【2024】AI実装検定S級の概要を解説!E資格とならどちらがおすすめかもご紹介!

【2024】AI実装検定S級の概要を解説!E資格とならどちらがおすすめかもご紹介!

「AI実装検定はどんな資格で、難易度はどれくらい?」「E資格とはどう違うの?」と、疑問に思う方は多いのではないでしょうか。

今回の記事ではAI実装検定の概要やE資格との違い、難易度をご紹介します。また合格に必要な勉強時間、おすすめの勉強法やテキストについてもご紹介していますので、本記事を読むことでAI実装検定の合格に近づくことができるでしょう。

ぜひ最後までお読みいただき、参考にしてください。

AI実装検定S級とは?

AI実装検定S級とは?

AI実装検定とはStudy-AI株式会社のうちの「AI実装検定実行委員会(AIEO)」が運営および提供を行っている民間資格です。

S級とは難易度のことで、AI実装検定の難易度はS級・A級・B級の3種類に分かれています。中でももっとも難易度が高いのがS級です。

AI実装検定の主な目的は、「ディープラーニングに関する実装能力と知識をもっていることの証明」となっています。受験資格はないので、実務未経験からAI関連企業への転職を狙う方から第一線で活躍する現役AIエンジニアなど、幅広い方が挑戦しています。

AI実装検定S級の概要を一覧にまとめると、以下のようになります。

資格正式名称 AI実装検定 S級
運営会社 AIEO AI実装検定実行委員会(Study-AI株式会社)
主な出題内容 高度なAI実装技術
画像処理の実装
自然言語の実装
各種有名モデルの実装
ほか
試験出題形式 CBT択一式
試験日程 随時
試験時間・出題数 60分・50問
合格条件 正解率70%以上
合格率 約70%前後
受験条件 なし
受験料 33,000円

なお、AI実装検定の概要については以下の記事も参考になるので、ぜひご一読ください。

AI実装検定とは?レベル別の試験概要や難易度、勉強方法を解説

 

E資格とは?

AI実装検定とよく比較されるAI資格として「E資格」が挙げられます。E資格とは、JDLA(日本ディープラーニング協会)が運営するAI民間資格のことで、よりAIエンジニアに重要な知識と技術が盛り込まれています。

たとえば高度なAI実装技術、ディープラーニングの応用知識、AIプログラミングやアルゴリズムなどの高難易度な知見が問われます。合格することで、AIエンジニアとしての転職成功率を大きく向上させられるでしょう。

なお、AI実装検定との違いをまとめると、以下のようになります。

AI実装検定S級 E資格
資格正式名称 AI実装検定 S級 E資格
運営会社 AIEO AI実装検定実行委員会(Study-AI株式会社) JDLA(日本ディープラーニング協会)
主な出題内容 高度なAI実装技術
画像処理の実装
自然言語の実装
各種有名モデルの実装
深層学習の応用
ほか
機械学習・強化学習の実装
ニューラルネットワークの適用手法
深層モデル正則化
確率および統計などの応用数学
ほか
試験出題形式 CBT択一式 CBT択一式
試験日程 随時 年2回(2月・8月)
試験時間・出題数 60分・50問 120分・100問前後
合格条件 正解率70%以上 非公開
合格率 約70%前後 約70%前後
受験条件 なし 過去2年以内にJDLA認定プログラムを修了していること
受験料 33,000円 33,000円

E資格はAIを開発するエンジニアおよび技術者向けの内容なので、すこし難易度が高めです。未経験からの挑戦であれば、AI研究所が運営する「JDLA認定 E資格対策ディープラーニング短期集中講座」を活用することで、4日間の短期集中で合格に必要なノウハウをスムーズに身につけることが可能になります。

JDLA認定 E資格対策ディープラーニング短期集中講座

E資格の詳しい概要については、以下の記事を参考にしてください。

AI初心者が知っておきたいE資格!受験方法・勉強時間・おすすめ講座

AI実装検定S級とE資格ならどちらがおすすめ?

AI実装検定とE資格どちらがおすすめかは、人によって異なります。一覧にまとめると、以下のようになります。

向いている人
AI実装検定S級 ・よりプロフェッショナルなAIエンジニアを目指す方
・現役AIエンジニアとして従事している方
E資格 ・これからAIエンジニアを目指す方
・現役AIエンジニアとして従事している方

どちらの資格も「AIエンジニアとしての高度な実装技術を証明するもの」なのは間違いありません。ただ出題範囲や内容を考慮すると、傾向としてAI実装検定S級のほうが難易度は高いといえます。

E資格は決して簡単というわけではありませんが、初心者からAIエンジニアを目指す方も多く受験しています。ただ、AI実装検定S級のほうが取得によってより大きな権威性が得られるでしょう。

ただ、E資格には「JDLA認定プログラムの修了」という受験条件があり、このプログラム受講に別途料金がかかります。なるべくお金をかけたくない方は、受験条件のないAI実装検定のほうがいいでしょう。

AI実装検定S級の難易度

AI実装検定の合格率は約70%とそれほど低くはありません。IT資格の代表格である「基本情報技術者試験」で40%程度なので、むしろ合格率は高いといえるでしょう。

その理由として大きいのは、AI実装検定S級の受験者のおおよそ半数以上が現役AIエンジニアや業界出身者であるためです。まったくのAI初心者や完全未経験の場合S級ではなくA級やB級、もしくはJDLAの「G検定」などから挑戦する方が多いです。

