AIエンジニアやデータサイエンティストで活躍をしていくため、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)のE資格の取得を目指したいと思っていませんか?
しかし、E資格に興味を持ったものの、以下のような疑問を感じていませんか?
- 「E資格の難易度はどれぐらいで、どの程度の勉強時間が必要なのだろうか…?」
- 「E資格の勉強時間をどのように捻出すればよいのだろうか…?」
- 「E資格を合格するために、効率的に勉強するにはどうすれば良いのだろうか…?」
今回はE資格に合格するための勉強時間について詳しく解説します。
E資格の難易度・合格率
E資格の勉強時間を考える前に、まずはE資格の難易度がどれぐらいかを把握しておきましょう。
ここでは、E資格について簡単に解説していきます。
E資格とは
E資格は、ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法で実装できる能力を証明する資格です。
一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が認定しているエンジニア資格試験です。
資格試験の概要は以下の通りになります。
E資格の概要
受験資格 | JDLA認定プログラムの修了者
※試験日の過去2年以内に修了していること |
試験問題 | 多肢選択式100問程度 |
試験時間 | 120分 |
試験会場 | 全国各地 |
試験範囲 | 試験問題範囲(シラバス)を参照 |
受験費用 | 一般:33,000円(税込)
学生:22,000円(税込) 会員:27,500円(税込) |
試験日程 | 年2回(2月・8月) |
試験範囲(シラバス)
応用数学 |
|
機械学習 |
|
深層学習 |
|
開発・運用環境 |
|
E資格の合格率
E資格の合格率は、以下の通りです。
開催回 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2018 | 342 | 337 | 234 | 69.44% |
2019#1 | 396 | 387 | 245 | 63.31% |
2019#2 | 718 | 696 | 472 | 67.82% |
2020#1 | 1,076 | 1,042 | 709 | 68.04% |
2021#1 | 1,723 | 1,688 | 1,324 | 78.44% |
2021#2 | 1,193 | 1,170 | 872 | 74.53% |
2022#1 | 1,357 | 1,327 | 982 | 74.00% |
2022#2 | 917 | 897 | 644 | 71.79% |
2023#1 | 1,131 | 1,112 | 807 | 72.57% |
2023#2 | 1,089 | 1,065 | 729 | 68.45% |
E資格の難易度
E資格の合格率は約70%ですが、AI関連のエンジニアや研究者が多く受験しています。その結果、合格率が約70%となっているのです。AI初学者の方の合格率は、10%以下となっています。
現場ではAI技術が実装できるレベルが求められるため、E資格の難易度は高いと認識しておきましょう。
職種 | 合格者数 | 合格者の割合 |
営業・販売 | 12 | 1.65% |
企画・調査・マーケティング | 39 | 5.35% |
経営全般 | 6 | 0.82% |
経営企画 | 13 | 1.78% |
研究・開発 | 290 | 39.78% |
情報システム・システム企画 | 200 | 27.43% |
生産・製造 | 31 | 4.25% |
総務・経理・人事 | 6 | 0.82% |
学生 | 49 | 6.72% |
その他 | 83 | 11.39% |
統計 | 729 | 100% |
E資格について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
関連記事:『E資格とは?JDLA協会が認定するAIエンジニア資格を徹底解説』
E資格の合格に必要な勉強時間
AI関連業務の未経験者にとってE資格の難易度は高いと説明しました。未経験者がE資格の合格に必要な勉強時間は約100時間です。
JDLA認定プログラムを提供しているStudy-AI株式会社『E資格受験者(2021#1)を対象にE資格の難易度についてアンケート調査』には、プログラミング未経験の場合必要な学習時間は以下の通りだと述べられています。
Q.プログラミング未経験の場合に必要な学習時間
- 100時間以上 27.94%
- 30-50時間 25.00%
- 10-30時間 19.12%
- 50-100時間 17.65%
- 未経験で臨むのは難しい 10.29%
E資格に落る原因は「勉強時間が確保できないこと」
