような活用事例があるのかなどを学ぶことが可能です。
また、ハッカソンやビジネスコンテンツに関する情報も収集できて、AIプロダクトを開発して応募することができます。そこで実力を証明できれば、キャリアップや転職することも可能です。
自分に自信をつける
E資格に合格をすると、自分に自信を付けることができます。E資格は難易度が高い資格で、100時間程度の勉強が必要です。聞き慣れない専門用語やコーディングに挫折する方もいます。そのような資格を合格すれば、自分に自信がつくでしょう。
また、AIはあらゆる仕事を代替していくと予測されています。自分の仕事がAIに代替えされたとき、どのように働いていくのだろうと不安を抱いている方もAIを活用していけるでしょう。
E資格を上手く使える人
E資格の使い方をご紹介しましたが、どのような人が資格を取得すべきなのでしょうか?ここではE資格を上手く使える人についてご紹介します。
社内にAIプロジェクトがある人
社内でAIプロジェクトを新規事業で展開する話がある方は、E資格を取得しておくと良いでしょう。AIプロジェクトは「企画」「調査」「開発」「運用」の流れで進めていきますが、AIに関する知識や実装能力がなかえれば行えません。
社内で新規事業を立ち上げたとき、AI関連資格者を選抜することでしょう。そのため、社内のAIプロジェクトに参加したい方はE資格の取得を目指すことをおすすめします。
就職活動・転職活動を行う人
AIエンジニアやデータサイエンティスト、データアナリストに就職・転職したい人はE資格の取得を目指しましょう。E資格の知名度は上がってきて、求人募集している企業も「E資格合格者は書類選考なしで面接」というケースが増えてきました。
E資格を取得しても就職・転職が有利に進みます。そのため、将来はAI関連の仕事に就きたいとお考えの方は、E資格の取得を目指すと良いでしょう。
資格手当が欲しい人
E資格は資格手当をもらって、年収アップしたい方におすすめです。しかし、E資格で資格手当が支給されるのか、どれぐらいの金額を支給するのかは各社で異なります。そのため、就業規則を見たり、総務部の人に尋ねてみたりしましょう。その上で、E資格が資格手当の対象であるとき、取得を考えてみてください。
AIの知識を身につけたい人
AIの知識や実装能力を身に付ければ、自分に自信をつけることができます。日常生活でも「調べものはAIで行えば良いのではないだろうか?」「語学の勉強にAIを活用できないのだろうか?」とAI活用方法が閃くようになります。そのため、AIの知識を身に付けたいという方もE資格の試験勉強を楽しめるでしょう。
E資格の使い方の具体事例
E資格に合格した人は、どのように活用しているのでしょうか?E資格の使い方の具体事例をご紹介します。
社内でキャリアアップに成功(髙塚 靖彦さん)
髙塚 靖彦さんは、北九州市役所のデジタル市役所推進室という部署で働いています。2021年に新設された部署で、高塚さんはAIやRPAを活用した業務効率化を担当しています。
高塚さんには、小学生と中学生の子供がおり、学校でデジタルの教育を受けていると聞きました。そこで、AIに関する資格に興味を持ちました。
最初は子どもたちに教えるためにAIの勉強を始めましたが、興味・関心が湧いてきてG検定、E資格に合格。
AIに関する知識を身に付けて「この業務はAIで効率化できるのではないか?」と提案するようになり、デジタル市役所推進室という部署に異動になりました。高塚さんのアイデアは素晴らしいものばかりで、2021年5⽉から12⽉までの試⾏期間8カ月で、約5,500時間の業務を削減しました。そして、2022年4月には日経 自治体DXアワードを受賞しました。
転職活動を有利に進めることに成功(進藤 孝司さん)
進藤 孝司さんはG検定とE資格に合格した後にソフトウェア開発のSky株式会社に転職しました。Sky株式会社では、プログラムを書くことはもちろん、プロジェクト管理、技術アドバイザーなども行っています。
同社が2022年1月に発売した営業支援名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」はAI-OCRで名刺をデータ化できるソフトウェアです。SKYPCEの開発にも関与しています。
進藤 孝司さんは、前職ではWebアプリのエンジニアをしていました。その際に「これからはWebアプリではなくAIやディープラーニングがブームになる」と思い、G検定やE資格を取得して転職したいと考えるようになりました。
進藤さんは、E資格合格者が参加できるコミュニティにも参加しており、人脈づくりにも成功しています。進藤さんはプロダクトマネージャーのため、AIに関する知見を持つ人とのネットワークは重要だと述べています。近藤さんはE資格を取得して転職し、自分がやりたいことができるようになりました。
E資格の使い方に関してよくある質問
最後に、E資格の使い方に関してよくある質問をご紹介します。
Q.E資格とG検定の使い方は違うのでしょうか?
E資格とG検定の使い方は全く異なります。E資格は社内のAIプロジェクトに関与したり、就職・転職を有利にしたりと、AIの実装能力を証明するために使います。
その一方で、G検定はDX推進のアイデアを出すときに使うことが多いです。DXに関する知識を身に付けて、コンサルティングをしたいという方におすすめの資格となっています。
E資格とG検定の違いについて詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
Q.コミュニティCDLEのビジネスコンテストとは何ですか?
JDLA協会はAI人材の輩出やAIの普及を目的に、G検定やE資格の認定試験を開催しています。同協会はAI関連のビジネスコンテストを開催しています。
有名なビジネスコンテストは、全国の高校生がAIプロダクトを競い合う「DCON」です。DCONで優勝すれば、AIプロダクトを製品化する権利、支援金が得られます。
Q.E資格で転職しやすい会社はありますか?
JDLA協会の活動に共感している企業は、協会会員になっています。協会会員の企業が求人を出している場合、E資格に合格したことを述べれば書類選考がパスされ、面談に進めることが多いです。企業によって考えは異なりますが、JDLA協会の協会会員をチェックして就職・転職活動することもおすすめです。
まとめ
E資格は社内のAIプロジェクトに参加したり、就職・転職活動する際に実力を証明したりするときに使います。どのようなキャリアを築くかにもよりますが、キャリアップすることが可能です。
近年、さまざまな仕事がAIに代替されると予測されていますが、E資格を取得しておけば、上手く共存できるようになるでしょう。
今回はE資格の使い方をご紹介しました。この記事を読みながら、ぜひE資格を役立ててみてください。また、この記事を読んでE資格を取得したいと思った方は、受験資格のJDLA認定プログラムの修了証を取得しましょう。
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