AI資格の代表的な運営会社「JDLA」が運営する資格と、AI実装検の各級3つを難易度の高い順に並べると、以下のようになります。

  1. AI実装検定 S級
  2. E資格(JDLA)
  3. AI実装検定 A級
  4. G検定(JDLA)
  5. AI実装検定 B級

上記はあくまで目安ではあるものの、AI実装検定S級は「AIエンジニアとして実務で使える高度な実装技術を養える資格」の中でも、国内最高峰といっていいでしょう。

AI実装検定S級の合格に必要な勉強時間

AI実装検定S級の合格に必要な勉強時間は、人それぞれの立場や事前知識の有無で大きく変わってきます

大まかなAIの基礎に精通していたり、プログラミングの実務経験をもっている中級レベルの方であれば、約200~300時間の勉強時間が推奨されています。また現役AIエンジニアとして業界に携わっていたり、高度な知識や経験を持っている上級レベルの方でも、100~200時間程度の勉強時間が必要とされています。

そのため、AIに関する知識がまったくない完全未経験の場合、おおよそ400~500時間の勉強時間が必要です。とはいえ勉強のやり方や効率によってかかる時間は大きく前後するため、上記はあくまで目安と考えるほうがいいでしょう。

AI実装検定S級の合格のための勉強法

AI実装検定S級の合格のための勉強法

AI実装検定に合格するための勉強法として、おすすめなのは以下の4つの方法です。

  • プログラミングでAI実装するスキルを磨く
  • AIエンジニア育成講座を活用する
  • インターネットや動画を活用する
  • AI実装検定公式テキストを活用する

それぞれ解説します。

プログラミングでAI実装するスキルを磨く

AIをプログラミングで実装するスキルを磨きましょう。AI実装検定の中でもS級ではとくに、高度なAI実装能力が問われるためです。

AI実装検定A級やB級の試験ではAIに関する基礎知識や応用数学なども出題範囲に含まれますが、S級はすべて実装技術にまつわる内容となっています。そのためインプットは最小限、プログラミングを用いた実装、すなわちアウトプットに全振りするほうが効率的です。

AIエンジニア育成講座を活用する

プログラミングでのAI実装スキルを磨くなら、AI研究所が運営する「AIエンジニア育成講座」がおすすめです。機械学習やディープラーニングの基礎から、高度なAIプログラミング実装技術などを3日間の短期集中で効率よく学習できます。

「会場受講」「ライブウェビナー」「eラーニング」の3つの形式から選べるため、忙しく働く社会人の方でも取り組みやすく、満足度は98.8%を誇ります。

AIエンジニア育成講座の詳細はこちら

インターネットや動画を活用する

AI実装検定S級の学習には、インターネットや動画を活用するのもいいでしょう。

たとえば運営元のAI実装検定実行委員会(Study-AI株式会社)は、「中学生から分かるAI入門講座」といった動画もYouTubeで公開しているので、使わない手はありません。

AI実装検定公式テキストを活用する

AI実装検定の合格を狙うなら、公式テキストの活用も有効な対策といえます。公式テキストを活用することで、必要最低限の出題範囲を効率よく学ぶことが可能になるためです。

AI実装検定公式サイトでは、S級対策として「論文著者の実装例やKerasなどフレームワーク公式の実装例」、A級対策としてテキスト、B級対策としてYouTube動画を公開していますので、それぞれ目を通しておくのがいいでしょう。

AI実装検定のおすすめの参考書

AI実装検定の対策に有効な参考書は公式テキストに限らず、さまざまなものがあります。この章では、AI実装検定の合格に役立つ参考書を、以下の3冊に絞ってそれぞれご紹介します。

  • AI実装検定A級公式テキスト
  • 人工知能は人間を超えるか
  • ゼロから作るDeep Learning Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装

AI実装検定A級公式テキスト

AI実装検定A級公式テキスト

引用:Amazon

AI実装検定の運営元「AIEO(AI実装検定実行委員会)」が提供する公式テキストです。シラバスの内容全般をわかりやすく解説しており、演習問題も実際に出題された過去問から厳選されたものが網羅されています。

A級の対策テキストとなっていますが、S級でも役立つノウハウが満載なので、より実践力を高めることが可能になるでしょう。またS級で求められるAI実装プログラミングのスキルも磨けます。

表面的な基礎のみならず、AI実装業務に必須のスキルまで深く学べることから、階級問わずAI実装検定の挑戦者なら必ず持っておきたい一冊です。

人工知能は人間を超えるか

人工知能は人間を超えるか

引用:Amazon

KADOKAWAから出版されているこちらの書籍は、まったく知識がない状態からAIを学ぶ方におすすめの一冊として知られています。AIが誕生した経緯から、仕事・生活への活用法などを初心者向けに噛み砕いた構成で、丁寧に解説している点がポイントです。

実装に関するノウハウやアウトプットができる内容ではないのでS級対策としては物足りませんが、A、B級対策として役立つことは間違いありません。

ゼロから作るDeep Learning Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装

ゼロから作るDeep Learning Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装

引用:Amazon

AIの中でもディープラーニング(深層学習)について深く解説した書籍で、概要から特徴および原理をしっかりと理解できます。

「ライブラリやツールに頼らないディープラーニングの実装」をハンズオンでアウトプットできるので、AI実装検定S級およびA級はもちろん、E資格の対策本としても人気があります。

ディープラーニングを学ぶ方、実務で活用する方であれば必読の一冊といえるでしょう。

まとめ

AI実装検定S級は、国内のAI資格の中でも難易度は高めです。基礎部分や知識問題は省かれ、AIやディープラーニングの「実装」に全振りした内容であるためです。

現役AIエンジニアやIT従事者としてさらに知見を深めたい方、キャリアアップとして転職や昇給を狙っている方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。