E資格に合格するための勉強時間は100時間以上が必要であると説明しましたが、なかなか勉強時間を確保することは難しいです。
Study-AI株式会社『E資格受験者(2021#1)を対象にE資格の難易度についてアンケート調査』でも、勉強時間が確保できずに試験に落ちてしまったと61.54%の人が回答しています。
Q.不合格となった一番の要因を教えてください(不合格者だった人)
- 勉強時間を確保できなかった 61.54%
- 勉強の仕方がわからなかった 15.38%
- 想定より難易度が高い 7.69%
- 移動・転勤 7.69%
- その他 7.69%
短い勉強時間でE資格に合格するコツ
E資格の勉強時間が確保できないという方は効率よく学習していきましょう。
ここでは、短い勉強時間でE資格に合格するコツをご紹介します。
全体像を把握する
E資格の初学者は最初に、全体像を把握した上で、各分野を勉強していくようにしましょう。
E資格を取得するためには、どのような内容を学んでいくのか講義を視聴したり、薄いテキストを読んだりした方が理解しやすくなります。
全体像を把握しないまま、各分野の勉強を始めると勉強の効果が見込めません。また、どのように幅広い分野を勉強していけばよいかスケジュールが立てられなくなります。
そのため、E資格の勉強を始める前に全体像を把握するようにしましょう。
苦手な分野を反復学習する
E資格で苦手な分野がある場合は、反復学習して習得していきましょう。
ドイツの心理学者エビングハウスの実験では、試験勉強をして1日が経過すると覚えたことの3分の2が忘れられてしまうことが判明しています。
そのため、その日に学習したことが翌日には記憶から抜け落ちてしまうのです。忘れがちな記憶を定着させるために反復学習をしましょう。
ポーランドの研究学者ピョートル・ウォズニアック氏が考案した反復学習のタイミングは以下の通りです。忘れかけているタイミングで復習を行う方が記憶は定着すると言われているため、参考にしてみてください。
研究学者ピョートル・ウォズニアック氏が考案した反復学習のタイミング
- 復習1回目……1~2日後に行なう
- 復習2回目……7日後に行なう
- 復習3回目……16日後に行なう
- 復習4回目……35日後に行なう
- 復習5回目……62日後に行なう
まとめノートを作成する
E資格のテキストがあれば内容を読み返すことはできますが、網羅的に記載されているため、読み返すのに時間がかかります。
効率的に勉強していくためには、テキストの余分なところを削ぎ落して内容を読み返せる「まとめノート」を作成するようにしましょう。
自分でテキストの内容を整理することで理解が深まるだけでなく、復習がしやすくなります。
ソースコードに触れる
E資格では、ディープラーニングの理論を理解して実装できる能力が求められます。
実装スキルを身に付けるためには1日30分程度で構わないため毎日ソースコードに触れるようにしましょう。
E資格の初学者は、コードを真似して書くことでルールを覚えていくことで習得していけます。ある程度、ソースコードが書けるようになったら、制作物をつくるなどアウトプットしてみましょう。
このような流れで勉強をすれば、ディープラーニングの実装能力を確実に身に付けられます。
プログラミング経験者に質問する
E資格を勉強していると、自分で調べても理解できない内容が出てくるかもしれません。そのような場合は、プログラミング経験者に質問をしましょう。
理解できない内容を放置してしまうと、その分野に対して苦手意識が高まってしまいます。そのため、プログラミング経験者に質問するようにしましょう。
もし、身近にプログラミング経験者がいない場合は、E資格対策の講座を受講して、講師に質問できる状態にしておくことをおすすめします。
E資格の勉強方法について、より詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
関連記事:『E資格の対策方法!合格するための勉強方法、意欲の高め方まで解説』
AI研究所の「実践的に学べるE資格対策講座」であれば、対面形式・ウェビナー形式・オンライン学習形式とお好きな受講形式で勉強を進めていけます。
E資格の勉強に不安を感じる方は、ぜひE資格講座を検討してみてください。
まとめ
AI関連業務の未経験者にとってE資格の難易度は高いです。未経験者がE資格の合格に必要な勉強時間は約100時間となっています。
E資格試験に落ちる主な原因は勉強時間が確保できないことです。そのため、効率が良い方法で学習していきましょう。
E資格を効率的に学びたい方は「実践的に学べるE資格対策講座」がおすすめです。AI関連業務に従事していない方でもE資格に最短で合格できるカリキュラム、サポート体制となっています。
ぜひ、E資格の勉強で悩みを抱えている人は講座を受講してみてください。