ディープラーニング検定とは、日本ディープラーニング協会が主催する検定であり、人工知能技術の充実に伴い徐々に浸透しています。G検定とE資格の二つに大別されており、それぞれビジネス職とエンジニア向けということができます。試験を受けるためには、ある程度の費用は必要となるものの、その有用性の大きさから受験する人の数は増加中です。詳細について見てみましょう。
徐々に浸透するディープラーニング検定
ディープラーニング検定について、興味関心を持つ人も多いのではないでしょうか。「いったい、どんな内容のものなの？」と不思議に思う人もいるかもしれません。そもそも、ディープラーニング検定とは、日本国内の経済活動にも大きな影響を与えている人工知能にまつわる知識やスキルの定義を目的として作られたものです。一般社団法人である日本ディープラーニング協会が、その企画及び運営に関わっており、年に二度の検定試験を行っています。人工知能の技術については、驚異的なスピードで進化しているため、検定試験に合格した年度毎に実施年号が付与されるのも特徴。エンジニアやシステムコンサルタントとして活躍するなら、是非とも合格しておきたい資格の一つです。
G検定・E検定の違い
ディープラーニング検定をめぐっては、G検定とE資格の大きく二つに大別されます。G検定(ジェネラリスト)とはディープラーニングの基礎的な知識を持っていることに加えて、その知識をもとに事業活動に応用する能力を持つ人材です。一方、E資格(エンジニア)はディープラーニング理論を理解し、適切な方法で実装可能な人材といえるでしょう。「E検定」と呼ばずにE資格と称するのは、電気系の技術検定試験と名称が被ってしまうことを避けるためとされていますが、その確たる証拠はありません。
二つの資格についてザックリといえば、それぞれビジネス職向けとエンジニア向けというふうに定義づけができます。現職のエンジニアやシステムコンサルタントはもとより、これから目指すという人からすれば、二つを比較したくなるのも当然かもしれません。しかしながら、その優劣をつけるのは難しいことです。最も理想的なのは、両方の資格を所持することであり、そうすれば、活躍の機会も増えることになります。なお、日本ディープラーニング協会はJDLAという略称で親しまれており、人工知能の分野では第一人者の松尾豊氏が理事長を務めます。同協会は発足以来、人工知能技術の発展とともに、知名度や認知度が上昇してきており、この分野における本流へと成長を遂げてきました。
未来への先行投資！ディープラーニング検定
G検定とE資格の関係性については、上下関係にあるわけではなく、排他的関係にあるわけでもありません。そのため、ビジネス職がエンジニア向けとされるE資格を取得する価値はありますし、その反対にエンジニアがG検定に合格するための知識を持つのも有意義なことといえるでしょう。また、ディープラーニング検定に合格することによるラベリング効果も期待することができます。就職や転職の際には武器として使えるのではないでしょうか。ビジネスの観点から見れば、検定の合格のために勉強や学習を積むことによる成果として、人工知能に関する知識を身につけることが可能です。それなりの知識やスキルがあることで、技術者同士のコミュニケーションも取りやすくなるのではないでしょうか。
受験費用
「検定試験の費用が気になる」という人もいるかもしれません。G検定は概ね13,000円の費用が必要であり、E資格は約32,000円かかります。なお、E資格の受験資格を得るためには認定プログラムを終了していることが前提条件です。認定プログラムはおよそ20万円から45万円という決して安くはないお金を用意しなければなりません。紹介した費用は一般向けの金額ですが、学生の場合には全般的に安くなります。このような費用がかかったとしても、多くの可能性を秘めた分野だけに取得しておく価値は十分にあります。
気になる難易度や勉強法は？
ディープラーニング検定の難易度について気になる人も多いのではないでしょうか。先述した通り、受験するには費用もかかりますので、受ける以上は着実に合格したいところです。簡単なのかそれとも難解かについては、年度毎の合格率も異なるため一概にいうことはできませんが、しっかりとした事前の対策は万全にしておいた方が良いでしょう。過去問に取り組んだり、合格者の推薦図書に目を通したりすることも有用な方法です。特に社会人が受験する際には、日々の仕事の合間を見つけての対策を余儀なくされるため、要領よく勉強することが求められます。合格に向けて努力することがモチベーションの維持にもつながります。
何かとプラス面が多い！
多くのエンジニアやシステムコンサルタントに注目されるディープラーニング検定に合格するためには、人工知能にまつわる全般的な知識の習得が不可欠。過去問や合格者のすすめる書籍などを参考にした対策を講じることも必要です。合格することにより、就職や転職の時に優位性を持つことも期待できますし、合格するために勉強することでモチベーションも維持できます。